メイドは一夜のシンデレラ ～アビー・グリーン 著～ 感想
あらすじ：ホテルのボールルームでは、仮面舞踏会がもう始まっていた。ローズは不慣れなドレスに身を包み、怯える自分を励ました。ここに来たのはザック・ヴァレンティと偶然を装って出会い、今をときめくその大富豪と夜を共にして、彼の子供を宿すため。ローズは彼の祖母に仕えるメイドで、この計画は、家名が絶えることを憂えたその老婦人が立てたものだ。重い心臓病の父の手術費用を出すと言われ、断れるはずがない！若くして名門家を飛び出し、自力で富を築いたザック。彼ほどの人物が、私のような野暮な娘に目を留めるかしら…？感想：悪意はないけれど、ヒーロー・ザックを罠にかけることを引き受けたヒロイン・ローズ。父親の為とはいえ、苦しい選択です。いままで仕えていた階級の人たちの中に入り、ザックを誘惑する？そのための舞台・シナリオはすべてザックの祖母・ローズの雇い主が考えたことです。そしてその罠は見事に・・かっちりと罠にはまるザック。ローズはそれはよくないと、踏み出せずにザックのもとから去ります。できないと雇い主に伝えても契約書をたてにまた、実行をせまられます。一夜のシンデレラなんていうタイトルだと、幸せな感じさえしますが、魔法使いのおばあさんが好意でしてくれる魔法ではなくて、悪意というか、欲？に彩られた罠の一部になったシンデレラ。真実を話せないローズの苦悩。それは、契約と裁判という脅しがはいっているからなのですが、つらいことです。契約をかわさなかったら、父を見捨てたことになると悔やんでいたことでしょう。ザックのつらさを理解したローズ。信じてもらえないつらさがローズをさいなみます。切なくて、悲しい運命に立ち向かう強さ。そして弱いものを守る気持ち。面白かったです。メイドは一夜のシンデレラ [ アビー・グリーン ]メイドは一夜のシンデレラ【電子書籍】[ アビー・グリーン ]
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