うさこちゃんとにーなちゃん
まだまだゼロの恋人はうさこである。ミッフィー、も彼女の名前の一つであることは認識しているのだが、本名はうさこだと思っているらしい。ナインチェだけどね。ちびうさちゃん、的な名前なのでうさこちゃんはほんとに名訳。苗字のプラウスもうさぎのふわふわした感じをあらわす言葉だそうなので、ふわふわさんというこれは日本オリジナルかと思われる訳も、実は原典に忠実なのである。しかし石井桃子は何語から訳したのだろう。オランダ語を誰かに下訳してもらったのかそれとも英語版から重訳したのか。ひこ田中の『子どもの本ハンドブック』によれば、オランダ語の響きやイントネーションの強弱をも訳文に盛り込むべくじっくり取り組んだ翻訳であるらしいけれど。うさこちゃんとにーなちゃん価格:735円(税込) ディック・ブルーナ 作・絵 まつおかきょうこ(松岡享子)訳 福音館書店 あたらしいうさこちゃんの絵本 本日の1冊は『うさこちゃんとにーなちゃん』。表紙でおわかりのように茶色うさぎの「にーな」とはメラニーである。オランダ語表記は nina だそうで、発音はニナかなナイナかな。いずれにせよアンナの愛称。メラニーはメラニン色素と同じくギリシア語の黒からきている。アンナは語源的にはヘブライ語の優美で(聖母マリアのお母さんもこの名前)、必ずしも黒と直接的関係はないけれど、アンとかアンナ、ニーナという名前の著名人は軒並み黒褐色の髪のイメージがある。唯一の例外は赤毛であることでむしろ有名なアン・シャーリーで、しかし彼女の娘のアン(愛称はナン)は黒髪である。おっと孤児のアニーはやっぱり赤毛だった。北米だとアンは赤毛になるのか? アニー・オークレイはベティ・ハットンのミュージカル映画のイメージが強すぎてそちらに分類したくなるが、実在の彼女は濃いブルネット、舞台で演じた女優さんたちも概ねそうだ。メラニーといえば『風と共に去りぬ』の彼女も、スカーレット(緋色)と対になる名前であったか。見てくれは地味で暗くてぱっとしない設定。 英語版のネーミングは一応ブルーナにも許可をとっているらしいけれど、なんで原語のままじゃだめなんでしょうね。ていうか英語圏の人による外国名前の読み方は横着すぎやしないか。バックとかチョピンとかウルフギャングとか。現地読みすればいいじゃん。フランス人みたいにHが発音できない、とかいうわけじゃないんだし。強引に引きつければいいってもんじゃないと思う。日本人はわかれば後からでも変えるよね。ギョエテ→ゲーテ、ルーズベルト→ローズヴェルト。 ハマナカ かわいい仲間<プチ> ディックブルーナのあみぐるみ 高さは約18センチ 2つセット【ハマナカ】あみぐるみキット ミッフィー&メラニー価格:1,464円(税込) 我が家の編み物部部長に編んでもらおうかしらん。こないだははじめて編んだマフラーを担任の先生(女性)にプレゼントしたリン。相変わらず色気とは無縁である。先生にも憧れとかではなく完全に友だち感覚。図書館でマリみてを予約してるらしいがああいう女の子な世界をヤツが理解できるのか。え?私? 中高一貫校で憧れのおねえさまに手作りの受験御守をお贈りしたりしてましたことよ。エスな物語も川端康成から吉屋信子まで各種読破。『マリアさまがみてる』は1巻しか借りたことないけどなかなか楽しめました。子どもの本 ハンドブック価格:1,575円(税込) 野上暁・ひこ田中 編著 (他に 神戸万知・三辺律子・鈴木宏枝 著) 三省堂 きっと読みたくなるおすすめ本500冊 子どもの本の博物館・美術館・図書館・専門店リスト付↓よろしかったら押してください