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カテゴリ:映画ログ
ヨーロッパ映画におけるホラーの帝王たるダリオ・アルジェントはまだドラキュラを作っていなかったのか?こんなままにしておけようか?今からでも作るべし。というとこじゃないかと想像する。しかもイタリアでは3Dで上映されたとか、しかし日本も他の国でも2Dで上映されたようだ。
観てみると、懐かしや、かってイギリスのハマープロで1958年に造られた「吸血鬼ドラキュラ」と雰囲気がよく似ている。ブラム・ストーカー原作に忠実なのかもしれないが、ほぼ筋書きは共通している。最初の犠牲者ジョナサン・ハーカーはルーマニアの伯爵の城の司書として働くためにやってくる。伯爵が棺桶に入ってイギリスに来て屋敷を買うという映画もあったように思う。城に来て案外あっさりセクシーな女吸血鬼にやられてしまうところも同じだ。伯爵が司書を募集したのもすべて彼の婚約者のミナを呼び寄せるためであった。元のアルジェント作品の3Dがどのように使われたかは想像するしかないが、多分、伯爵が色々の生き物に変身するのに使われたのでは?蠅、カマキリ、オオカミなどに姿を変える。 ミナの要請でやってきたのが精神医学にもくわしいエイブラハム・ヴァン・ヘルシング博士で、扮するのがルトガー・ハウア、吸血鬼対策に精通した人物だ。ヴァンヘルシングがアクションヒーローになった映画もあるが、ここではあくまで地味な学者風で、ハマープロのピータ-・カッシングと同じタイプだ。そしてまた一人の新たなドラキュラ伯爵が誕生している。カラー映画になってからの歴史では、元祖クリストファー・リー、フランク・ランジェラ、ゲイリー・オールドマン、リチャード・クロスバーグ、(最近ではルーク・エバンスも)などが演じていたが、この映画ではトーマス・クレッチマンという俳優がドラキュラになっている。怖いながらもややロマンチストなのはアルジェント好みだろうか。鏡に映らない、夜しか生活しない、影がない、垂直壁に吸い付いて走る、などなど要素はちゃんと踏襲されている。ロケ地はよくわからないが、ドラキュラの城とされているのはイタリア、ピエモンテ州のモンタルトドラ城でこれが何とも言えないドンピシャの城で、この城を見つけたのが成功の素だろう。内部の部屋部屋、図書室も同城内ならばさらに素晴らしい。 (おまけ)ヒロインのミナはマルタ・ガスティーニという若い女優さんだが、ミナの親友ルーシーにはアーシア・アルジェントが。相変わらずきれい。 ドラキュラ伯爵はコッポラの映画のおしゃれな吸血紳士ゲイリー・オールドマンに比べると魅力に乏しい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2014.11.24 20:15:56
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