2006/10/30(月)12:09
山形(出羽の国)周遊、蔵王の巻
蔵王は深い霧に包まれていた。山寺から山形市を通り、バスで1時間ほどで
蔵王山の駐車場についた。山寺では薄日が漏れる空模様であったが、山に登るに
つれ霧につつまれた。私は蔵王は始めての旅である。その広大さに度肝を抜かれた。
蔵王山は1500mぐらいの低い山であるが、付近には1800m級の山山が連なり、それらの
火山活動によってできた裾野は広大な原生林になっている。蔵王山の頂上まで
バスで登れる。そしてその近くに有名な「お釜」がある。火口にできた湖である。
ガイドさんの話によると、年間を通してこのお釜が見えるのは極めて難しいという。
つまり殆んどが霧に包まれているらしい。摩周湖より霧が深いといっていた。
数日前には山頂付近には雪が降ったという。道端に所々に残雪が見られた。
麓は錦秋の盛りである。蔵王温泉は山頂から少し下った所にある。この付近は
山形県と宮城県の県境で、一口に蔵王温泉といっても、宮城県側には遠刈田温泉
青根温泉等がありる。蔵王温泉は奥州三高湯の一つで、強酸性の白濁湯で健康には
良いそうだ。老人にはアルカリ性の温泉より、こちらの方がありたい。
食事は山国の温泉らしく、土地の野菜が多く、肉類は無く,鯛の吸い物と、刺身が
少々でた。同行者は高齢者が多く、ご飯のお代わりをする人も無く、みな満足して
いるようであった。
山寺から蔵王温泉までバスで移動したが、出羽の国へきた感じがしないのはなぜか。
眼を凝らせてバスから道中の景色を眺め写真を撮ったが、昔風の藁葺き屋根の家や
歴史を感じさせる建物は殆んど無く、殆んどの家が今風の文化住宅で落胆した。
東京近郊と殆んど変わらない。随所に大型スーパーやコンビニがあり、ロマンがない。
ヨーロッパの街は何処へ行っても、中世やローマ、オスマントルコの歴史がかならずあって、そこで
生活が営まれている。余程注意しないとと日本らしさは京都、奈良だけになってしまう。