ボルドーバーナーよ永遠に 壱 ~ミニチュア「ボルトバーナー」(BORDE Benzin Brenner Mini)
世の中すごい人がいる。いろいろな技術や発想を持っている人がいる。とにかく手に加工技術の職を持っている人がうらやましい。ボルドバーナー(ボルドーバーナー)という名のガソリンストーブがある。重量は280gとガソリンストーブとしては超軽量だ。今から70年前にスイスのジョセフボルドが発案し、職人が一個一個手作りしていると聞く。味があって温もりさえ感じる大好きなストーブだ。以前のボルドバーナーのブログ記事 風防 ボルドーバーナー用 チタンゴトク ボルドーバーナー用 皮ケース ボルドーバーナー つながり原作と比較:奥がボルドバーナーこのストーブのミニチュアを制作した人がいる。いるのですね日本にもすごい人が。この方は『サンシロウ』と呼ばれている人物。氏のストーブ制作歴は長い。仲間たちのいろいろなストーブの要望を受け試行錯誤しながら試作の連続。今回の最終案は「ボルドバーナーのミニュチュア」だった。氏は「ここまで来れたのは『Jake』さんというストーブ知識の明るい人に教えてもらったから」といつも人を立てる。儲けようともしない氏は「ただの暇人」と自分のことを話しているが、出来上がり・仕上がりを見れば、だれもが称賛の嵐。一時、「老齢でもう作れないといわれるボルドバーナー制作者へ連絡し、ボルドバーナーの制作権利を世襲してしまおう」など冗談が出たほど。当方も『つるつる坊主』という方にボルドーバーナーの折りたたみ五徳を分けていただいたり、手作りのボルトバーナー・ケースを作ってもらったりした。この方の技術・意欲・発想も抜群だ。話をすればメンバーそれぞれの加工技術と発想力は一流で驚く。こんな楽しいメンバーは、このミニチュアストーブの名前をボルドの『ド』の濁音をなくした「ボルトバーナー」と命名したのだった。ボルドバーナー <スペック>●サイズ(最長部)180×(最長径)46mm ●重量/約280g ●付属品:フック<ミニチュア> ボルトバーナー <スペック>●サイズ(最長部)105×(最長径)27mm ●重量/約35g ●付属品:フック精巧な作りどんなものでも芸術性が高くなればなるほど、その対象は模倣され贋作などまで出る。当方はナイフ制作を二人のプロに習い勉強した。その5年間、業界の多くのプロの方たちと話す機会を得て多くの事を教えていただいた。中でも思い出す話がある。業界のドン的な方から「贋作は作ってはいけない。しかし贋作を作られるようになったら、原作者は価値を認められたようなものだ。 ミニチュアは作ってよい。多くの場合ミニチュアは原作より作る事が難しい。形や構造は一から作ることと同じとなるのだから。ミニチュアの価値が出るかは制作者の腕によるからだ。 アメリカではミニチュアはれっきとした一つの分野として認められている。」と話された。たしかにアメリカでは多くのミニチュアが出回り、できの良い物は原作より値段が高い。このミニチュアストーブは『パクリ』の世界とは違う一つの芸術的存在と言ったら言い過ぎだろうか。ナイフとも共通するロマンあるミニチュアの世界に入り込んだ感がある。このストーブは時間を掛けた「一から作った傑作」と感じる。本家同様、燃焼音がすごい(噴射調整中)メンバー「モッチ」さんの調整後ボルトバーナー燃焼力も強く300cc~400cc程度は沸かしてしまう。燃焼は完全燃焼の青白い炎が好きだ。同じバーナーを持っている人からいろいろ情報・写真を見せていただくと、何度も使いこみながら噴射口を調整するとガソリンが噴出する部分が均等になり青白い炎となっていく。当方のバーナーも少しずつ青さが増している。本家のボルドバーナーの単純で美しい設計思想が受け継がれたような出来栄え。燃焼時間は火力を大きくして5分弱。ガソリンは5cc程度。無理して山に持って行く必要はない。観賞用としてデスクの上にあるだけでよい。形だけでなく本当に燃焼できる「ミニチュアの本物」として存在感で十分。トランギア五徳ミニ(実物の1/2)ついでにと作者はトランギアのミニチュア五徳を作ってくれた。ただアルミ素材を切っただけではなく、表面をオリジナルに似せて加工している。この地肌の光り具合がまたよい。 Tシャツのロゴ Tシャツのプレゼントがあった。ボルトバーナーのマークとロゴまで入っている。なんとありがたいことか。何と楽しいことか。ストーブを通じて、メンバー全員が楽しんでいることが伝わる。それも何から何まで泣かせる品を・・・・手作りの品で鑑賞するだけで『ロマンと感動』をこれほど感じるものも珍しい。