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教えない教育実践日誌

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2004.10.28
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カテゴリ:教育の話
地震で大騒ぎしている間に、イラクから日本人青年が拘束されたというニュースが飛び込んできました。

なんともイヤな感じの男たちに囲まれて、「助けてください」と懇願している青年は、まだ24歳とか…イラクで活動していて人質になったというわけでもなく、旅行者であったらしいというニュースで、新聞の論調も、心なしかその軽率さを責める感じがあります。

詳しいことがわからないので何とも言えないのですが、もし、自分の子どもだったら、危険がわかっているところになぜ行ったのか、行かせたのかと自分を責めるかも知れません。

子どもと関わる中で、危険予知というのは、伝えるべきもののひとつなのだと思うのです。

何度か子連れで海外に出掛けましたが、子どもたちをつれていると、否応なしに「危険」に敏感になります。子連れの旅行者は、割合ねらわれにくいともいわれますが…

最初に出掛けたフランスとスイスの旅行では、息子が小学1年、娘が3年でした。一番ドキッとしたのは、スイスの街角で、息子が何気なくひろった注射針でした。

ヨーロッパの麻薬の事は、漠然と知っていましたが、その注射針を見たとき、それで傷でも付けたら感染症になるかも知れないとドキリとして、むやみとモノをひろわないように、厳しくしかりました。

その後、イギリスに住んでいたとき、子どもたちは歩いて10分ほどの小学校に通っていましたが、大体3時半に授業が終わるのですが、親が迎えにくることを義務づけられていました。

はじめは迎えに行っていましたが、そのうち慣れてきて、ある日かなり遅れで迎えに行きました。二人で帰ってきてくれてもいいのにな…なんて思いながら。

すると、がらんとした小学校の入り口で、二人と担任の先生が待っていました。私はあわててお礼を言ったのですが、しばらくして他の子どものお母さんから、「こんな静かな街だけど、数年前子どもが殺された事件もあったから、迎えに行かないと」と言われビックリです。

本当にのどかな街だったのですけどね。それから子どもだけで帰ってこないようにと話しました。

その後イタリアの旅行ではスリにあったりもしましたが、外国旅行では、日本にいるときより「危険察知」のアンテナをたくさん張り巡らしてねと、大学生にはアドバイスします。大都市ほど危ないようです。

「日本人は平和と水は只だと思っている」と言われますが、鈍感になっていることは確かです。

でも、娘がある程度大きくなって、夜になっても街を歩くことがあるようになって、日本の街でも危険なところはあるから、それは気をつけなさいよと話しています。

女の一人歩きは危険な場所が、日本にももちろんありますよね。

危険察知度は高い方が良いような気がします。自分に自身があればいいと言うものでもないから。(空手を習わせようかと本気で思ったこともありますが)

そういえば、息子が中学生の時一人で本屋に行って「かつあげ」にであったことがあります。

こわいニイニイに睨まれて、お金はないというと、ジャンプしてみろと言われたそうです。小銭がちゃりんと言うからわかるんでしょうね。いくらかとられたらしい。

その話しを聞いて、思わず「警察に走ろうか」と思った私です。でも、息子の話を聞いていると、それで、彼なりの経験を積んだらしく、相手が集団の時はすばやく逃げるとか、あれこれ対策をたてているようでした。

特に学校の中でと言うわけではなかったので、相手もわからずそのままになりましたが、大事な経験なのかも知れないと後になって思いました。

いつもいつも親がそばについているわけには行かないのですから、どこかで、一人でも大丈夫な智恵を身につけて欲しいと思います。

そのためには、小さな危険に身をさらすことも大事なのかも知れません。

危ない、危ないと、親が前もって危険を取り除いてしまっては、一人になったときどうしていいかわからなくなってしまうような気がします。

過保護で育った自分自身がそうなので、違う子育てをしたいと思ってしまうのかも知れません。

親が子どもを心配するのは、いつの世でも変わらないと思うのですけど…





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Last updated  2004.10.28 23:46:45



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