カテゴリ:災害
こんにちは キー太先生です。 自宅で最期を迎えたいと考える人は約半数いるそうです。 近年の日本における死亡の場所は、自宅や介護施設等における死亡割合が増加してお り、 死亡場所は、医療機関が 67%、自宅が 17%、介護施 設・老人ホームが 14%です。 (労働厚生省 令和元年人口動態) 死亡場所の推移をみると1951年では、自宅82.5% 病院9.1%に対して、 1978年頃では、同数(45%)になり、自宅と病院が逆転しました。 日本と同じく長寿国であるスウェーデンでは在宅・医療・介護サービスが充実しており 在宅死亡率は51%です(2007年データ) 自宅で最期を迎えたい思いとは、意味が違って、 家庭における不慮の事故でなくなった人も多くいらっしゃいます。 ところで、家庭内の死亡事故はどれくらい発生しているのでしょうか? 住宅は安全な場所であって欲しいものですので、家づくりの参考にされてください。 ![]() <人数> 家庭内における不慮の事故で亡くなった人 15,673人 厚生労働省「人口動態統計」(2022年) (比較参考値) 交通事故でなくなった人 3,541人 厚生労働省「人口動態統計」 (2022年) 日清戦争で亡くなった人 13,309人 吉川弘文館「國史大辭典 11」 日露戦争で亡くなった人 約 84,000人 吉川弘文館「國史大辭典 11」 <年齢> 65~79歳 31.2% 80歳~ 57.5% <家庭内における主な不慮の事故の種類別> 転倒・転落・墜落 2,486人 スリップ・つまずき 1,521人 階段等からの転落 455人 建物等からの転落 203人 不慮の溺死・溺水 5,398人 浴室への転落による溺死 34人 その他の不慮の窒息 3,317人 食べ物の誤えん 2,360人 その他 火傷など 高齢者の身体能力が低下しているためだと思われますが、 平たんな場所ですら転倒「スリップ・つまずき」が発生しています。 高齢者にとってのバリアフリーの重要性を理解頂けるデータです。 「不慮の溺死・溺水」が5,398人(約4割)を占めており、 高齢者にとって浴室廻りが危険であることがわかります。 死亡事故は、1月をピークに冬期に発生しており、 主な原因は「ヒートショック」と考えられております。 ヒートショックの起きる場面例 ・寒い脱衣所から浴室に入り熱い湯ににつかったとき ・暖かいリビングから寒いトイレや廊下に入ったとき ・入浴のため寒い脱衣所で裸になったとき ・暖かい室内から外へ出たとき ヒートショックは、血管の急激な収縮や拡張、血圧の乱高下で発生しますので、 リスクを軽減するには寒暖差を小さくすることです。 <ソフト面の対策> ・入浴は暖かい日中にする ・食後、飲酒後、服薬後の入居を避ける ・お湯につかる前に体を温める ・熱湯の入浴を避け、10分以上湯につからない ・浴室から出る時はゆっくりと立ちあがる ・シャワーを使って湯船のお湯を貯める ・寒いところへ行くときは服を羽織る <ハード面の対策> ・高気密・高断熱の住宅にする ・浴室、脱衣所、トイレに暖房設備を設置する ・全館空調(または局所空調)を設置する ![]() マンションの場合は、居室の窓を取るためにトイレ、浴室には窓がなく 住戸の内側にプランニングされることが多く、外気温の影響を受けにくいです。 さらに、ワンフロアなので上下階の寒暖差、気流がありません。 また、バルコニーに洗濯物が干せないため一般的に浴室乾燥機が付いています。 キー太先生の脱衣場は、1階で玄関ホールに面しているので冬は寒く、夏は暑いです。 キー太先生の対策は、脱衣所に6畳用の廉価エアコンを設置しました。 (浴室乾燥機より安く、メンテも楽です) 脱衣所の配置を廊下アクセスでなく、リビング・キッチンアクセスにするなどの 間取りを工夫することにより、家事動線の効率化だけでなく、 ヒートショック対策にも寄与できると思います。 次回は「マイナス金利解除に伴う不動産への影響を考える」です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.04.07 00:00:15
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