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カテゴリ:サイエンス覚書
学生の頃、家庭教師のアルバイトをしていた。
何人か生徒を担当したが、その中に当時中学校三年生のH君がいた。 彼は、親が公認で“家の中ならタバコもお酒もOK”という子で、 中一の頃からタバコもお酒もたしなんでいたらしい。 計算ができない、知識が不足なんていうのは、生徒と接していれば、よくある話だ。 それを改善するのが仕事なわけだし。 しかし、一つだけ、非常に驚いたことがある。 H君は正三角形が描けないのだ。 どころか三角形が描けない。 あれ?と思い、いろいろ描かせてみると、まず多角形が描けない。 もちろんきれいな円も描けない。 ふざけているのかと思ったが、本人はいたって真面目に取り組んでいる。 そのせいか、彼は空間図形はもちろん、平面図形の問題が まったくといっていいほど解けなかった。 今日、JNNのニュースで最近、三角形が描けない子供が増えている、というものを見た。 ニュースでは、睡眠(夜更かし)と関係があるらしい、と言っていた。 ググってみると、こんなものが出てきた。 リンク先 hayama-co.com/text/text-sl-1.htmが死んでいるので、 キャッシュから引用させてもらうことにする。 「子供の睡眠の変化と影響 10時以降に寝る3歳児の割合は、1980年 22% 2000年 50%と子供を含めた社会全体が夜型社会となりつつある。 子供の脳発達にも悪影響がある、三角形など斜めの線を含む図形が描ける能力は脳の発達に関係がある、5歳児350人での三角形を描くテストを行ったところテストの結果に差が現れた。 寝る時間、起きる時間に1時間半以上不規則な生活を送っている子⇒35%の子が三角形を描けない 寝る時間、起きる時間が規則正しい生活を送っている子⇒11%の子が三角形を描けない その結果として無表情、気持ちが安定しないなどの弊害が指摘されている。これらの原因として挙げられた事例としては夜親が帰宅して子供を起こす、よるカラオケに一緒に連れて行く、などがあげられている。 睡眠不足のリスク ・アルツハイマーの発祥率5倍、寝不足によるイライラ等でストレスを上手に処理出来ていない。 ・癌 1.3~1.8倍 夜間免疫力が強くなる時間帯だが夜更かしで免疫力の増強を削がれる。 ・交通事故 80% 睡眠不測による注意力散漫が根本原因として挙げられている。 ・長い間睡眠障害を抱えると症状が固定化し治りにくい、治るのには時間がかかる。」 ほとんどの大人がわかっていることだろうが、 脳は、発達すべき段階できちんと発達させないと、なかなか伸びない。 20年後、どうなるのか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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