お買い物帰りに通りかかったお花やさんの前に、１ｍはゆうにある、
とても立派なサボテンが特価で並んでいました。

ちょうど胴体と手がそれぞれあるような枝ぶりで、それはまさに私が
長年探していたタイプのサボテンそのものです。運命の出会いを感じました。

だってそれは、１０年くらい前の漫画、梅図かずおさんの「１４歳」という
作品に出てくる「ボビー」という名のサボテンそっくりだったのです（笑）


触れるとトゲがささって痛いし、見た目もただの化け物だから、
いつも嫌われ役のサボテンマン、ボビー。

だけど本当はとても気立てがよいサボテンで、
最後は自らが犠牲になって主人公である大統領の小さな息子を守ります。

「さ・よ・う・な・ら・・・」

男の子の枕元で、そうっとお別れを告げて、ボビーは部屋を出ていきます。

さよならだけど、お別れの握手もできなかったボビー。

だって自分はきっと、尖ったそのトゲで男の子を傷つけてしまうから。


学生時代に週刊スピリッツで読んだ作品ですが、ボビーの背負ってきた
十字架の重さに、思わず号泣してしまいました。

で、それ以来、ず～っと探してたワケです、このタイプのサボテンを！
そして先日、ついに再開してしまいました。。

さっそく花屋さんに育て方を丁寧に教わり、お支払いを済ませ、嬉々として
愛車のプジョー４０６に載せようと、よっこらせと鉢底を抱えあげた瞬間、
首筋にたらーり、激痛が！！！

そう、ボビーの立派なトゲにさっそくやられてしまったのであります。

お値段もお手ごろだったのですが、きっと花屋さんも何度も同じ目にあって
さっさと手放すことを決心したんでしょう。

いきなり痛い目に遭いましたが、それも彼流の洗礼と割り切り（アホです）、
さっそく私の書斎に運びこみました。

今もボビーは私の背後で仕事を見守ってくれています。

やっとめぐり合えたね、ボビー君。

水遣りも少なくていいし、仕事場のインテリアにもぴったり。

早くも手ごわいヤツですが、末永～く、大切にしたいと思います。


豪快！ダイオウキリン
トゲが怖い方には、トゲなしサボテンというのもありますよ！