恋のような 愛のような

2007/05/07(月)17:28

蓋然的な必然としてぼくたちは愛し合った

詩集 「愛の繭」(46)

  そこに理由というものはない。恣意性もない。意図的にですらない。 それはふとした、そよ風のように、そこにある。 ぼくたちは、今日であわなかったとしても、それも時間の問題である。  あらかじめすべて、不如意なこと、祝福のこと、こもごも、その時に、 起こってきた、過去という時間の後ろすがたに、無意味という意味はなく、 蓋然性をもって、いずれにしろ私たちはこの星のどこかで、存在を知り、 やがて出会った。そして必然にひかれあい、愛し合ったに過ぎない。  だれもその愛をとめることはできない、なぜならば、私たちは 出会うまでの幾千年の、時のくりかえしに、 身をゆだねている旅人にすぎないから。

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