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カテゴリ:アート・イベント
東京国立博物館の平成館で開催中の「対決-巨匠たちの日本美術」展に行ってきました。
混むだろうなと予想したとおり、やっぱり混んでいたのですが、閉館まで一時間を切る頃に入場したので、多少気持ちは焦りましたが比較的人込みにもまれずにじっくり見ることができました。 重要文化財や国宝がてんこもりという非常に贅沢な展示で、構成は以下のような芸術家の作品同士を対比させるようになっています。どちらが好きか、それはどうしてかを考えると、自分の好みがよくわかります。 ■ 運慶 vs 快慶 ―人に象る仏の性― 仏像を含め、彫刻ものはあまりよくわかりません。両方ともよいお顔でした。 ■ 雪舟 vs 雪村 ―画趣に秘める禅境― これも正直好みからは外れます。強いてどちらか選ぶとすれば雪村かな。 ■ 永徳 vs 等伯 ―墨と彩の気韻生動― 永徳。檜図屏風の色遣いはいまいちかな。花鳥図襖は好み。 ■ 長次郎 vs 光悦 ―楽碗に競う わび数寄の美― 焼き物です。黒や赤の楽茶碗がずらっと並び、正直違いがわかりませんでした。いつかまた大病でもしたら、次は茶碗でも勉強してみます。(^^;) ■ 宗達 vs 光琳 ―画想無碍・画才無尽― この二人を比べたら、圧倒的に宗達が好きですが、光琳も好みです。この二人の風神雷神図屏風はまだ展示されていませんが、2006年9月に出光で見て感動しました(当時の記事はこちら)。これから行く方でこれらの屏風を生で見たことが無いなら、ぜひ8/10からがお勧めです。 ■ 仁清 vs 乾山 ―彩雅陶から書画陶へ― 乾山は一度出光で角皿ばかり見せられて、とにかく角皿が好きな人というイメージが強かったのですが、角皿ばかりでもなかったようです。強いて選べば仁清ですが、どちらにせよ守備範囲外。 ■ 円空 vs 木喰 ―仏縁世に満ちみつ― この二人の仏像は、東博の「仏像 一木(いちぼく)にこめられた祈り」展で見たことがあります。どちらかといえば木喰かな。 ■ 大雅 vs 蕪村 ―詩は画の心・画は句の姿― 引き分け。日本画でも点描ものがあるということを聞き、どこかで出会うこともあるだろうと思っていましたが、大雅のものが二枚点描でした。 ■ 若冲 vs 蕭白 ―画人・画狂・画仙・画魔― おおっ、ようやく点描の日本画が見れたと大雅で感動していたら、なんと若冲の「石灯籠図屏風」も点描でびっくり。若冲は以前から文句無く好みです。 蕭白はまともに見るのはほとんど初めてだと思いますが、若冲に劣らず良くて好みです。 ■ 応挙 vs 芦雪 ―写生の静・奇想の動― 引き分け。 ■ 歌麿 vs 写楽 ―憂き世を浮き世に化粧して― 繊細な歌麿に対して、動きのある写楽の対比が非常に目を惹きました。写楽が好きです。 ■ 鉄斎 vs 大観 ―温故創新の双巨峰― うーん、微妙・・・。選べません。 ぜったい混むと思いますが、後半もぜひまた観に行きたいなと思います。いちおし。 下は、若冲の「仙人掌群鶏図襖」と「雪中遊禽図」。 [参考] ○ 東京国立博物館 ○ 対決-巨匠たちの日本美術 ヴァーチャル美術館 、 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008.07.30 19:18:35
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