2023/12/08(金)13:02
愛の流転 後書きにかえて 。。。
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< 愛の流転 >第一部・第二部と、お楽しみ戴けましたでしょうか?
第一部は言ってみれば大人のラブストーリー。第二部は一部のヒロイン、
武田冴子( 旧姓 泉冴子 ) の子供たちの生きざまを、ワールドワイド
のスケールで書き上げた、ハードボイルドタッチ。
冴子がモト夫武田伸治に、惨殺されてしまうところで、一部は終わりました。
その場に居合わせた梨華、日本に残された桃華、この幼い二人はその後
どうなるのだろうか?と、思われた読者も少なくなかったのでは・・・・
泉梨華を国際的ピアニスト、そして武田桃華を外事警察員という形で、対立軸に
しました。
自分は母に捨てられたとの桃華の誤解に基づく、梨華に対する憎悪が心の襞に
からんで、二部の物語は進行していきます。
途中からトミーという男が登場し、彼の正体はなんやねん?と思われた方も。
しかしウイーンでのコンサート会場でトミーが感じた、梨華と共有した孤独感や
同じ揺りかごの中で育ったという懐かしさという表現で、作者は梨華との関係を
示唆しました。
梨華、桃華、そしてトミーが、それぞれ各章で点として描かれます。
トミーは黒田と冴子の子、すなわち梨華と桃華にとっては異父弟。その
三者の糸が、ワシントンでの大統領主催園遊会の場で、つながります。
しかし、トミーが梨華を、桃華もスワットの一員としてトーミー射殺という、
その異父姉弟間の悲劇。
なんとも救いようのない、エンデイングでは、あ~~~りませんか!!!!
五洋商事社長大門は、ニューヨーク支社長飛鷹にすべての罪をなすりつけ、
阿武総理の政治力を利用して今回の事件を、飛鷹個人の犯罪として闇に
葬ったわけです。
検察の正義も要は政治と金の前では無力であるという、現在の日本の状況と
酷似していませんか?
舞台がロンドン、ニューヨーク・ウイーン・ドバイ・イラク、ワシントンなどと
目まぐるしく変わりました。そこに多くの人物が登場しました。
作者としては、伏線を描き乍らそれが最終的には、世界同時多発テロと
いう点に集約されるという、プロットを頭に描き乍ら物語を進めている
わけです。意味もなくあちこちに、飛んでいるわけではおまへん。
第一部・第二部共に、ハッピーエンドにしなかった、そしてできません
でした。
ハリウッド映画の大半がハッピーエンドであるのに対し、ヨーロッパの映画は
余韻を残すというか、視聴者の心に何か訴えるもので終わるものが多くみられ
ます。皇子は、個人的に後者の方が好きで、その嗜好が創作小説にも現れたの
かもしれませんね。
それと、この原作を書いたのは 2011・3・11、東日本大震災そして
福島原発事故を、郡山で経験した時なのです。あの時テレビから毎日流れる
映像は、この世のものとは思えないものでした。
また皇子自身、食料・飲料水不足など、日常生活維持に困難な状況に追い込まれて
いました。ガソリンもなく通勤は出来ず、一方で時間はありあまるほど
ありました。
かような精神的にいたたまれない状況下、この悲しみと怒りを何処にぶつけたら
いいのかわからない中で、本作品を一気に書き上げたものでした。
2012年にブログで公開、そして2014年さらに補筆、画像・映像を添付して、
ヴァージョン・アップしました。
今読んでみても面白く、よ~~こんなものが書けたものだと、自分自身を褒めて
あげたい。
次の作品を何か考えろといわれても、皇子はプロの作家ではないのでね・・・
あの当時のような小説創作意欲、そして想像力・創造力は残念ながら、
全くおまへん。
毎日のブログ更新でも、ヒ~~ヒ~~言っているのですから・・・
つ~~わけで、長らくのお付き合いに、感謝して・・・・ 終わりだよ~~~~!! みんな、あんがとね~~~~!!!
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