カテゴリ:フランスの生活
私は去年の秋から今年の夏までパリに留学していた。
なぜ、このタイミングだったかという理由はたくさんある。 真剣に留学しようと考えたきっかけは、ハゲが出来たから。 2003年の夏、ふと鏡を見ていて気付いた。少しうつむくと何やら1cmたない程の大きさの髪の毛がない地帯があることに。最初は気のせいだろうと思って忘れていたのだが、それから1ヶ月ほど経つとさらに大きくなって1cmえていた。 円形脱毛症ってやつだ。私はストレスを自分ではストレスだと気付いていないのに、体に何らかの症状が出てきて、自分はそんなにストレスなんだと気付く。今回はこれがハゲという形で現れたのだ。 たしかに思い当たることはあった。この頃の私は仕事でストレスがあった。仕事の内容というよりは迷惑な存在の同僚。彼女が関わると、とても小さなことがとても大きいな事態になっていく。中堅という立場だった私には、いろいろな意味で迷惑な存在だった。 このハゲに自分がとてもストレスを感じていると気付かされ、何もハゲを作ってまで働くことはないじゃないかと思った。自分には看護師という仕事以外にもたくさん、興味があること、やりことがあったではないかと思い出した。その一つが留学だった。 私はくよくよと悩んだり、一人、じっとして長い時間、考えたりするのが苦手だ。悩むヒマ、考えるヒマがあったら、とにかく動いてみる。だから留学を決意するのに、そう時間はかからなかった。というよりとても早かった。3日もかかってない。 大雑把にフランス留学について調べ、来年の秋に行こう! と決めた。 こうしてフランスに行く時期が決まったのだ。 パリにいる間、「何でこの時期に来てしまったんだろう~」と思うことがしばしばあった。 その理由は2つ。 その1 ユーロが高い! たしかフランからユーロに変わったのは2001年。これ以降、私は2回旅行でパリを訪れた。1回目の時は1ユーロ=100円ちょっとだった。2回目の時は120円くらい。120円でも高いな~と思っていたのに。 留学には、とりあえず70万円ほどをT/Cに替えて出発した。残りはフランスの銀行に口座を開設してから送金してもらうつもりだった。 T/Cだけではフランスに着いてすぐに使う現金がないと困るので少し、現金も必要だと思いある日、換金に出かけた。 すると1ユーロ=138円になっていた。 あまりの高さに驚き、めまいがした。 最後の旅行以来。私は1ユーロがいくらかということを調べていなかった。だから120円くらいだろうと勝手に思っていたのだ。 こんなに上っていたとは…。 旅行に使うくらいの額なら、それ程の痛手ではないかもしれない。でも1年近くの生活となるとスゴイ差だ。かなりの痛手だ。 留学中1時的に135円くらいに下がったこともあったし、142円くらいまで上ったこともあった。 とにかくユーロの高い時期に私は留学してしまったのだ。 その2 寒い! 今年もフランスは随分、寒いようだが去年の冬もとっても寒かった。 ある日、雪が積もっていた。 ちょうど担任のキャロリンヌが風邪で休んでいて代理の先生の授業だった。 彼曰く、 『僕はパリに来て5回目の冬になるけど、雪が積もったのは初めてだ』と。 それまでパリは寒く雪が積もるのは当たり前なんだと思っていた。それなのに、4年も雪なんて積もらない程度の寒さだったのに、よりによって滅多にない特に寒い冬に来てしまったのだ。 この2つの理由で、このタイミングで来てしまった自分を恨めしく思うことがあった。 そうそう、留学を決意した途端にみるみるうちに毛が生えてきてハゲはすぐによくなりましたよ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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