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ウルトラマラソンに魅せられた自然派ランナーのブログ

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2024.05.03
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カテゴリ:マラソン


目覚めると8:52、1時間38分の睡眠で目覚めました。
寝不足感はありますが、外は既に憲法記念日の太陽がギラギラと輝いておりました。
着替えて荷物整理をして洗面&歯磨きを済ませ、トイレ大を済ませました。

食堂は通過し、荷物を預け、表でスタッフに写真を撮って頂き、津南町・旧三箇小学校(CP19-394.1Km)を9:27に出発。

今年の3箇所のRPの合計滞在時間は12時間32分と過去最短、あまり良い事とは思えません。

外は晴れて山鳥も彼方此方で鳴いております。
ボテボテと重たく坂を下っていると、正面から一人のランナーが上がって来ました。
伴走ランナーNHさんでした。安定した走りを見せる強いランナーです。

周囲の山々から大量の水を運んで来た信濃川は太い流れとなっており、それらの水は私と共に河口である新潟へ向かって行きます。
上り坂はトボトボと歩いて上りました。

国道117号に出て、新潟へ向かってひた走ります。

新潟まで残り120Km、走りに力が入らず、本来のペースには乗れませんが、何とか最後まで走り切りたいです。

本日の中越地方は快晴、24℃/7℃、周囲の風景は明るく、気持ち良いです。
清津大橋を渡ります。
苗場山の東麓、苗場スキー場周辺の水を集めて来た川です。

苗場というと越後湯沢から入って行く印象が強いですが、間には分水嶺があり、越後湯沢側は魚野川であり、此方は越後川口で信濃川と合流します。
どちらも信濃川に吸収され、信濃川はどんどん肥えて行きます。
この辺りは日本でも有数の豪雪地帯、長い冬を終え、漸く雪が溶け、春が訪れ、通常の暮らしが出来る季節になったといったところですので、雪融け水もたっぷり含んで流れて来ております。

さて、本日の予定ですが、このままのペースで走り続けると走っている時間だけで16時間を要し、信号待ち、トイレ休憩、食事休憩、転寝等を考慮すると+1.5~2時間ですので、ゴール到着は明日3時半を過ぎてしまい、自己ワースト記録である昨年の1:40着より遥かに遅れてしまう事が確定しておりますので、残り1/4となった日本横断の旅を楽しむ事に主眼を置きます。
妻との長岡小嶋屋殿町本店でのへぎ蕎麦昼食を中止しましたので、何処かでへぎ蕎麦を食べたいです。
土市という町にも2軒へぎ蕎麦屋がありましたが、ギリギリ支度中でした。

今頃、妻は東京駅に着く頃かと思われます。
世間では本日から四連休です。
昨年5月3日に妻が新潟に向かって来る際、始発駅なので自由席でも座れる旨を伝えたものの、東京駅にて北陸・上越新幹線ホームにうねる沢山の長蛇の列の何処に並べば良いか判らず、大変な思いをしたようなので、今年は1ヶ月前に10:56発の指定席券(東京→長岡)を購入しておきました。

背後から足音が聞こえ、声を掛けられました。
早朝(到着時)に同じタイミングでシャワーを浴びておられたSHさんでした。
相変わらず良いペースを維持されております。
暫くSHさんのペースで走り、程無く十日町の商店街(雁木通り)に入りました(11:17-408Km辺り)。


本日5月3日は十日町きものまつりの日、例年は準備・支度中に通過できましたが、本日は祭りの真っ最中に入り込んでしまいました。

毎年20歳の十日町市民が着物を着て街を練り歩くのですが、それ以上に色々なパフォーマンスもあり、彼方此方で分散してお披露目しているので、その都度観衆の中を邪魔にならないよう歩いて抜けて行きます。
既に祭りに参加されている町の人達は、ビールや酎ハイを美味しそうに飲まれており、私も早く同じ事をしたいですが、あと約16時間の辛抱です。

街の中心街を外れた所にイートイン付のセブンイレブン十日町本町店がありましたので、立寄る事にしました。
SHさんはそのまま走り去られました。
道中1回目のトイレ小を済ませ、ガリガリ君白桃味(129円)とノンアルコールレモン酎ハイ(148円)を食べ飲みしました(11:32)。

飯山線の線路を潜り抜け、国道117号を北進します。
氷菓&炭酸飲料で身体は冷えましたが、気温がぐんぐん上がって来て、丁度良い感じです。

ゴールまで残り100Kmを切りました。完走を確信してはいるものの、全行程の1/5未満とは言え、やはり100Kmは長いです。

この辺りで、上越妙高からやって来て飯山線も走る臨時快速列車越乃Shu Kura号とすれ違いました。
例年ですと、越後滝谷の辺りですれ違うので、自分自身がかなり遅れている事を改めて認識させられました。
凡そ1万円の旅行代金で新潟のお酒飲み放題+昼食付のサービスを受けられるようです。

道路脇の芝桜が鮮やかに咲き乱れております。

「漸く長い冬が去り、そして春が来た」感をアピールしているかの如く、見事な色調です。

暫く行くと、声援を頂くと同時に「持って行って下さい」と飴を頂きました(12:43-417.5Km辺り)。
見ると、川の道のパンフレットの縮小版と共に「頑張ってください」と書かれており、中にはハーブミント飴&濃厚ミルク飴が入っており、どちらも美味しく頂きました。

沢山用意されておりましたので、これから多くのランナー達に配られる事と思われますが、既にこの辺りでは先頭と最終走者が36時間位広がってしまっておりますため、待たれる方にとっても苦行を強いられます。
何はともあれ心より感謝申し上げます。

信濃川を高台から眺められる場所にやって来ました(12:55-419Km辺り)。

自販機でゼリースパークリンググレープ(160円)を購入、振る事でゲル化したゼリーが中々出て来ず、お陰で時間を掛けてゆっくりと咽喉を潤せました。

丁度この頃、長岡小嶋屋殿町本店にて昼食中の妻から、へぎ蕎麦&たれかつ丼定食の写真が送られて来ました。
後で訊いたところ、私が居ようが居まいが長岡で途中下車してへぎ蕎麦&たれかつ丼は最初から食べるつもりであったようで、その後、在来線で新潟へ向かったそうです。
私も益々へぎ蕎麦を食べたくなりました。

小千谷市・魚沼橋南詰(CP20-423.0Km)13:32着(昨年より2時間21分遅い)。

旧三箇小を出てから8分/Kmでさえ維持できておりません。やはり身体は正直です。

豊富な水を湛えた信濃川を左岸に渡り、更に進みます。

GSにてトイレを拝借し、2回目のトイレ小を済ませました(13:38)。


長い坂をゆるゆると走って上ります。
右遠方には八海山が望めます。

あの雪融け水で育てられた美味しいお米から作られた美味しいお酒を明日の夜には飲めるかな等と妄想しながら走ります。妄想するのはタダです。

坂の後半は歩いて上り、関越道のインター前を通り抜け、スノーシェッドの中を潜り下りて行きます。


信濃川が右に大きく旋回する外側を通ります(14:18-428Km辺り)。

新緑の季節、目に入って来る全ての緑色が眩しく感じられます。

国道117号は小千谷市内を東へ西へと大きく蛇行しており、遠回りをしながら進みます。
陽射しが強く、咽喉が渇きます。

山本山大橋西詰手前の「川の道」コース最後の上り坂を越えると、小千谷の高台に入ります。
暑さが堪え、身体が塩分を求め始めたので、セブンイレブン小千谷上ノ山店にて3回目のトイレ小を済ませた後、小さな容器に入ったキャベツ浅漬け(216円)、2リットルの水(108円)、キャベツ終了後、今度は海藻野菜ねばねばサラダ(237円)を購入し(15:01)、水をがぶがぶ飲みながら軒先で食べました。

塩味が美味しい!!
そして冷たい水も身体を元気にさせました(15:21発)。

2017年のハーフの部参加時、炎天下を走っていて熱中症になりかけ、数分間仰向けになって寝ていたベンチがある薬局前を通り過ぎます。
本日は既に暑さを感じるとは云え、当時のように30℃近い酷暑ではありません。

暫く進むと元祖小千谷そば角屋が近付いて来ました。
此方もへぎ蕎麦のお店で、しかもいつもお昼時に通過する時はとんでもない順番待ちでしたが、本日は既に16時近い最も飲食店が空いている時間帯、近付いて見ると予想通り順番待ちゼロでした。
店前まで行くと、「支度中」という看板が……
曜日を問わず人気店なんだから、午後も休まずに営業すれば良いのに、客は何時間待たせても平気とはどれだけ上から目線のお店なのか等と解せない気持ちを溜め込んで元来た道に戻りました。

そのまま市街地を突っ切り、道なりにバイパスを進み、三仏生交差点を直進した先に見覚えある一軒家が現れました。
コロナ禍前はCPであった小千谷市・三仏生和田邸(438Km辺り)を通過(16:06)。

今年も何もございません。地酒苗場山も飲めません。解っていたとはいえ、残念です。。
残り76Km。

暖かい空気に身体を包まれて走っている内に、徐々に眠気を感じ始めました。
小千谷市・越の大橋西詰(CP21-440.6Km)16:24着(昨年より3時間34分遅い)。

大河という名に相応しい程成長した信濃川を右岸に渡ります。


渡り切った所の妙見堰広場にて少し転寝するつもりでしたが、水をゴクゴク飲んだら眠気も弱まり、4回目のトイレ小を済ませた後、幅広い国道17号バイパスを長岡へ向かって北進します。
4番手HSさん(女子先頭)の到着から20分、5番手SHさん(金沢在住)の到着から13分のところまで近付けましたが、この先長岡にてへぎ蕎麦を食べたりしますので、追い付くのは難しいかと思われます。

JR上越線と並走しておりますが、途中すれ違った普通列車越後湯沢行は通路まで一杯人が立っておりました。
2両編成でしたので、もう1両増やして欲しいです。
明後日越後湯沢から乗車する在来線も2両編成だったら嫌だなと思いながら、陽射しを遮るものが全くないバイパスを進みます。

空漠とした景色が眠気を誘います。
眠気に負けないよう平手で顔を叩きながら走っていると、右側に車が近付いて来て私の名前が呼ばれました。
スタッフのYKSさんが助手席から顔を出され、後部座席左側にはMYHさんが乗っておられました。
前述の通り、順番に一昨年、昨年のうつくしま、ふくしま。JRで一緒にゴールした仲間です。
二三言会話して、「ゴールで待っています。もう転ばないで下さいね」と優しいお言葉を頂き、去って行かれました。

途中から県道498号に入ります。
GSにてトイレを拝借し、5回目のトイレ小を済ませた後、7年前&昨年、10分程転寝した軒先がタイル張りになっている貸衣装会社を通過しました。勿論、祝日なので閉店しております。

眠気は少し薄らぎましたが、身体全体の怠さを感じます。
ローソン長岡摂田屋町店にてノンアルコールレモン酎ハイ(147円)を購入(17:44)、歩きながら飲干し、飲み終わったら走り始めました。

長岡市街に入り、雁木通りが続くようになりましたが、西日が傾き、暑さから解放されました。
そして、5時間前に妻が立寄った、本来なら妻と共に美味しいへぎ蕎麦を食べる予定であった長岡小嶋屋殿町本店に到着しました(18:13)。

何人かの順番待ちが居て、名前ボードを見ると5組目でしたので名前を記入、丁度出て来た店員さんに「一人で5組目ですが、10分位で行けそうですか?」と訊いたら、
「今からですと20~30分待ちでしょうか……」
「えっ!! 今開店したばかりですか?」
「いえ、当店は通し営業です」
一昨年、妻娘と三人で6組目で12~13分で入店できましたので、10分位で入れると思っておりましたが、取り敢えず待つ事としました。

下仁田にて低体温症で一旦途中棄権されたHNさんは復活されたものの、旧三箇小まで来て再び「途中棄権」と表示されており、残念です。

12~13分程待ちましたが、客は一人も出て来ませんでした。
恐らく昼と夜では店の滞在時間が違うのかと思われます。
一人客が食べたらすぐに立去るようなカウンターとか設ければ良いのにと思います。
その点、イタリアやスペインが羨ましいです。
レストランの入口にバルの立飲み&立食い空間があり、一人客が待たずに入店でき、30分程で、レストランに座って食事する半額以下で軽く腹と咽喉を満たせて帰れる一方で、時間を掛ける客からは高い料理代+サービス料(座席料)を取るという合理的な考えが日本には何故出来ないのでしょうか?
何日か前の日記にも書きましたが、やはり日本国中官民共に脳梗塞に陥っており、世界から取り残され、世界最貧国に向かって行っているのかも知れません。

これ以上待っていられないので、待っている間に食べログで見つけた長岡ラーメンを食べられるお店に行ってみました。
其方も入店待ちであれば小嶋屋に戻ろうかと思います。
走って2分も掛からず、らーめんや一生長岡駅前店に到着(18:29)。

先客無しでした。長岡の生姜醤油らーめん(750円)を注文しました。
待っている間に夜間装備を装着しました。「川の道」最後の夜を迎えました。

らーめんは見掛けは極ありふれた物ですが、一口スープを啜ると生姜の風味がじわじわと口内に広がり、一口飲み干すと食道と胃袋が温まる美味しい&不思議な味わいでした。

病み付きになりそうな味わいで、これからも毎回これを食べに来たいですが、へぎ蕎麦もリベンジしたいですし、複雑な心境です。
6回目のトイレ小を済ませた後に出発(18:54)、辺りは夜の闇に支配されており、肌寒さも感じるようになりました。

そして市の中心街、長岡市・大手通交差点(CP22-452.9Km)18:58着(昨年より2時間57分遅い)。

一昨年は此処でISさんに追い付かれました。
今年はISさんは2番手に居り、2時間前に此処を通過、先程迫っていたHSさん&SHさんも1時間前に通過、だいぶ間隔が広がってしまいました。

残り60Km、8分/Kmを維持し、何とか明日3時半頃までにゴールできればと考えております。

県道498号を北へ北へと遥か遠いゴールを目指します。
例年この道を走っていると必ず眠くなりますが、今年はラーメンで満たされ元気になり、更に生姜力で身体も温まり、速度が上がります。

県道を走る事1時間半、国道8号と合流し、中之島見附ICを遠回りしながらアンダーパスし、セブンイレブン中越中之島店に到着(20:31-463Km辺り)。
7回目のトイレ小を済ませた後、ラーメンスープを飲み干した所為か咽喉が渇いてしょうがないので、ノンアルコール飲料アサヒドライゼロ泡ジョッキ(184円)を店外で飲みました。

開栓すると泡が零れ出て来て、吸い取るのが大変でした。
家族連れが下車し、私のすぐ目の前を通過して行きましたが、明らかにお酒を飲んでいるように思われた事でしょう。

国道8号左側歩道を上がり、刈谷田川を渡り、ほぼ直線道路となった道を北進します。
明るければ、左前方に弥彦山、右前方に磐梯朝日連山が望める筈ですが、今年は暗闇に覆われて何も見えません。自身の体力低下を呪いました。

徐々に近付いて来た上越新幹線の線路と交差する手前にあるJAにいがた南蒲農産物直売所ただいまーとの隣にあるセブンイレブン中越栄善久寺店にてトイレを拝借し、8回目のトイレ小を済ませました(21:40-470.5Km辺り)。


次の三条市水防学習館を既にMTさん、ISさん、SHさんが通過しており、OKさんとHSさんは未だのようです。
これら5人の中では唯一人私より遅く旧三箇小を発ったSHさんが至って元気な感じで、私を含めて3人も抜いて行ったようです。

時々上越新幹線が一瞬にして追い抜いて行きますが、あれに乗れば数十分で新潟に着けるのになあ等と思いながら進みます。

その後、左側が通行止めとなり、道を渡って右側を走行しないといけない箇所がありました。
4年連続この状況で、いつになったら工事が完了するのでしょうか?
戻るのが面倒なので、暫くの間幅広い右側の道を走り続けました。
気持ちは7分/Kmペースで走っているつもりが、結局此処まで8分/Kmより遅いペースとなっております。
再び眠気が襲って来ました。水防館で少し寝て行こうかと思います。

三条大橋が視界に入って来ましたので、このまま右側の歩道を進みます。
暗闇の中、水防館の手前土手だけがオートキャンパー達で賑わっているのを見ながら、信濃川の左岸に渡りました。

渡り切ってすぐに右折、土手の上を150m弱進み、三条市・水防学習館(CP23-476.7Km)22:36着(昨年より3時間16分遅い)。


9回目のトイレ小を済ませた後、ASに入りました。
色々と美味しそうな食べ物がありましたが、写真に収めておらず、何を食べたのか覚えておりませんが、塩味のある物(胡瓜漬け等?)を中心に色々と頂きました。
私の前に5番手で到着した女子ランナーHSさんは少し立寄っただけで元気に出て行った一方、4番手で到着した八王子在住OKさんは2階で寝ているとの事。
スタッフと話し込んでいる内にOKさんが下りて来られ、寝てだいぶ楽になった旨を告げられ発って行かれました。
代わりに私が寝るつもりでしたが、話している内に元気になり、数分後には発ちました。
それでも22分滞在しておりました。

土手道から国道8号へ戻り、北へ向かって走ります。
先頭を走るMTさんは未だ次のCP大野大橋に着いておりません。
この区間に私を入れて6名のランナーが蠢いているようです。
ゴールまで残り37Kmとフルマラソンよりも短い距離となりましたが、此処からが本当に長く感じられる区間です。
市街地に入りましたが、それでも歩道は真暗闇で照明が必要です。

燕三条駅を左に見て、街を外れて閑散とした土手に上り、明るければ磐梯朝日連山を望める景色の良い所なのに、ひたすら暗闇の中を走ります。
すぐ前をOKさんが走っているのが見えるのですが、急激に強い眠気が襲って来て、走っていられなくなり、そのまま芝生の土手にバサリと倒れました(23:26)。
気が付いたら前照灯を点灯したまま9分間気絶しておりました。
一連の私の動作を、誰にも心配されなくて幸いでした。

信濃川と中ノ口川に挟まれた狭い土手を貫く国道8号を北進します。
歩道も凸凹しており、しっかりと足元を見ていないと転倒してしまいそうです。
昨年、一昨年とお世話になったラーメン原宿を通過、勿論閉店しており真っ暗闇です。

日が変わり5月4日(木)となり、ファミリーマートの前後どちらか忘れましたが、何処かの建物の軒先で再び転寝し(0:02)、6分間の爆睡後、出発しました。

土手の上の曲線の道が終わり、此処からはひたすら北へ向かって長い長い直線が続きます。
いつまで経っても辿り着かない直線の先が本当に遠く感じる所です。
その前に左側に現れるローソンに立寄ろうと思います。

左側に渡り、ローソンを見ながら近付いて行くと、ドサッ!!
再び私の身体に太陽系第三惑星が正面衝突して来ました。
ほんの僅か0.5cm程度の段差で、ヘッドライト&ペンライトでも暗くて見えませんでした(484Km辺り)。
3日前の熊谷BPでは滑り込むように倒れましたが、今回は身体の右側面からズドンと正面衝突し、暫くの間、呼吸困難になる程で、右大腿骨も強打し、前回は流血が目立ちましたが、今回は肋骨にヒビが入ったのではと感じました。
ローソン新飯田店に入る前に眠気と痛みを和らげる為、駐車場の一番端で仰向けになって寝ました(0:31-484Km辺り)。
7分後に起きてお店に入り、10回目のトイレ小を済ませた後、温珈琲(120円)を購入し、その場で少しずつ飲んでから出発しました。

両側の水田からはゲコゲコと蛙の鳴き声が何重にも重なり、響き渡って聞こえて来ます。
流石は日本の穀倉地帯です。
この広い広い越後平野で育ち収穫されたお米と其れから作られた日本酒と日本海の幸を、早く堪能したいです。
真っ暗な中のランですが、初日に感じていた夜に対する恐怖感のようなものは殆ど感じなくなってしまいました。
あと4時間もすればこの苦行から解放されるという嬉しさの方が勝っているのかも知れません。

暗い歩道をハンドライトで照らしながら路面の凹凸がないか注意しながら走ります。
2018年、右足裏に靴底を貫通してガラス片が刺さり、足裏血だらけになりながら走っていた事を思い出しながら、恐る恐る進みます。
500Km超の道程をワラーチで走るTYさんやHMさんを心から尊敬してしまいます。

一昨年激しい尿意に耐え続けた白根BPを走ります。
今年は定期的にトイレを済ませておりますので尿意は無く、エネルギー補給も、水分補給も、塩分補給も十分、蒸暑さも感じず、内臓疲労に因るムカムカ感も無く、足裏にガラス片も刺さっておらず、文句の付けようのないベストコンディションであるのに、眠気だけが容赦なく襲って来ます。
交差点で赤信号で脚を止められる度にホッと一安心し、眠れる長椅子は無いか、確認してしまいます。

この頃、先頭を走るMTさんがゴールし、2021年以来の二冠を見事達成されました。
88時間台という、私の過去ワースト記録(今年は更にワーストですが……)とほぼ同じタイムであり、2021年に77時間で完走できている彼にとっては満足の行かない結果なのかも知れません。
今年の天候は、見えないところで多くのランナー達を苦しめたと感じました。

急激に強い眠気に襲われ、信号待ちで立ったまま電柱等に凭れて寝てしまいます。
ある交差点では信号待ちで寝たものの1分半も寝てしまい、信号2周分も待ってしまいました。
其処からも強い眠気で、周囲に人家は無いので、大声を放しながら走ります。
時折、寝ては夢を見て、寝言を言い、その声で目が覚めたりと、夢現状態が続きます。
「見積書にきちんと記載されてますよね」等という言葉にも起こされました。

この頃、ISさんとSHさんが2位同着でゴールされました。
二人共素晴らしい走りを数字で見せてくれました。
特にSHさんは私より後から旧三箇小を出ておられますので、16時間半という短いタイムで第4区間(約120Km)を走り抜きました。

間もなくBPが終わる辺りでしょうか?
うつらうつら走っていると、正面に人が現れ、写真を撮られたような感じでした。
「頑張って下さい!」「ありがとうございます……」
夢現状態でしたので、何も気にせずに走り去り掛けたところ、10m位進んでから「○○さんですよね?」と私の名前を呼ばれたので、脚を止めました。
「●●です」苗字を言われたものの、思考停止状態が続いていたので、「●●って誰??」状態になっていたところを察して下さり、今度はフルネームで言われたので、瞬間的に突き刺さって来ました。
昨年うつくしま、ふくしま。JR3位、昨年水戸街道JR優勝、昨年10月&12月に打上げ会でご一緒させて戴きました横浜在住のAHさんでした。
「AHさん!! なんで此処に??」
「最終の上越新幹線でやって来て、静浜亭に行って、(舘山)代表に挨拶して、それからコースを逆走して来て、トップのMTさんから5番手のOKさんまで応援ランして来ました」
此処からは私の向かう方向に並走して下さりました。
「NMさんにも会ったでしょ?」と言われました。NMさんとは、昨年の「川の道」優勝者であり、現時点で「地球上の人類で最も速い女子ランナー」です。
「いえ、会ってませんが……」「あれっ? 今朝、静浜亭を出てからずっと逆走ランやっているみたいで、夕方には長岡に入っていたみたいですよ」
「夕方に長岡? じゃあ行き違いになってしまったのでしょうね。30分以上コースアウトしてラーメン屋に入っておりましたから……」
勿体ない事をしてしまいました。NMさんから元気を貰いそびれました。
「NMさんは全てのランナーの逆走応援ランをされるみたいで、長野辺りまで行くんじゃないでしょうか」
「AHさんは何処まで行くつもりなのですか?」
「知っているランナーを見掛けたらこのように一緒に走りますから(逆走の逆走)、それ程進めないと思います。(旧)三箇(小)までは行きたいですけど……」
AHさんはこの先私が立寄るローソンのある所まで2Km以上並走して下さり、深夜の話し相手となってくれて、眠気は完全に吹き飛び、心より感謝致します。


ローソン白根高井団地店にて11回目のトイレ小を済ませた後、今食べ飲みする物ではなく、ゴール後の晩酌用としてポテトチップス(118円×3袋)、ツナコーンサラダ(246円)、擦りおろしオニオンドレシング(28円)、チリ産Dancing Flameカベルネ・ソーヴィニヨン赤ワイン(498円/750ml)を購入し(2:55-497Km辺り)、ポテチ3袋でパンパンになったリュックを背負い、残り17Kmの道を再び走り始めました。

ポテチ3袋も多過ぎないかと突っ込まれそうですが、HSさんは此処から僅か6Km半先の大野大橋を10分前に通過、OKさんは未だ其処に辿り着けていない事を考えると、3人で酒盛りになる可能性が高いと判断しました。

AHさんの眠気覚ましと、残り17Kmと確認が出来て元気が湧いて来たのですが、それでも直線の向こうがいつまで経っても近付いて来ません。
この越後平野が広いネタを何人かの新潟県民にお話ししましたが、皆それを誇りに思われていると同時に、「車で走っていてもあの直線はしんどいです」と添えられます。

足下は真っ暗で時々小石を蹴飛ばしながら走ります。ガラス片や釘が落ちていない事を祈るばかりです。
転倒して強打した右脇腹と右大腿骨が痛みます。特に右脇腹は背筋を伸ばしたり、深呼吸をしただけで痛みが走ります。

長い長い直線が終わり、漸く大野大橋と思わしき緩い勾配が視界に入って来ました。
新潟市・大野大橋南詰(CP24-503.6Km)3:43着(昨年より3時間24分遅い)。

水防館から27Kmを4時間45分も掛けてしまい、想定外に遅れを取ってしまいました。
また、静浜亭(ゴール)に着く頃には、確実に夜が明けている事になります。

残り10Km、いよいよゴールが見えて来ました。
早く苦行を終わらせたく前進しますが、疲れが全身に覆い被さり、思うようにペースを上げられません。

北陸自動車道、上越新幹線を潜り、その先バイパスを潜ったり、土手に上がったり、再び国道を潜ったりと複雑な経路を進み、漸く新潟市街地が見渡せる土手に上がりました。
既に薄明るくなっており、夜明け前の新潟の街並みが広がります。

2019年までのゴールであったホンマ健康ランド(2020年6月末に廃業)に併設されたラウンドワンスタジアム新潟店が大きな信濃川の対岸に望めます。

ゴールの静浜亭は貸切ですので、ホンマ健康ランドより遥かに寛げますが、淋しい思いもあります。

静かな土手を進んでいる内に時刻は4時半を回り、早朝散歩やジョギングや犬の散歩に出ている人を時々見掛けるようになりました。
信濃川本流が流れて行く水門を右に見ながら、関屋分水路を進んで行きます。

ゴールが近付いて来て士気は上がるものの、ペースは上がらず、それでも残りの道程を一歩一歩進みます。
多少のアップダウンを繰り返し、そして、新潟市・日本海岸川の道岬(CP25-511.4Km)4:50着(昨年より3時間31分遅い)。


今年も自分の脚で日本列島を横断しました。
そしてやはり日本はデカイ!!!
ハーフも含めて「川の道」8回目の参加で初めて明るい日本海を目にする事が出来ました。
OSさんの269番の永久ゼッケンも翳して、日本海を眺めました。
2回転倒したものの、走れなくなったりした訳でもなく、交通事故に遭った訳でもなく、道中ずっと見守って下さり、本当にありがとうございました。

一刻も早く走る事を終わらせたいので、残り2Km余りのウィニングロードを最大限の力を振り絞って走ります。
新潟大堰を渡り始めると、丁度正面からみどりの日の太陽が顔を出して来ました(4:53)。

日の出時刻は4:44ですが、建物等に阻まれて漸く今出て来た訳です。

日本海関屋浜海岸沿いの地味に長い遊歩道を東進し、時々不安になりつつも、方角的には合っている筈なので、地図を見ずに進みます。

ガッサガッサガッサガッサとリュック内のポテチが踊っております。
途中、12回目のトイレ小を済ませ、漸く遊歩道から車道に出て左折すると、正面に日本海が広がる手前左側に水色の海の家静浜亭が現れました。


私の足音に反応して下さった2、3人のスタッフ達が迎え入れてくれました。
越の大橋を渡った所で車を横付けしてくれたYKSさんとMYHさんで、今回は私の行く先&行く先でスタッフとして活躍されておりました。
「ゴール!!」
新潟市・海の家静浜亭(ゴール-513.7Km)には5:12着。
正式なタイムは92時間12分30秒(6位/140人)、勿論自己ワースト記録ですが、今年も全行程を無事完走できました!!!

スタッフ達から健闘を称えて頂きました。
いえいえ、此方こそ、この4日間殆ど寝ずにランナーに寄り添っての手厚いサポートをして下さり、心底より感謝申し上げます。
川の道は、希望の道であり、努力の道であり、感謝の道であります。
全行程を走り終え、心底から感謝の気持ちで一杯です。
本当にありがとうございました。

「さっき新潟市に入った所でまた転んじゃいました」と報告すると、MYHさん「またですか!?」と4月30日以上にビックリされておりました。
舘山代表から「肋骨にヒビが入ったの? 大丈夫! 放っておけば治るから」との事でした。

大広間には優勝ランナーMTさん&2位ISさん&SHさんが爆睡中、4位で34分前にゴールした女子優勝者横浜在住HSさんは女子部屋で荷物整理中、5位で僅か10分前にゴールした初参加八王子在住OKさんはシャワー中でした。

まずはあまり温かくないシャワーを浴び、手腕足脚頭をゆっくりと洗い身体を綺麗にした後、荷物整理をして、OKさんが生ビール&焼そばを注文しましたので、私も焼そば(700円)を注文し、「飲みましょ! 飲みましょ!」と同じテーブルに座って、乾杯しました(5:40)。
チリ産赤ワイン、ツナコーンサラダ、ポテチ……、至福の一時です。


OKさんは脚を痛めておりましたが、それ以上に強い眠気の方がきつかったとの事です。
水防館で睡眠を取ったらだいぶ楽になったそうです。
気が付くと缶ビール片手にHSさんが下りて来て輪に加わりました。

予定通りの三人で酒盛りしていると、ISさんが起きて来て、自然と宴会の輪に加わりました。

酒盛りしていると、何故か自然と人が集まって来ます(当たり前か?)。
皆さん、逆走応援ランのNMさんとは長岡市内でお会い出来たそうで羨ましいです。

色々とお互いの川の道ストーリーを話している内に、あっという間に1時間半が過ぎ、SHさんも起きて来られたので、外で記念撮影しようという事になり、気が付くと寝ずに過ごしてしまいました(7:14)。







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最終更新日  2024.06.06 19:24:10
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