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ウルトラマラソンに魅せられた自然派ランナーのブログ

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2018.04.30
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カテゴリ:マラソン
2009年6月28日サロマ湖100Kmウルトラマラソンに初完走したその次の週末でしょうか?
当時も今も私にとってウルトラマラソンの師匠であり、教祖である鈴木健司さんにお会いすべく、当時店長をされておられたアートスポーツ池袋店にお邪魔しました。
買い物目的でやって来た訳ではないので、本当に「お邪魔」だった訳ですが、仕事の合間に快くお出迎え下さり、当方が初めて100Kmを完走できた事に対し、祝福のお言葉を頂きました。
鈴木店長(以下、アート鈴木さん)はこれからもサロマは毎年参加しグランドブルー(20回完走)を狙う(2016年に達成済み)という事や、その年の秋には信越五岳という100Kmのトレイルランを走る予定である事を話されました。
そんな中、日本最長の1ステージのフットレースである『川の道』(SAJ(スポーツエイドジャパン)主催)という大会をご紹介頂きました。
東京から荒川に沿って水源まで行って、甲武信岳を越え、水源から千曲川・信濃川に沿って新潟まで走る大会があり、アート鈴木さんもいつかは走りたいと。
そしてその距離が520Kmにも及び、五月連休中に6日間掛けて走るとのこと。
その話を聞いた時点での率直な感想は、「えっ!! 520Km!? キチガイじゃないの? そんなバカげた距離を人間が走れる訳がないでしょ!」といった感じでした。
「完走する人がいるのですか?」と訊くと、「大体約7割は完走されています」との返事に更にビックリ!! 「参加者は全員変態集団か??? 本当に人間なのか??」

あれから9年が経ちました。
そして本日2018年4月30日、第14回日本横断『川の道』フットレースのスタートラインに立っている自分がおります。
そう、この9年間の間に、自分で気が付かない内に、私は「変態ランナー」になっていたのです。
コース変更等もあり、今年のコース全長は514Kmとなります。

スタート地点である葛西臨海公園にはスタート1時間前の8時に到着、すぐに大きな荷物を預けます。
此方は約150Km先にある小鹿野町両神荘体育館(レストポイント1)にて明日の朝受け取ることになります。
スタートまでは知り合いや当方の一方的な知り合いに一言一言声を掛けて参ります。
一昨年のハーフで何度も並走したお馴染の浅草在住のMHさんとお仲間のNSさん、同じくスタートから暫く並走した鶴見在住の女性MKさんとお仲間のKYさん、女将ことINさん、一昨年&昨年と女子優勝ランナーで今年も帰宅ランをするという新潟在住のKAさん、昨年手を繋いでゴールした24時間走女子日本代表のOSさん、昨年スタートから暫く並走した蟹の被り物をしている愛知県在住のKYさんは今年も蟹を被って514Kmに挑戦します。
私同様、緑ゼッケンの初フル挑戦者(ハーフは完走済み)はやや緊張感を隠せない雰囲気も漂わせております。勿論、私も少なからず緊張しております。
天気予報通り既に晴れ渡っており、予想最高気温は埼玉県内陸で28℃、遮るものがない河川敷は暑さとの闘いになりそうです。
本来であれば私にとって歓迎すべき天候なのですが、昨日の説明会にて散々日焼けが後々蓄積疲労に繋がる脅されたので、少々ビビっており、せめて曇になってくれないかなと弱気になっております。
川の道レジェンドが先導となり、2018年4月30日9:00、館山代表の笛の音で、514Kmに及ぶ第14回日本横断『川の道』フットレースに参加する127名のランナーが一斉にスタートしました。

スタートして暫くすると、左手に太平洋が見えて来ました。
次に海を見る時は日本海となる訳ですが、本当に自力で辿り着けるのか心配であると同時に、今周りにいる126名のランナーと共に6日間ずっと旅を共にすると思うと、ワクワク感も出て参りました。

5Km手前の清砂大橋を渡り、此処から33Kmの笹目橋まで荒川右岸を走ります。

暫く走ると浅草在住のMHさんと並走する形になりました。
昨年6月は東京湾一周ランというのを企画したものの富津岬が深夜になってしまい、面白みに欠けるという事で、今度は品川を金曜日夜にスタートするという旅程にすると昨年9月平塚24時間走の時にお話されていたので、今年も6月に東京湾一周するのか訊いたら、今年は日本橋から日光街道を日光まで約130Km走るというのを秋に行うとのこと。
MHさんは様々な企画を立てられ、本当にランを楽しまれている感じです。

9:57、9Km地点で今回初の私設エイドが登場。
この大会はオフィシャルエイドの手厚いサポートだけでなく、川の道を知られているランナー達による私設エイドにも支えられ、非常に励みになります。
最初のエイドは飲み物のみですが、今欲しいものと言えば飲み物だけ、私設エイドの方々は本当にランナーの気持ちをよく分かっておられます。
今このタイミングで麺類やご飯ものが出て来ても困ります。


暫くすると24時間走女子日本代表のOSさんと並走する形になりました。
OSさんは僅か一週間前にさくら道国際ネイチャーラン250Kmを完走されたばかりで、疲労が残っていないか心配です。
本人曰く、この一週間で概ね回復できたそうで、本当に強いランナーです。
確かに走りを見ていてもいつも通りの安定的な走りをしております。
「さくら道……」とは、世界中のトップウルトラランナーが集結する国際大会で、我々のような一般市民ランナーが「楽しそうだから」、「人生の思い出に」とかいった次元で出られる大会ではなく、名古屋城から金沢兼六園までの距離250Km、累計標高差約2,700mのコースを、なんと36時間以内で走り抜けないと失格という、超トップクラスのウルトラランナーが参加する大会です。
距離と制限時間から、「日本のスパルタスロン」と位置付けている方も多いようで、超ウルトラの大会で上位のランナーとの会話でスパルタスロン参加の予定を訊くと、大抵「まずは日本で『さくら道……』を完走してから」と返されることが多いです。

OSさんも私同様、内臓疲労に弱いというか、私以上に酷く、走りながら食べるという事が全く出来なくなるそうです。
一昨年&昨年の川の道女子優勝ランナーKAさんも会話に加わりましたが、彼女は昨年小諸レストポイント手前ですき家に入って腹を満たしてから食事の出ないレストポイントに入ったという話をしたのですが、OSさんも私も260Kmも走ってよく胃もたれしそうな物を食べられるなという反応をしてしまい、同時に、食べられるという事が羨ましい限りで、本当に強いランナーです。
OSさんの日常の食生活も植物由来のタンパク質を中心とした感じで、非常に共感を得られました。
OSさんのお話の中で興味深かったのは、ランナー寿命が男性55歳説、女性50歳説だそうで、これより上の年齢ではどの分野に於いても成長(記録更新)は難しいそうです。
「男性の方が寿命が6歳位短いのに、ランナー寿命が長いのですか?」「太く短くということではないでしょうか?」等と会話をしながら楽しく炎天下の荒川土手を進みます。

11:25、21Km地点辺りの3つ目の私設エイドを過ぎるとKAさんと並走する形になりました。
「ブログ見ましたが小さなお子様がいらしゃいます?」「はい、実家が大阪なので毎年五月連休は大阪の両親に子どもを預けて参加しています。連休前最終日に新潟空港で見送って伊丹空港で両親に受け取って貰って、連休最終日に伊丹空港で両親に送り届けて貰って新潟空港で出迎えます。間の平日は学校はありますが、親の都合で欠席になります」「2年前に鹿渡館に着いた辺りで脛に炎症を持っていたようですが……」「あっ、あれ、代表から一言、もっと酷い炎症を起こして走っているランナーもいるからと言われてしまいました」
KAさんはこのままのペースで514Km走り切れそうな位、極めて柔らかい走りをしています。
赤羽を過ぎてトイレに行ったKAさんと別れ、また別のランナーと並んでお話をしながら走ります。
超長距離ランの良い所は結構長い時間色々なランナーとお話しながら進める事です。

浮間の辺りでしょうか? 沿道から名前を呼ばれて近寄って来られるランナー姿の人がいました。
この辺りで知り合いいたっけ?と思いながらよく見ると、アート鈴木さんでした。
私のランの師匠であり、教祖であり、『川の道』の存在そのものを教えてくれた人であり、その川の道のフルを2年前に走られた先輩であり、私にとっては雲の上のような方です。
暫く並走して下さいました。
「こんな速いペースでずっと行かれるんですか?」と言われましたが、現在のペースは6分/Kmよりやや遅めペースですので、速いとも言えないかと思われますが、以前、私が内臓疲労に襲われて超長距離では食べられなくなる話をした際、アート鈴木さんより私のペースが速すぎる事を指摘されましたので、長時間美味しく走るためにはもう1段階ペースを落とすべきなのかも知れません。
アートスポーツでのお仕事も順調だそうで、次々と昔のお客さんが来られているそうです。
数分間の並走後に別れ、沢山の元気を頂きました。

視界に入っている笹目橋を目指します。
丁度並走していたランナーのお仲間による移動私設エイドが現れたので、少しだけ飲み物を頂きました。
12:38、33Km地点を越え、笹目橋を渡り、埼玉県に入り、此処からは荒川左岸を進みます。


土手を降りてすぐに私設エイドがあり、「あっ、315番!」「315番来ましたね!」と複数の方から声を掛けられますが、「何? 何? 私そんなに有名人ではないですけど……」と思いながら訊くと、数分前に中肉中背の髭を伸ばした人がバイクにまたがって私を探していたとのことでした。
「そんな知人、この辺りにいたかな??」と思いながら、「心当たり無いのですか?」と訊かれたので「借金取りかも知れません」等と冗談を言っていると、OSさん、KAさんが到着しました。
此処のエイドでは冷たい苺、トマト、胡瓜、グレープフルーツ等を頂きました。

暫くするとOSさんが出て行かれましたので、すぐに私が追い、更にその後ろを4、5人位のランナーが付いて来るという形になりました。
土手の上の風が気持ち良いです。

次の幸魂大橋では地面に矢印の書いてある通りに迷わずに進めました。ランナーを迷わせないために所々この矢印が描かれているのですが、館山代表を始めSAJの皆様には頭が下がります。

彩湖の公園内に入ると、私の下の名前を呼ぶ声が耳に入りました。
声の主は軽く髭を伸ばした中肉中背のKA君(練馬区在住)で、20年来の家族ぐるみでの友人で、毎年5月の潮干狩り、8月の海水浴、9月の葡萄狩りに家族でご一緒させて戴いており、借金取りではありませんでした。
KA君は今は走っておりませんが、フルマラソンのデビューは私より1年も早く、彼の走りも私のお手本となり、走りのモチベーションに繋がりました。
その後、平塚24時間走の時はほぼ毎年、一番弱っているゴール時刻前3時間頃に応援に来てくれております。
頂きましたグレープフルーツの蜂蜜漬けが甘くて瑞々しく、走る底力になりました。更にアイシングスプレーを頂きました。
公設エイドまで約2Kmでしたので、一緒に走ることにしました。
今年は潮干狩りの連絡が来ないのでどうしたんだろうと思っていたら、川の道を走る旨の連絡があったので合点したとのこと。

戸田市・彩湖畔公設エイド(CP1-39.0Km)には13:18着。
OSさん、私、其の他4、5名のランナーの順にが次々と到着し、一気にエイドが賑やかになりました。
うどんやらお握りやらグレープフルーツを頂き、KA君とは此処で別れました。引き続き速報で追い掛けて下さるとのこと。
並走声援どうもありがとうございました。大きな励みと力になりました。

此処ではKAさん、私、一人の男性ランナーの順に出発、その後間隔を置いてOSさんを含めた小集団が続いております。
土手の上をKAさん達とお話をしている内に羽根倉橋に到着。
此処から斜め左に入るのですが、3月の荒川ジャーニーランで見事にコースアウトした箇所です。
男性ランナーの代わりにOSさんが追い付き、KAさん、OSさん、私の3人でゴルフ場の間の河川敷を走ります。
2人とも地に脚を着け理想的な走りをしております。
KAさんは柔軟性、OSさんは安定性を感じます。
本日は天気が良いため、河川敷のあちこちで少年野球、少年サッカーの風景を見て来ましたが、見ていて本当に暑そうです。
途中の私設エイドでは美味しいおでんを頂きました。
疲れが見え始めたランナーのためにありがとうございます。

KAさんがトイレに入り、OSさんと私が河川敷を終えて、土手に上がる緩やかな坂を歩いていると、KAさんが此方に向かって来るのが見え、OSさんも「彼女の走りは軽快で羨ましい」と言っておりました。

土手上を暫く走り、踏切を渡ると、さいたま市・新上江橋東側公設エイド(CP2-51.2Km)で、14:48着。

其処には一昨年、昨年の優勝ランナーであるMSさんが居られました。
エイドではしっかりと時間を取って疲労回復しながら進まれているようです。
此処のエイドではお粥、胡瓜、レッドグレープフルーツ等を頂きました。
KAさんとMSさんが並んで出て行き、OSさんに続いて私も発ちました。

新上江橋を渡り、此処からは荒川右岸を走るのですが、丁度入間川の荒川への合流地点でもありますため、入間川との間の中洲のような細い土手に降りて北へ向かって走ります。
OSさんと会話をしながら今までと同じペースで進んでいるのですが、KAさんの背中がMSさんと共に段々小さくなっていきます。
「あれは完全にMSさんに引っ張られていますね」等と言い合っていました。
MSさんは自分のペースであるから大丈夫と思われますが、KAさんの脚は大丈夫でしょうか?

散々照り付けた太陽も西の空に傾き始め、雲も出て来て、徐々に勢力を落として来た感じで、夜が徐々に近付いて来たことを感じさせられます。
周囲にランナーがいるとはいえ、やはり昼の動物である人間は夜が怖く感じるものです。
15:45、60Km地点辺りの私設エイドにてマンゴシャーベットを頂き、

16:04、63Km地点辺りの私設エイドにて水羊羹を頂き、

もう一踏ん張りでCP3と思いながら脚に力を入れます。
いい加減、河川敷の風景に飽きて来ました。早く街中に入りたいという気分が高まっております。

3月に走った小江戸コースと合流し、一つ横の土手にスライドし、県道を渡ると、吉見町・桜堤公園入口公設エイド(CP3-67.5Km)で、16:44着。

既にMSさんが座ってうどんを食べており、OSさん、私、KAさんの順に到着しました。
滑子うどんを2杯頂き、トイレに行きたかったのでその3人達よりも先に発ちました。

小江戸の時は蕾にもなっていない時でしたが、本日は完全に緑の葉の木となってしまった桜並木を進み、土手を下りた所にあるトイレで済ませ、上がって来るとOSさんが現れましたが、すぐ次のトイレに行かれて再び独走状態。
桜並木が終わって見通しが良くなった辺りで後方からノッシノッシとやって来られたMSさんに一瞬にして追い越され、続いてもう一人のランナーにも軽々と追い越されました。
二人とも5分台/Kmを維持しており、素晴らしい走りです。

長かった荒川河川敷コースも漸く終了、鴻巣市・大芦橋南西側(CP4-76.6Km)に17:53着。
エイドはないと言われておりましたが、飲み物だけは用意されていました。
内臓が弱い私はそろそろ固形物が受け付けられなくなりそうでしたので、ありがたく飲み物を頂きました。
少し寛いでいると、すぐにOSさんが現れました。
スタートから此処に至るまで、計ったかのように私とピッタリ同じペースで走って来られました。

薄暗くなって来ましたので照明と反射板の夜間準備をしてOSさんと共に街中に入ります。
高崎線の跨線橋を渡り、私が内臓疲労でそろそろ固形物が食べられなくなりそうな話をしたら、暫くしてOSさん気持ち悪さが出て来たようで、17号線に入ってからコンビニに入り保冷剤代わりにクーリッシュ(ロッテアイス)を買って来られ、アイシングをしながら走り続けました。
昨年のハーフの時もそうでしたが、OSさんは気持ち悪い状態が続いても、ひたすら走り続ける強いランナーです。流石は日本代表ランナーです。

夜の熊谷市街地を通り抜け、140号線を左折する熊谷警察署前の手前2Kmで、OSさんが「コンビニで少し身体を冷やして行きます」というので、「先に熊谷警察署前に行ってヘッドライトの電池を入れ替えています」と言い、先に進みました。

暫くすると、バス停に俯せに伸びているランナーがいました。MSさんでした。
疲れ切って横になっているというよりは、椅子を利用してストレッチしている感じでした。
一声掛けて先に進みます。

熊谷市・警察署前交差点(CP5-89.1Km)に19:33着。
140号線を左折するので道路を渡らずに行けば良いのですが、電池の入れ替えのため、ファミレスの前の花壇に腰掛けられる対岸に渡り、暗くなりかけていたヘッドライトの電池を入れ替えました。

暫くして17号線から左折し、140号線の左側を走り去って行くランナーが見えました。
復活したOSさんと思い、少し遅れて対岸(右側)を走って並走し、高崎線の跨線橋を越えた後、暫くするとそのランナーは交差点で右側に渡って来ましたが、それはMSさんでした。
土手の上でのペースより落とされたとはいえ、中々追い付けるペースではなかったのですが、赤信号で漸く追い付きました。
優勝ランナーだけあって余裕を持って走られている感じで、その先のコンビニで「ちょっと休んで行きます」と小まめに休憩を取られております。

道路照明の殆ど無い真っ暗な中、ヘッドライトとハンドライトを照らしながら単独走を続けます。
バイパスなので自動車は凄いスピードで走り去って行きます。

道の駅にてトイレを済ませ、咽喉が渇いたので、次のエイドにて水とマンゴジュースを購入し、水をペットボトルの半分くらい飲み、マンゴジュースを飲み干し、更に水を飲んでペットボトルを空にしてしまいました。
日中の暑かった所為で疲労した身体が水分を求めているのでしょうか?

恐らく21時頃に100Km地点を通過し、黒田交差点を右折して旧道に入ります。
関越道を潜ると、約1週間前にレンタカーで下見に来た道に自然合流し、少しだけホッとするものを感じました。

中小前田交差点を歩道橋で跨ぎ、寄居の街中に入ります。
ランナーが一人ベンチに寝ているのを追い越し、まだ利用客が下車して来る東武東上線玉淀駅前を通過し、寝静まった街中の道を通り抜け、再び140号線に入ります。
この先、歩道も路肩もない道となり非常に危険なので、踏切を渡って住宅街に入ります。
7年前に飲酒運転の暴走車に撥ねられた事故があったのもこの先です。

再び踏切を渡り、寄居町・波久礼駅前丁字路(CP6-110.9Km)で22:27着。
真夜中にスタッフが2名立っており、ランナーが迷わないよう、道案内をしておられました。本当に頭が下がります。。
昨年までは此処に公設エイドがあったのですが、今年からなくなり、この先県道82号沿いにある私設エイドが頼りですが、既に内臓疲労に因る固形物の受付拒否が始まっており、あまり食べたい気分ではありません。

山間の交通量の少ない県道82号に入るとすぐに上り坂となります。514Kmという長丁場ですので、焦らずに上り坂は歩きます。
暫く進むと、113Km地点付近でしょうか、上り坂の途中に私設エイドが見えて来て、22:41着。

「お疲れさま、さあ何でも食べて行って下さい」と優しく出迎えて下さったのは非常にありがたいのですが、何も食べたい気分ではありません。
麦茶だけ頂いた後、エイド脇に設置して下さったテントの中で少し横になることにしました。

寝付けないまま暫くすると段々気持ち悪さが込み上げて来て、マズイと思い慌ててテントから飛び出し、叢へ行き、胃の中の物を戻してしまいました。
計6回、殆ど液体で、身体中の水分が全部出てしまった感じです。
私設エイドの方から「大丈夫ですか? 薬を飲んで行きますか?」という優しいお言葉を頂きましたが、薬は断り、「このまま少しずつ進んで行きます」と答え、出発の準備に取り掛かりました。
MSさんからも「飛ばし過ぎだよ」と言われ、やはり暑さに因る軽い熱中症と内臓疲労が重なったのだと思います。
テントからリュックを取り出して担ぎ、暫く上り坂を歩きます。
私設エイドの方から「何か摂って行かないとハンガーノックになりますよ」と言われましたが、飲み物も含め、何を摂取する気にもなれず、「休み休み行きますから」と言ってエイドを発ちました。
豚汁やらスープやら様々な料理を用意して下さっていたのに、本当に残念です。

暫くして段々冷静になって来て、深夜にシャツ一枚で歩いていてかなり寒いことに気付き、リュックから長袖シャツと山用ヤッケを取り出して着て、荷物が軽くなったことを良いことに軽く走ってみました。
全部出し切ったために最早気持ち悪さは残っておりませんが、走り続けるパワーはあまりない感じで、暫くすると歩いてしまいます。
そんな中、MSさんを含め、何人かのランナーが追い抜いて行きました。
こんな状態で514Kmというとんでもない距離を走り通せるのだろうか? 既に完走に黄色信号を灯している自分がいます。

その先にあった野菜の直売所のような所で横になって暫し目を閉じておりました。
眠れるなら寝ようと思いましたが、横になって少しでも身体が楽になればと思います。
2、3人のランナーが通過して行きました。
数分後に起き上がり、軽く走り出し、長瀞トンネルの脇の遊歩道を進みます。
今夜は満月で、非常に明るく荒川と石畳を照らしています。

県道82号線は直進すると皆野長瀞ICに入ってしまうため、右折して140号線に出る必要のある個所にて、行先案内図を見ようと手を目の所に持って行くと、………???
眼鏡がない!!!
吐き過ぎて目がウルウルになっていたため視界の悪さに全く気付かずに此処まで来てしまいました。。
忘れた場所は明白です。113Km地点の私設エイドのテント内です。
既に10Kmも進んでしまったため戻る訳にも行かず、このまま新潟まで眼鏡なしで走るしかなさそうです。
私の視力は裸眼で0.1、夜の闇の中では歩道の凹凸は勿論見えません。
行先案内図は真下まで来て目を細めて漸く見える感じで、アルファベットは真下でも読めません。
これから自分の目標通りに順調に進めて最低4回の夜、最大で6回の夜を越さなければなりませんが、全て視力0.1で走り抜けねばならないという事です。
内臓疲労に弱視力、これで本当に514Km(残り390Km余り)を走れるのでしょうか?

深夜の140号線を南へ進みます。
此方はそれなりに交通量はあり、次々と大型車がすれ違います。
暫く進んでやはり咽喉の渇きに耐え兼ね、自動販売機で水を買おうとしたものの、先程のように大量に戻してしまう恐れを成して、何か少量で咽喉を潤せるものはないかと探し、オロナミンCを飲んでみることにしました。
胃に負担を掛けないよう、流し込まないよう、身体に吸湿させるよう、チビチビと少しずつ時間を掛けて飲み干し、咽喉を潤せました。

その後も走り続けることは出来、秩父市・上野町交差点(CP7-132.8Km)には5月1日(火)2:42着。
目が見えないので、交差点を渡り終えて信号の真下に来て交差点名を目を細めて凝視してみて初めて上野町交差点であることを認識できました。
走る前に何度も自分の走りをシミュレーションをした時、この地点を1時頃に通過できるかと目論んでおりましたが、とてもそんなスピードでは走れませんでした。全ての物事は計算通りにはならないと体感しました。
満月のお陰で石灰岩の採掘が行われている武甲山がはっきりと見えます。

更に深夜の140号線を進みます。
両神荘レストポイントまで残り19Km、8分/Kmペースで5時10分前後には着けるでしょうか?
大浴場の営業時間が午前中は5時~9時なので、丁度良いかも知れません。
時々コンビニの前を通りますが、何も欲しい気分ではありません。
最後のコンビニである139Km地点辺りのローソンを惜しげもなくやり過ごし、秩父鉄道の踏切を渡り、山間の国道を進みます。
次は145Km過ぎの贄川交差点を右折するのですが、下見の時のイメージでは荒川橋を渡ってすぐに贄川交差点であったような気がしましたが、実際は3Km以上もあり、中々辿り着けず、道に迷ったかと2回も地図を広げて確認をしたりしました。
既に空は明るくなり始めており、夜明けが近付いております。

薄明るくなった贄川交差点を4:36に右折して県道37号に入り、
其処からは上り坂になるので歩いて進みます。
MSさんが峠越えの辺りは野犬がいるから要注意と言われましたが、だいぶ明るくなって来たので少し気が楽になりました。
2Km半程ひたすら上るとトンネルで峠越えをして、小鹿野町に入りました。
此処からはかなり速いペースで緩やかな坂を駆け下りて行けました。

本日の日の出は4:50、既に顔を出した5月の太陽が山間の集落に降り注いでおります。

暫くすると沢山の犬が吠え合っている声が聞こえて来ました。
野犬の集団かと緊張感が高まる中、近付くと、犬の訓練所のような所で、いずれも檻に入った犬たちが吠えているだけでした。
安堵する一方、MSさんのペースではこの辺りは真っ暗な内に通過されるので、何だか分からず、嘸かし怖い思いをされたことでしょう。

暫くすると、川の道レジェンドでフルの部の記録保持者(77時間台)のUIさんが手ぶらで此方に向かって走って来ました。
「あれっ!? あっ、お疲れ様です……??」
後から知ったのですが、5月1日は仕事があり、両神荘に到着後、走って三峰口まで行き、電車に乗って出勤し、夜再び両神荘に戻り、再び大会に参加したそうで、流石はレジェンド、大会途中に出勤するなんて、最早我々の想像の域を遥かに越えております。

下見の際に妻と立ち寄った道の駅の横を通過、横になっていた野菜の直売所のような所以来6時間ぶりに会ったランナーを追い抜いて右折、小鹿野町・両神荘体育館(CP8-151.9Km、レストポイント1)には5:23着。
野菜直売所でだいぶ抜かされたと思っておりましたが、8位で入る事が出来ました。
5時より前に入ったトップランナー達が丁度お風呂から出て来るところでぞろぞろ歩いていました。
皆さん爽やかな顔をされております。

荷物を受け取り、真っ先に地図の入れ替えを済ませ、着替えのパンツと靴下と風呂用タオルを出し、大浴場へ行きます。
何人かの両神荘宿泊客と先程追い抜いたランナーと共に温かい温泉に浸かりました。癒されます。。
その後は食堂にてサラダ、スープと、館山代表の気持ちの籠ったカレーライスを頂きました。
カレーは絶妙にブレンドされた香辛料の味わいが底辺にあり、幸いにも胃の方は気持ち悪さはなくなっておりましたため、非常に美味しく食べられました。
丁度、女子トップでOSさんが到着されました。身体の方は大丈夫でしょうか?
その後、体育館に沢山敷かれた布団の一つに入り、明るくなってしまいましたが、6時半前には程なく熟睡モードに入りました。






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最終更新日  2018.05.21 08:34:55
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