光市 母子殺人事件 死刑判決
先日, 光市殺人事件 差戻し審において, 死刑の判決が出た. 被告は, 退廷の際, 裁判官などそれぞれ一礼, 最後に傍聴席, すなわち遺族に向かって一礼したそうである. 従来の被告の態度からは意外と言ってよい態度である. また, "判決より命日が大事." との発言があったとも聞く.穿った見方をするならば, まだ最高裁で争うので心象を良くしようと試みたのかもしれない. 願わくば, 自らの死を突きつけられ, 改めて命の重さを認識したということであって欲しいものである. これまで, 被告の言動には, 謝罪と反省というものがまるで感じられなかった. 今回の弁護団は, まずこれを行うべきであった. 殺意の有無に関わらず, 死に至らしめたには事実. 最初に謝罪と反省があってしかるべきである. それをせず, 誰が聞いても荒唐無稽な屁理屈を並べ, あまっさえ, "なめるな !" との発言に至っては, 更生の余地無しと判断されて当然である. これは, あくまでも, 弁護団の失策である. 彼らは, 被告の命を救うことより, 注目を集めることを狙っていたとしか思えないのである. 弁護士以前に年長者として被告を教え諭していただきたかった. 被告の父親は, テレビのインタビューで "これからは, 自分も家族もこの事件を引きずって生きていかねばならない. " と答えていた. この親にしてこの子あり, である. まず, 被害者, そして遺族に謝罪すべきであるにも関わらず, 自分の事しか気にしていない. その環境下で育てば, さもありなん, と思わせる.尤も, テレビは局側の都合で編集される. 実は, 最後に言った言葉だけを放送しているのかもしれない. とすれば, テレビ局こそ責められるべきである. もう一点気に入らないのが, 魔界転生を利用使用としたこと. 個人的には, 山田風太郎氏の作品中3本の指に入る傑作である. これを貶める行為は許しがたい.しかも, きちんと作品を読んでいないことが明らか. 魔界転生においては, 自らが魔人として甦るための行為である. 相手の女性を生き返らせるものではないのである. 言葉尻を捕らえるならば, " 相手を殺してでも自らは生き延びようとした. " と反論できるのである. それこそ, なめるな ! と言いたいところである.