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カテゴリ:お勉強
昨日はまたDiscovery School for Parents のセミナーでした。今回が最終日で、最初にまたしてもポットラックのディナー。そして今までのまとめのようなことをやりました。
今回のフォーカスはナチュラル・コンセクェンスとロジカル・コンセクェンス。Consequence というのは、結果ということですが。ただの結果ではなく、因果応報というか、原因があっての結果、ということですね。だから、「検査の結果」とか、「抽選の結果」とかいうのはコンセクェンスではなくて、result です。コンセクェンスには、責任が問われるというようなニュアンスがあります。 ナチュラル・コンセクェンスの方は、子供の良くない行動(misbehaviour)により、親が特になにもしなくても起こる結果のことです。自然の法則に逆らったことをして得る当然の結果がこれです。大人になっても、「自然」から受けるレッスンてありますよね。熱いものを触ってはいけない、と言われたのに触ればやけどをする、というものです。 それに対し、ロジカル・コンセクェンスの方は、社会的な法則に逆らった場合の論理的ななりゆきです。これは親などが介入しています。 自然が相手の場合は、ある程度までは「痛い思い」をさせて教えるということになりますが、ロジカル(論理的、とか理屈による、と言う意味)コンセクェンスの場合、コンセクェンスは他者によって起こります。ここで、問題になるのがその起こし方なのです。 「アメとムチ」という言葉がありますが、この方法はしつけとしては効果がありません。なぜなら、責任はあくまでも大人にあるからです。動物や奴隷を「馴らす」ようなことになってしまい、責任ある大人や自立した人間を作ることにはならないのです。 そこでロジカル・コンセクェンスを使います。 ロジカル・コンセクェンスは -社会生活のルールをあらわす -行為に関連している -行為と行為者を切り離して扱う -過去の行為ではなく、これからどうなるかを問題とする -親身な態度をもって行われる -選択の余地を残す というものであるようにするのが大事です。 具体的に考えてみてください。 「ご飯の前に手を洗いなさい」「いやだ」 これに対し、「お父さんに言いつけますよ」みたいなものは意味がありません。もしかしてお父さんが、ほぼ絶滅した「かみなり親父」だったとして、子供がビビって手を洗ったとしても、これでこの子が食事前の手洗いを習慣とするとは思えません。見てなきゃ洗わないでしょう。 でも、汚い手で食べるとよくないわけを教え、それでも洗わないのなら、「じゃあ、手は洗わなくてもいいよ。でも、手を洗わない人は食卓には付けないんだよ」と選択の余地を与えます。これは実は手を洗え、というのと同じなのですが、子供のがわの受け取り方はぜんぜん違ってくるのです。つまり、言っていることが同じでも、言い方ひとつで効果が違ってくる。それもその場の効果ではなく、どういう人間になるか、みたいなところで変わってくる。 手を洗え!とせまって洗わせれば、従順な人間を作るかもしれないけど、きたないお手手の子は食卓に来れないけど、いいね?なら「ちょっとまてよ、洗ったほうがだんぜん得だぞ」と思わせることができ、子供は「自分の」選択によって、社会的な行動をとることになります。 ここで子供が「洗わない」選択をした場合、一応それを尊重します。そしてちょっと間をおいてから、もういちど確認します。この場合なら、泥遊びや粘土遊びに飽きてきた頃、またはごはんのいい匂いがしてきた頃、「あんたはまだ手を洗ってないね。じゃ、食べないことになるけど、いいのね?」などとやさしく言います。こどもの反応は違ってくるはずです。 また、理由があっての選択かもしれません。案外洗面所にお兄ちゃんが忘れていったおもちゃのロボットがこわい、なんてことかもしれませんよね。それとか前回、お兄ちゃんに洗面所に閉じ込められたのがトラウマになってたり(^o^) 選択の余地がないときはそれをはっきりさせることも大事です。家族で出かけるのだから、「行きたくない」といっても4歳児に居残りは許されない場合などがこれにあたります。 そして、このときに「お説教」や「脅し」は禁物です。敵意はあってはいけません。笑いものにするのももちろんダメです。 ちょっと長くなるので、詳しい説明はまた今度にしますね。 子供とのやりとりのあんなことやこんなこと、または自分が子供だったときに、親とのやりとりのあれこれを考えてみてください。おっとぉ~って思うこと、けっこうありますよね。 でも、親を恨んだりしないでくださいね。 これを理解すれば、親の意図したことはちょっと違うところにあったものの、やり方がまずかったんだな、と思えます。親も完璧ではないわけですから、それを理解して、あたたかく許してあげましょう(^_^)v 過去の行動をどうこうするのではなく、これからのことを考えるのは、子供の側からも同じです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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