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カテゴリ:困ったこと
最近、かなりショックな出来事があった。
今は時間が経ったので、それなりに傷も癒えてきたけど、 それでも何気にトラウマになっている。 その出来事は、習い事を始めた初日に起こった。 韓国語の授業が週に3日(しかも1回たったの2時間)になり、 時間に余裕ができてきたので、前々から考えてた英会話教室へ行くことにした。 最近ホントに英語が出てこなくて・・・ 学生時代から何年間も学び続けた英語は、 たった1年強習った程度の韓国語に押され、見る影も無くなって来た。 夏休みになったら海外旅行の計画もあるし、 そろそろ英語の勉強を復活させるか・・・と、私にしては前向きに検討した結果、 生徒が教えてくれた英会話教室へ行ってみた。 ここのシステムはちょっと変わっていて、 中級以上の会話コースは、日替わりで決められたテーマに沿って フリートーキングをするというもの。(教科書は無し。) 本日のテーマを見てみると、「テロリズム」についてだった。 ・・・・・初日からハードな話題ですな 翌日のテーマは「鳥」、その翌日は「保守主義」だった。 んー・・・「鳥」が良いな。今日と明後日は止めておこう。 私がその旨を受付の人に伝えると、今から授業があるので、 せっかくだから受けるようにと言われた。 いやいや、初回からこのテーマは荷が重いので帰りますと言うものの、 なかなかあっさり返してくれない。 私は次第に迷い始めた。 週に3回は韓国語なので、ここに通えるのは週に2回だけ。 用事があって行けない日もあるだろうから、 期限内に既定時間の授業を消化できないかもしれない・・・。 私は考えた末、今日から参加することにした。 これが悪夢の始まりだった 教室に入ると、すでに何人か生徒がいて、先生と話していた。 どうやら、一人一人に「昨日の夜は何をしたのか?」と聞いているようだ。 で、私の番になった。 私が日本人であることは黙っているつもりだったけど、 私が話した内容から、あっさり日本人だとバレてしまった。 韓国人になり済まして受けるつもりだったのに、初日からあえなく失敗 一気にみんなの好奇心の的になってしまった。 さて、全員の挨拶が終わると、今度は本題のテロリズムについてである。 先生はテロリズムについて簡単に説明した後、いくつか質問をされた。 が、皆の反応はあまり良くない。 もちろん私も、あまり首を突っ込みたくない話題なので、大人しくしていた。 すると先生が、このまま続行するか、話題を変えるかの多数決を取られた。 当然、「話題を変えてフリートーキングをする」が採択。 良かった~初日からこんな重い話題、やりたくないもんね。 フリートーキングは、誰かが誰かに、好きな質問をぶつけると言う形式だった。 そこで私の向かいに座ってた女の子が、私に質問をしてきた。 「韓国は、かつて日本の植民地だったことがありますよね。 それについて、あなたはどう思いますか?」 ・・・はいっ??? その質問は・・・想定外 先生もビックリして、「それはとてもセンシティブな問題だから・・・。」と、 何気に割って入ってくれたけど、彼女はどうしても私に答えてほしいようだった。 「私は日本人のことは好きだし、今中国に留学中だけど、日本人の友達もたくさんいます。 ただ、中には植民地化した人たちを、ヒーローのように考えてる人もいるでしょ? だから、色んな日本人の意見を聞いてみたいんです。」 はぁ・・・だからって、今ここで聞く? しかも会って、まだ数分しか経ってないんだけど・・・。 いつかは、こんな質問も受けるだろうと覚悟はしていた。 だけど、それは反日感情をお持ちの年配の方からであって、 こんな若いお嬢さんから(しかも韓国人に囲まれた状況で)ではない。 あぁ・・・来るんじゃなかった。 私は色んな前置きを踏まえて、しどろもどろになりつつ答えた。 その後は彼女が、自分の考えやリサーチ結果を話して、この話題は終了。 正直、辛かった。 泣くかと思った。 こんな公の場で初めて会った人たちを前に、 植民地に関する意見を言わされるなんて、想像もしてなかったからね・・・。 (しかも英語で・・・。) 私はこの話題から解放されると、放心状態になってしまった。 その後は、みんな当たり障りのない質問を始めた。 が、何時どんな質問をされるか分からないので、常に心臓はバクバク。 と、一人の男の子が、先生に質問したいと言い出した。 先生への質問なら、私には関係が無いので安心して聞ける。 と思ったけど、この質問も私を緊張させた。 9.11の時、アメリカはテロの被害に遭ったけど、先生はそのことについてどう思いますか? ちなみに先生は、アメリカ人である。 んー・・・どうして韓国人って、こう言うデリケートな質問を公の場でするのかな? どうしても聞きたいなら、後から個人的に聞けばいいのに。 先生も若干、答えに窮しているようだった。 そりゃそうよね・・・この状況で、しかも短い時間で、答えれる質問じゃないと思う。 先生は、色々話しながら、以下のようにまとめられた。 「私には色んな国の友達がいます。だから、国籍や宗教で人を差別する気はありません。 だから、テロがあったからと言って、特にどこかの国を非難する気もありません。 それより、自分の思いのままにできない国に対して、圧力をかけようとする アメリカの行為の方が、問題があると思います。 もっともこれは、私の考えであって、他のアメリカ人はこう考えていないと思いますが。 私はちょっと変わってますからね~あはは。」 先生、お疲れ様でした・・・。 もし先生が心を許せる相手から、個人的に質問を受けてたら、 答えは違ったかもしれない。 でもこの状況では、これ以上模範的な答えは無いんじゃないかなと思った。 私が先生の立場だったとしても、どこかの国を特定して批判はできないからね。 それにしても、恐るべし韓国人。 日本人がアメリカ人に対して、原爆を落としたことに関してどう思う? って聞くようなことを、平気で質問しちゃってる。 英語の勉強のために来たのに、これじゃ精神的苦痛が大き過ぎて続けられないよ。 今回はもうお金を払っちゃったので仕方ないけど、 もう韓国では二度と英語教室には通わないと決めた。 語学って、語学だけを学ぶものではなく、 その背景にある歴史や文化についても、触れる機会が多い。 私のような小心者にとって、韓国との摩擦をテーマにあげられたり、 先生への配慮の無い質問を聞かされるのは、正直ツライ。 今回のことは、韓国人の考えを知る良い機会になったと思おう。 そう考えることにした。 帰り際、私に質問してた女の子が、謝って来た。 「さっきは恥をかかせてごめんね。そんなつもりはなかったんだけど・・・。」 それを聞いて、「大丈夫だよ。」と言ったけど、 正直、彼女を見ると、ちょっと怯える。 頭は「大丈夫」って言ってるけど、体が拒否反応を示すのだ。 この話を学校の先生にしたら、 「ちたぁのような性格の子に、会ったばかりでそんな質問をするなんて・・・。」 とおっしゃった。 先生は、私が小心者の人見知りだと言うことを、よーくご存知である。 先生も授業中、政治や宗教、戦争に関する話題になった時は、 かなり気を遣うらしい。 そりゃそうだろうね・・・。 色んな国の学生が聞いてるから、偏った意見は言えないし、 そんなつもりが無くても、誤解を受けて反感を買うことだってあるだろう。 私は、今までそう言う気を遣ってもらっている状況で、 ぬくぬくと育ってきたんだなぁ・・・と言うことに、改めて気づかされた。 英語教室の初日は、英語以外の色んなことを学んだ一日でございました。 ランキングに参加中です↓ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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