カテゴリ:トコロジー
山梨県早川町にある日本上流文化圏研究所のお話を聞いてきました。
平成6年の早川町長期総合計画「日本・上流文化圏構想」は、早川町の長い歴史の中で培われた生活文化を、持続的なライフスタイルとして地方から都市に向けて発信していくことを目指しており、その中核組織として日本上流文化圏研究所が設立されました。 具体的には以下の取り組みを行っています。 ・「2000人のホームページプロジェクト」 早川町の住民が約2000人であったことから(現在は1600人)、住民一人ひとりの生き様や生活の知恵を取材しホームページを通じて発信しています。取材には山村生活に興味を持っている大学生が8年間に延べ100人程度参加し、現在までに900人分のホームページを作成しました。 2000人のホームページ ・「町民による地域資源の発掘」 昔の遊び、郷土食、ビューポイント探しや古文書の研究などの地域資源の調査に、延べ50人以上の町民が研究部員として参加し、その成果をイベントや「町民塾」と呼ばれる勉強会の形で共有すると同時に「あなたのやる気応援事業」への展開や、地域づくり戦略に生かせるような提言を行っています。 ・「あなたのやる気応援事業」 早川町の地域資源を生かした商品開発や起業アイデアを募集し、審査を経て資金およびノウハウの提供を行うプロジェクトで、地元産の大豆を使った豆腐作りや、かつての赤沢名物である手打ちそばの復元(赤沢の取材を行ったそば処武蔵屋として開業している)など、現在19のプロジェクトが進行しています。 ・「早川フィールドミュージアム」 早川町の歴史、文化や自然環境を守り、活用していくことを目的にフィールドミュージアムの設立を準備しています。地域全体を博物館にみたて、地域資源が展示物となる住民主体型の博物館活動で、歴史、自然、文化を体感するツアーや、郷土料理の講習会などの活動が行われています。特に早川町外に「早川サポーターズクラブ」という会員組織を作り、会員向けのツアーや交流会を企画すると同時に、会報「やまだらけ」を紙媒体とインターネットで発行しています。 やまだらけ ・「地域外学生の受け入れ」 首都圏の大学に通う学生を地方に派遣し2週間程度の現場体験を実施する「地域づくりインターン」制度の受け入れや、早川町を研究対象とする大学生・大学院生を学生研究員として受け入れる「学生研究員助成制度」を実施しています。 早川町の総合サイト お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年10月18日 12時21分57秒
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