|
カテゴリ:映画/エンタメ
この三連休は、DVDに録りためていた(といっても、2、3本ですけど)お正月番組を見ました。その一つが、SMAPの稲垣吾郎氏が主演した、横溝正史原作のミステリードラマ、金田一耕助の『女王蜂』。
稲垣氏はこれまでも何度か金田一に扮していますが、今回の『女王蜂』ではなかなかの金田一ぶりを見せてくれました。私は金田一=石坂浩二氏のイメージが強いのですが、その後は豊川悦司氏の金田一が出色だな、と感じていました。その後稲垣氏の金田一を見て、「原作のキャラクターには、あるいは近いも知れないが、どうもミステリアスな雰囲気がないな」「ちょっと軽いな」という気がしていました。とにかく、やり過ぎなカンジ。 それが、今回『女王蜂』では、やや抑え気味に転じてなかなか飄々としたところを見せ、グッと巧くなっていました。 それとこの『女王蜂』の良さの最大の要素は、映像。あえてCGを使いながら、レトロな色味を醸し出し、思い切りダークでどろどろとした陰翳を演出するのに成功しています。で、テレビを見ていて「そうか」と膝を打ったことには、金田一の世界観は、あの空の色!! 例えば、暗い洋館。逆光になった窓枠の向こうに、シアンの混じったような、不吉な、不安定な空の色。紫のような、ピンクのような・・・。このイヤ~なコントラストです!!これこそが金田一(というよりは、あまりに有名なアノ文庫の表紙画家)の世界観なのです。 このカオティックな色相に、栗山千明氏のお人形の如き顔が映える映える。漆黒の髪、陶器のような白い肌。そして果てしない虚空のごとき大きな瞳。栗山氏は、あんまり方向転換しないでこのまま追求していくと、もしかしたら日本でも唯一無二の存在になれるかも、なんて思いました。雰囲気ありますよね。ちなみに、私、高橋昌也氏も大好きです。 テレビドラマという枠を感じさせないスケール感と丁寧な映像美。『女王蜂』、久しぶりに“金田一”の世界を堪能させていただきました。(了) *元祖・女王蜂!! ↓ ![]() 女王蜂 ◆20%OFF! *これこれ!!この色遣い!! ↓ ![]() 金田一耕助the complete *不肖ワタクシが描いた稲垣吾郎氏版金田一耕助です。ファンの方、ご容赦を。 ↓ ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[映画/エンタメ] カテゴリの最新記事
|
|