レンズ豆(アルメニア・日本)LENTILレンズ豆 五穀豊穣。とはいっても、その五穀は国によって、いろいろ。日本なら、まず米と麦と豆、でも本来の稗や粟は、最近はとうもろこしにとってかわられたようです。豆はきっとどこの国でも食べることでしょう。今回取り上げるレンズ豆は、中東や、その近辺のアフリカやヨーロッパにわたって、何千年も主食のように食べられてきたものです。日本ではまだあまりなじみがありませんが、クセのない味はスープ、肉、サラダと使いやすく、スパイスや香草のバリエーションも各地でさまざまなものが見られます。簡単なものから、凝ったものまで各国いろいろ。ただし、サラダは材料の種類が多いので、今回は割愛します。ねこでもできるのがモットーですから。 レンズ豆は一晩水に浸す必要もないので、手軽だし、とっても低カロリーで低価格。量り売りで買って、常備しておくと、買い置きの材料だけでも結構まともなメニューが可能。もう、これでおなかもいっぱい!トマト味のほかに、カレー味もおいしい。豆を食べるとおなかが張って苦しくなるという人は、薬局でBeanoという酵素を買ってきて、最初の一口にちょっと加えて食べれば大丈夫。錠剤もあります。どんどん豆を食べて、マメに暮らしましょう。 アルメニアのレンティルとほうれん草のスープ 写真左です。ストックを野菜のものにすれば、ベジタリアンの料理になります。豆は肉の代わりのタンパク源。スパイスを焦がして独特の風味を出すのは、中近東やインドの調理法です。ちょっと黒くなってもぎりぎりまで混ぜないでがまん。材料の割合は融通がききます。好みの分量で作ってください。煮崩れるとペーストになるので要注意。 【材料】6人分 たまねぎ 大1個(300g)みじん切り にんにく 3片 みじん切り クミン(粉) 小さじ1 コリアンダー(粉) 小さじ1/2 パプリカ(粉) 小さじ1 チキンスープ 1.5リットル レンズ豆(乾燥豆) 1.5カップ(300g)洗ってざるにあげる ほうれん草(冷凍) 1パック(300g)解凍する トマト水煮 796mlの缶1缶 塩、こしょう 適宜 レモン汁 大さじ4 【作り方】 1 最初の5つの材料(パプリカまで)を混ぜ合わせる。 2 厚手の鍋を強火にかけて、空焚きし、油を入れないでこれを一度に入れる。鍋をゆすって平らにし、そのままかき混ぜないで30秒焼き付け、スープを4/1カップ注ぎ、混ぜる。 3 そのまま強火で炒める。こげつき出したら、またスープを1/4カップ注ぎ、こげつきをこそげとる。 4 豆とほうれん草(必要なら刻む)を加え、2分炒める。 5 残りのスープとトマトを汁ごと加え、煮立たせる。 6 弱火にして、塩こしょうを加える。レンズ豆がやわらかくなるまで、50分ほどふたをして煮込む。 7 レモン汁を加え、味を調えて、皿によそったら、5分おく。ロールパンをそえてすすめる。 * レモンは各自テーブルでふりかけても。パンは堅めでずっしりめのがいいでしょう。 * 生のほうれん草なら、1束か2束、下茹でしてきざみます。 豚肉とレンズ豆の煮込み 写真、右です。日本のレシピで、こちらには肉が入ります。ご飯にも合う味付けです。メインディッシュにするのなら、4人前ですが、ご飯のおかずなら味を濃い目にして、量は半分でいいでしょう。水分の量は調節してください。 【材料】4人分 レンズ豆(乾燥) 1カップ(200g)洗ってざるにあげる 豚肉(シチュー用)450g 塩こしょうして粉をまぶす たまねぎ 中2個(400g)みじん切り マッシュルーム 284mlの缶1缶(薄切り) にんにく 2片 つぶす トマト水煮 1.5カップ 白ワイン 1/2カップ ブイヨンキューブ 2個 月桂樹の葉 2枚 塩、こしょう 適宜 オリーブ油 適宜 【作り方】 1 鍋にオリーブ油を熱し、豚肉を色づくまで炒め、取り出す。 2 同じ鍋にオリーブ油を少し加え、たまねぎ、にんにくをきつね色になるまで炒め、マッシュルームを加える。 3 レンズ豆と豚肉を加え、ワイン、トマトの水煮を汁ごと加える。煮立ってきたら、水600mlとブイヨン、月桂樹、塩こしょうを加える。 4 再び煮立ってきたら、アクをとり、ふたをして、中火か弱火で20分煮込む。途中で1回か2回まぜる。豆がやわらかくなったら、塩こしょうで味をととのえる。 |