「オーラの泉」~自分に物語
今日は久々にテレビ朝日「オーラの泉」について。(前にも1度感想を書いてます:1月18日)ゲストは羽田美智子。デビューの頃から、なんとなく気になっていた和風美人です。彼女は霊感が強く、前世の記憶を大人になった今でも持ち続けているとのこと。三輪明宏いわく、「前世の記憶は、2,3歳のころまでたいていの人は覚えているけど、次第に忘れてしまう」らしいです。羽田美智子も、「前世の記憶」として認識していたわけじゃないけど、たびたび見る夢の形で前世の記憶をとどめていたようです。そのほか、彼女の霊能力の強さが次々と明らかになっていくわけで……。見ている私としては、「そうなんだ~。」「ふうん?」としか言いようがありません。おそらく霊感なるものはかつて1度もなかった私としては、同じ現世に生きる人々の語らいを見ていても、別次元のものを見る気分です。目の前で内緒話をされる悔しさに近いものを感じるときもあります。それでも、この番組を毎週ではないけど、時折見てしまうのは、前世を明かされる人に憧れがあるからなんだろうなあと思います。ママ友達にも番組のファンがいて、彼女は江原氏の著書も読んでたりしているのですが、「番組を見るたびに、一度、私の前世も診てもらいたい!!と思っちゃう」と言うのを聞いて、その気持ちもわかるなあ、と思います。前世があろうとなかろうと、自分じゃ知りようがないし、「あなたの前世は○○です」と宣告されても、「ああ、そうですか」としか言いようがない。それが真実かどうかということは、証明できないものだし。それでも、前世を知りたいのは、自分に物語が欲しいからなんだろうなあ、と。生きてるうちは、自分の人生の位置づけというものがわからない。人生の一瞬一瞬が、点であって、人生を線(あるいは面とか)として俯瞰できるのはきっと死ぬ直前。それを前世で過ごした人生を知って、その結果としての現世における自分としてとらえると、人生半ばにして、自分の立ち位置が見えてくるように思えるんじゃないかなあと。それが錯覚としても、それで自分はきっと納得する。たぶん、人は何事にも理由や由来があると安心するものなんじゃないかと思うわけです。人が歴史とか家系とかブランドとか、古い時代から連綿と続くものが好きなのは、今ある自分に物語をくっつけて、結果としての存在理由が欲しいから、というのに近いのかもしれません。ま、自分に自信がないんでしょうね。私も。