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カテゴリ:てなもんや事件簿
昨日の夜、授業から帰宅すると、アパートの自分の部屋の玄関に封筒が差し込んであった。
ダイレクトメールが11階の部屋までやってくるか? 封を開けて自分の誤りを悟った。 「家賃を延滞しています。延滞料金の75ドルを上乗せした家賃を速やかに払ってください。さもなくば契約の打ち切りとして立ち退きを請求します」 家賃は自動引き落としではなく毎月1日にチェック(個人用の小切手)を1階の専用ポストに入れる方式である。 これまで去年に1回支払い遅れをやってしまったが、その時はオフィスに行って簡単に許してもらえた。 忙しい時など特に忘れてしまうよね~・・・。 こちとら今週・来週が学期末の修羅場なんだい! しかし、ちょっと気になるのが今回もらった用紙が前回より形式ばって大げさになっていたこと。 それにしても何の中間通知もなく5日の遅れで突然75ドルの罰金というのも酷だ。 というわけで今回も1階のマネジメントへ赴く。 うちのアパートはこの一帯に多くのチェーンを持つ大きい企業が経営しており、マネージャーなる存在の回転も異様に早い。 私が入居してからの1年半あまりでもう4人目くらいではないだろうか。 現在のマネージャーは黒人の男性で知的な外見がいかにもやり手を思わせる。 私:「チェックは1日付けで作ってあったのです(ウソ)。夫婦揃って学生で学期末の忙しさも理解してください。・・・・・・・」 マネ:「その多忙さはご理解いたします。しかし、記録によるとあなたの延滞はこれで2回目です。ポリシーにより1回目までは許容しますが、2回目からは延滞金をもらわざるをえません。決まりですから。」 その1度目が入居間もない去年の夏頃というだいぶ前の話であること、1年が経過し契約も更新しているのだからその寛容ルールも更新されるべきであるなど主張したが、びくともしない。 柔らかな物腰、説得力のある口調ともに彼の交渉力の高さを示している。 このまま簡単には引き下がれない。 彼がマネージャーの時の話ではないものの、以前日記で紹介した、自分の部屋の玄関にされていた落書きへの対応の遅さ を持ち出して、「遅れ」に対しての寛容な姿勢を引き出そうと食い下がった。 しかし、正直に言ってこれはトピックのすり替えに過ぎないし、自分が単なるたちの悪いクレーマーに思えてきてしまった。 状況を聞いてその件に関する謝罪の言葉をもらうも、本件の私の陳情に関する彼の姿勢は一貫してNOだった。 言うことは言ったので落胆しつつも承諾した私に、彼は映画館の招待券2枚をせめてもの報いにとして渡してくれた。 振り返ってみると、顧客のメンツを潰さずに会社としてのポリシーを貫いた彼のクレーム対応に完敗だった。 しかし、まず主張をしなければ何も始まらないという姿勢はアメリカに来て鍛えられた。 しかし、私の方も自分の延滞金の帳消しだけを目的にするのではなく、第2、第3の私を生み出さないようなシステム改善の要求をすべきだったと反省している。 なんて悠長なことを言っている余裕は今の私には無いんだった!! せめて自分が第2、第3の私にならないように気をつけねば・・・。 8千円あまりの痛~い授業料でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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