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テーマ:関東と関西 文化の違い(10)
カテゴリ:【大阪】に関わる単語
【退く】の発音を関西では“どく”と云う。
実際、この【退く】は“どく”と読んでも良いのだから問題はないハズなのだが、いわゆる標準語となると“のく”の方が正しいとされるのだ。 それならば急いでる時に叫ぶ言葉は「どけ!どけ!」ではなく「のけ!のけ!」と表記するべきであろうと思うのは関西人全員の総意でもあったりする。 それと「質屋」のことを関西では「ひちや」と云う人が結構いたりもする。しかし、これは明らかに間違いであって「質」を「ひち」とは読めないのだ。しかしながら、これは東京の「東」「広島」を「しがし」「しろしま」と云う江戸っ子の事例と同じで“発音が出来ないだけ”つまりは方言なんである。 また、同じように「敷き布団」を関西では「ひきふとん」と発音したりもする。しかし、これも明らかに間違いであって“敷く”は“ひく”とは読まないのである。ちなみにこの「敷き布団」の漢字を多くの関西人は「引き布団」だと勘違いしていることも追記しておこう。また、関西では数字の“七”は「しち」ではなく「ひち」と発音したりもするのだ。 こう書くと、関西人ってのは「自分勝手に読みを歪曲して」「言いやすいように改ざんする適当な人種」と云うレッテルを貼る人が多いのだが・・・ なんと、江戸っ子も「ひ」と「し」がテレコになってしまう習性があるので「敷き布団」も「ひきふとん」と言い“七”も「ひち」と発音するのだから、方言ってのは楽しいもんである。 ※参照資料“東京の言葉 - Chakuwiki” ←クリック 俺の祖母ちゃんはチャキチャキの江戸っ子だったので、この「ひ」と「し」がテレコになってしまう習性は結構身近な出来事だった。だから俺は「東」「広島」を「しがし」「しろしま」と聞いてもあまり違和感がなかったのだが、関西人には途轍もなく耳に残る発音だったに違いない。 それどころかチャキチャキの江戸っ子を祖母に持ち、東京弁の父親と大阪弁の母親に育てられた俺は「敷き布団」も「ひきふとん」と言い“七”も「ひち」と言う東西の方言に囲まれて育ったので、間違った発音の全てが普通に聞こえてしまい、その「正しい発音」ってのに触れずに今日まで至ってしまったのだから困ったモンなんである。 しかし幸いにも嫁に貰った女が江戸っ子言葉ではない、いわゆる標準語を話すヤツだったので、序々にではあるのだが「標準語」と云うものに慣れてきた・・・と云うか「正しい発音」を理解できる人間になりつつあるのである。今更ながらなんであるのだけれどもね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006/11/22 03:19:25 PM
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