罰金、七千円ナリ
先日の休み、山歩きをした帰りに、毎週火曜日に行くことにしている隣町の図書館へ立ち寄った。途中、福生市内のJR青梅線の踏切を渡ってすぐの道を右折したところで、二人の警察官に制止された。一瞬、不安が頭をよぎる。「一時停止したよな?」、「シートベルト、してる」、「進入禁止じゃなかったし」。若い方の警官が覗き込み、「なんで止められたか分かりますか...」、訳が分からずにいると、「ここを通るの初めてですか...」。確かにいつもとは違う道で、カーナビを便りにやってきた。「あの踏切のところに、右折禁止の標識ありませんでした...」。 はて?、全く気付かなかった。標識とは、後で考えると、日頃運転中に良く見かける、丸い青地の看板に、直進や右左折を指示する、白い矢印を書いたあの標識のことらしい。 青丸標識には気をつけよ、気を付けていても引っかかりやすいものもある 標識は、その場所の道路や交差点に必要だから設置してあるということだ。後から考えてみると、踏切を渡ってすぐの道を右折するということは、もし対向車線からくるクルマが渋滞し、こちらがもたもたしていると、後ろからくるクルマが、踏切の真ん中で立ち往生という事態になりかねない。それを防ぐために右折禁止になっている、ということがあらためて分かった。でも線路沿いに並行している道って、それも両側が車道になっているところもあるから、踏切付近の標識には特に気を付けた方がいい。最初は警官も低姿勢で話しかけ、こちらも愛想よくあれこれと言い訳をしてはみるが、結局「免許証いいですか」、の一言でことは終わる。非を認めて免許証を差し出すと、警察官は自転車の白い箱荷台の上で、反則切符の事務処理に取りかかる。これがまた結構時間がかかってイライラするのだ。ま、少々待たされるのも罰の内と観念しているが、だんだん運転席に座っていても不機嫌な気分になってくる。頭の中で、「ちっきしょう!!」のマグマがいくつも噴き出す。警官に対してではなく、つまらんことで高い金をドブへ捨てるような事態になった自分が腹立たしいのだ。取り締まりの説明中は、「これからは気を付けてください!」、なんて言葉も出てきて、「見逃してくれるのかな」、思わせぶりな流れもあったが、それは淡い期待にすぎなかった。本官にとっては、本日の貴重な業務成果、成績にもかかわることだし絶対に見逃すわけにはいかないのだ。 一度捕まえたら放しません 大阪府警数年前にも場所は違うが、右折禁止で曲がってすぐのところに警官二人がいて切符を切られ、ゴールド免許がチャラになったことがある。クルマを運転をする人ならだれでも、自分では気を付けていると思っても、お巡さんに見つからないだけのことで、機械的に警告センサーを付けて走ったら、10や20できかない警告が出るのではないだろうか。それほどに、日本の交通規制はこと細かく決まっている。確かに道路の両側には、標識や注意喚起をうながす標識がやたらと多い。ちょっと変則に曲がった交差点などは、信号機は三段構えになっている。完璧なのはいいが、いかにも予算を消化するための、てんこ盛り行政の感がしないでもない。それはともかく、違反切符のことは妻に言えば、一言のもとに却下されるに決まっている。今回は泣く泣く少ない小遣いの中から自腹を切って払うことに。もう歳だから運転は慎重になり、スピード違反や無謀運転をすることはないが、その代わりうっかりミス、アクセルとブレーキの踏み違いで店に突っ込んだり、標識の見落としなど、年寄りのうっかりミスで大事故を起さないよう気を付けたいものである。