2023/09/12(火)12:42
おもろい温泉(最終回)。。。
にほんブログ村
泉質は普通ですが、温泉場の風情ある街並がおもろいのが、山形県の
銀山温泉。
温泉街中心を流れる銀山川を挟み、大正末期から昭和初期に建てられた木造多層の
旅館が立並んでいます。川べりのガスライトに灯がともると、大正ロマンに
ひたれる趣のある温泉場。
銀山の名の通り、ここは江戸時代日本三大銀山の一つ、延沢銀山があり栄え
ました。江戸中期になると産出量が落ち、銀山は事実上閉山となりましたが、
其の後温泉地として有名になったのです。
皇子は3度銀山温泉を訪問しましたが、1回は当温泉の顔ともいうべき
能登屋旅館、後2回は改装前の藤屋旅館に宿泊しました。
当時の藤屋旅館は、青い目の女将として有名であった、藤ジニーさん
が仕切られていました。
彼女は、1991年藤屋七代目藤敦と結婚、2003年の< ニッポン人には、
日本が足りない >という公共広告のテレビCMで、日本人以上に日本文化や
伝統を理解している外国人として、一躍有名になりました。その後、テレビ出演、
講演、執筆等ちょ~多忙の日々を送っていました。
皇子が福島支店長の時、御取引先を招待しての総会の講演者として、彼女を招聘
しようという無謀な計画をたてました。雪深い2月、山形の銀山温泉藤屋
まで、わざわざ交渉に行ったのです。講演料など微々たるものにもかかわらず、
ジニーさんはなんと快諾してくれたのでした。
( その時、ジニーさんから戴いた色紙。写真は皇子が撮ったものを、後で
貼付しました。 )
そして、その講話が< おもてなし >という、日本人の心について
だったのです。細部までは覚えてないのですが、彼女が話した内容で印象に残った
のが、
( アメリカのレストランでは、ランチからデイナーまでの間 < CLOSED >の
看板をかかげるが、日本では< 準備中 >とするお店が多い。すなわち、
日本人には恒にお客様を迎える、おもてなしの心があるから、
かような表現になっているのではないのか? )
と。
そしておもてなしとは、表と裏のない心でお客様を迎えし、そのお客様の
想いをくんだ気配りをするという、旅館の女将としての心構えをお話に
なったような気がします。
その後、彼女とのコンタクトは途絶えましたが、2006 年に有名な建築家
隅研吾の設計による、大規模改築をしたとのうわさを人づてに聞きました。
銀山温泉は、大正ロマン溢れるひなびた温泉街であって、山深い風景に
マッチしないそのような近代的な建物が、果たして相応しいのかという懸念を
抱いたのでした。しかも宿泊料金は、従来の3~5倍に値上げ。
( 改築後の藤屋 )
案の定、2010年3月31日藤屋は5億円の負債をかかえ、民事再生を申請し
事実上の倒産となりました。ジニーさんはすでに2008年に、子供を引き連れて
カリフォルニアに帰国し離婚になったと。改築に関する夫婦間の確執など、
ジニーさんの帰国の真相についてはよくわかりません。
銀山温泉といえば、日本人以上に和服の似合う青い目の名物女将
ジニーさんの笑顔が、いつも思いだされるのです。
おもろい温泉も、今日が最終回。
温泉と言えば、設備の整ったホテルや旅館を、イメージされる方が多いと
おもいます。東北には、かような野趣あふれる温泉が残っていて、非日常性
を味あう温泉には事欠きません。
どうぞ、東北の温泉に一度、足を御運びくださいませませ。
指名とあらば、イケメン皇子がお背中を、お流しいたしますニャア~~!!!
但し、対象は女性のみ・・・
==おちまいなのだ、ワン== ブログ村ランキング参加しています。
下の画像を応援クリックしてね。
↓
にほんブログ村