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テーマ:最近観た映画。(39321)
カテゴリ:映画/エンタメ
今日もまた、この一月半くらいの間でDVDで観た映画のことなど。一つはおなじみ『処刑人』。これ、ホントに面白いんですよ。公開時に観て、DVDが出てから観て、その後は折々に観てます。私の中では『ゴッド・ファーザー』『スター・ウォーズ』などの名だたる名作と並んで、“一生観続けたい映画”上位にランクインしてますから。
この物騒な邦題は、日本マーケット向け(公開当時前後のタランティーノ人気にあやかった感じですね)の“戦略”なわけで、原題は“Boondock Saint”。ボストンで精肉業に就く兄弟が、天命に殉じるように、法で裁けぬ悪を退治していくストーリーなのですが、要するに地元の“聖人”となっていく話なんです。確かに暴力描写は多いけれど、この作品の見所は、なんと言ってもこの兄弟を執拗に追いかけながらもやがて理解を示していくFBIの捜査官・スメッカー。演じるは超々個性派&技工派アクター、ウィレム・デフォー。意外とジム・カヴィーゼルにも劣らないほど神聖にイエス・キリスト役(ただし、人間臭いキリスト)から、『レジェンド・オブ・メキシコ』でチョイ役(友情出演)ながら強烈なインパクトを残す裏社会のボスまで、器用かつ鮮やかに演じるデフォーは、『処刑人』においても、もうやりたい放題(笑)。カメレオン俳優らしく、いろんな変装してしまっていますが、もうノリノリ、というか悪ノリ寸前なのですが、ちょっと崇高な役作りもしておりまして、そのギャップを観るだけでも、何度でも笑えてしまいます。ホントにこの人は達者です。 ただ、インタビューなどでもよく語られているように、彼は若手監督や若手俳優のバックアップのためには喜んでひと肌脱ぐ、自己中心的でないベテランとして映画界でも敬意を払われている素晴らしい役者なんですよね。 とにかく、このスメッカーを観るだけでも、『処刑人』を観る価値があります。気がつけば、こんな素晴らしい情報サイトもできていました。まだの方、是非。 続いては『ヴィドック』。これはもう評判が悪くて悪くて。でも、気になる映画でして、DVDは購入していながらそのままにしていました。しかし、もう我慢できずついに鑑賞。なるほどな、と。これはハリウッド映画をイメージして観てしまったら、チープに感じられることでしょう。犯罪者から警察署長になり、発明もこなす山師にして探偵、実在の人物ヴィドック。彼を追った文献『我が名はヴィドック』は実に面白かったのですが、彼はアルセーヌ・ルパンのキャラクター造形にも影響を与えた人物とか。ま、すごい醜男なんですけど。演じるはジェラール・ドパルデュー。お分かりですね。 実在の人物ヴィドックを主人公にした架空の物語。何が鑑賞者をガッカリさせたか、といえば、やはり映像美に対する感覚の仏米の違いでしょう。色使いがカラフルに過ぎるんですね。これで受け入れられたのは、リュック・ベッソンくらいでしょう。それはダークでフランス的なお洒落感が受けた『レオン』あってのこと。 思い起こせば、ロマン・デュリス主演『ルパン』も、ガッカリ派の多くは、ハリウッド的活劇を期待して観て“なんかなぁ”という人が多くいたような(圧倒的に多いのは、原作を愛して止まないルパン愛好者による、映画そのものの脚本への批判でしたが)。 話は飛びましたけれど、この『ヴィドック』、綺麗ですよ。ストーリーだって悪くない。長いこと棚に積んでいましたが、これは思った以上に面白かったです。でも、『処刑人』ほどではないですけれど。 私、『処刑人』のポスターを持ってまして、今でも大事にしてます。なんか、元気がないときに見ると、パワーが湧いてきますよ。(了) ■著作です:何のために生き、死ぬの? ![]() ![]() *ん?何じゃコリャ? ↓ ![]() 処刑人 アナザーバレット(DVD) ◆20%OFF! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007/07/11 01:38:59 PM
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