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カテゴリ:音楽
日本の60年、70年代の黄金時代にリリースされたLP(LONG PLAY)盤は、未来に残すべき貴重な文化遺産です。その中からボクが厳選した作品集を紹介します 第24回は、フラワー・トラヴェリン・バンドのLP盤「SATORI」(文中敬称略) ![]() ![]() ![]() 今回紹介するLP盤は、ワーナー・パイオニアから'71年4月25日にリリースされた「SATORI」。 A面は、「SATORI PART 1」、「SATORI PART 2」、「SATORI PART 3」、B面は、「SATORI PART 4」、「SATORI PART 5」が収録。 ※前身は、内田 裕也とザ・フラワーズ解散後に、日本のロック・バンド(内田 裕也がGSから厳選したメンバーの集結)が米国、カナダ(両国でリリースされている)を震撼させた記念すべき作品集。 フラワー・トラヴェリン・バンドについては、←のウィキペディアで。 ↑ 「SATORI PART 1」 ↑ 「SATORI PART 2」 ↑ 「SATORI PART 3」 ↑ 「SATORI PART 4」 ↑ 「SATORI PART 5」 この盤は、第2弾(デビュー盤は「エニウェア」で洋楽のカヴァー中心)だが、全曲共にオリジナル作品が収録されている。 メンバー全員が超一流ではあるが、中でも石間 秀樹が弾くラーガ奏法が凄い。 和田 ジョージが叩くドラムが夏場の盆踊りのようでいいんです。 ジョー 山中の叫び声も凄いよ。 この盤のイラストを描いたのは、石丸 忍。 内田 裕也とザ・フラワーズのデビュー曲、↓ ↑ 「ラスト・チャンス」 内田 裕也とザ・フラワーズに在籍していた、麻生レミが麻生京子時代に唄った洋楽カヴァー作品、↓ ↑ 「ミスター・ベースマン」 GSの491やこのフラワー・トラヴェリン・バンドでエネルギーを爆発させた、ジョー 山中の生の歌声は二度と聴けないのが残念! 日本ロック大系1957-1979[上](白夜書房刊)に、石間 秀樹のインタビューが12頁にわたって掲載されいるのでここから、少し文章(「SATORI」に関する箇所)を引用します。 ・曲は石間さんが作ったんですか。 石間 ほとんど俺がやったんだけど、アレンジは皆で。 ・この東洋音階というか、例のまたラーガ奏法の。 石間 あそこから入っていこうかとか、所謂形だからね。5音階とか。 ・やっぱり東洋っぽくしようという意志が…。 石間 “ぼく”というよりも、向うのヤツラは自分達の血でやっているわけでしょ。俺達の血でやれるものは何かなと思って。でも、三味線弾く気もないし、尺八吹く気もないし、だから所謂西洋楽器編成で、そういう表情を出せたらと。それでどうすんべえということになって、形から入っていって、どんなものができるかというのが一番楽しみだった。とりあえず作ってみないとわからないと。 ・じゃあ、これはスタジオの中でやりながら作ったんですか。 石間 練習スタジオでやって、日比谷とか出てたでしょう、ああいう時にある日突然、それでコピーをずっとやってて、これのノリをずっとやってたわけ。そして、ある日突然これが出たわけ。そしたら全然拍手もないわけ。 ・ポカンとしていた。 石間 何か変だったんじゃない。突然やり出したから。LPの順番通りやったわけ。その時賛否両論だった、終わってから。でも俺たちはやるんだと。 ・否定的な意見としてはどういうのがありましたか。 石間 何だかわけがわからないとか、何かいろいろ言われたな。でも面白いと言ってくれた人の方が圧倒的に多かったですね。 ・ステージでその後も何回かやっているんですか。 石間 少しの間だけ。 ・それでだんだん反応が出てきましたか。 石間 そう。手拍子で出たり。本当に最初の時はそんなにワーっとならなかったわけ。ヤベエのかな、こんなの。間違えたかなと。やってる時は思わなかったけど。俺は、個人的に。そしたらライトハウスのコネがうまくいったと。お前ら、どうする。じゃあ、行きたいです。じゃあ、行こうぜと言って、カナダに行ったんです。 ・あれは「SATORI」のLPを出してからですか。 石間 そうです。 ・じゃあ「SATORI」はこっちで録音してるんですね。 石間 そうです。ビクターで。 ・これはどれくらいかけて録音したんですか。 石間 1日じゃなかったかな。“せーの”だもん。皆、離れて、広いスタジオで。 ・その当時はレスポールですか、ギターは。 石間 そうです。ジョージなんて一番大変だった。もちろんマイク立ててたけど。音なんてガンガン回ってるしさ。そんなこと、俺達全然知識なかったから。“せーの”で、1日か2日だな。 ・それを作って、カナダに行って、一番最初はどういうことをやったんですか。カナダでは。 石間 こういう話はヤバイんだよな。とにかく引っかかったわけ。これだったわけ、それが。ライトハウスについてきたユダヤ人がいたわけ。そいつに裕也さんは、結果的にだまされたことになる。一応来たわけ、そいつら“お前ら、どういう楽器がほしい”“どういう仕事がしたい”と。通訳みたいなコーディネイターみたいな人がついてくれて、二世のジョニー野村さんがついてくれて、“こういう楽器揃えて”どうのと。“じゃあ、わかった”と。“またね”と言って“よかった、よかったこれで後は楽器が揃って頑張ろう”なんて言ってたら、待てど暮らせど来ないわけ。じゃあ、どうしようと。ジョニーは、自分は金もないと。このまま帰るわけには行かないということになって、じゃあ、帰りの切符を売っちゃおうと。売ってしまったわけ。あと、いろいろ…、親から仕送りしてもらうヤツはもらったり。 ・楽器は持って行ったんですか。 石間 ギターはね。ギターとか、そういうのはね。でも本当にひどい。仕事はない。人気はない。金はない。あと何だっけ。でも皆一緒に住んでて。 ・どんなところに住んでたんですか。 石間 アパートだろうね。家賃安い所ね。だからヤバイのがいっぱいいる所。・・・・・ 話は面白くなってきて以下続きますが文字数の関係上ここらで インタビュー者は、中村 俊夫 日本最大のクリック募金は、文字数オーヴァーにより割愛しました。 東京の天気は、今日も朝から超低温で非常に寒かく日中は晴れたものの風が冷たく吹いた厳冬の1日。 P.S.: 明日は、また、朝一番から映画『ALWAYS三丁目の夕日'64』を奥さんと一緒に観てきます。 ![]() 『you tube』→『水平線の彼方から(renewal)』を開設。 ![]() CDリリースのご案内 ![]() 加山 雄三の湘南サウンドの原点から現在までを網羅したCD盤のリリースが決定しました。 加山 雄三が原点とされる沼南サウンドに焦点をあてた今回のコンサート・ツアーの演奏曲目すべてをツアー・メンバーと共にスタジオでレコーディング。 加山 雄三のヒット曲の数々に加え、はじめてカヴァーする湘南サウンドの名曲を含む話題のコンサートが、スタジオ録音で、よりクオリティーの高い演奏とサウンドで再現されています。 タイトルは、「若大将・湘南 FOREVER」CD2枚組 加山雄三51stホールコンサートツアーPhoto Book(オールカラー68頁写真集)付 リリース日は、'12年1月11日(水) 定価は、3500円(税込) レコード会社は、 ドリーミュージック 収録されている曲目は、 【DISC1】 1.海 その愛 2.加山雄三通り 3.夜空の星 4.湘南サウンドメドレー SURFIN'USA~二人だけの海~DIAMOND HEAD~白い砂の少女~PIPELINE~君のおもかげ~CRAZY DRIVING~BOOMERANG BABY 5.想い出の渚 6.チャコの海岸物語 7.湘南My Love 8.希望の轍 9.HOTEL PACIFICメドレー HOTEL PACIFI(ブレッド&バターのカヴァー)~HOTEL PACIFIC(桑田 佳祐のカヴァー) 10.湘南ひき潮 11.光進丸 【DISC2】 1.君は今でも(NHK ラジオ深夜便のうた) 2.若大将メドレー 恋は紅いバラ~お嫁においで~美しいヴィーナス~幻のアマリリア~夕陽は赤く~蒼い星くず~夜空を仰いで~ブラック・サンド・ビーチ 3.ぼくの妹に 4.サライ 5.星の旅人 6.旅人よ 7.君といつまでも 8.見上げてごらん夜の星を 9.座・ロンリーハーツ親父バンド お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012年01月27日 21時11分54秒
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