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『大奥』、全巻あるはずなのに、1冊なくて。
積んである本を崩していたら、出てきた『神童』(山本茂・文藝春秋刊) 一気に読んでしまった。 戦後に現れた天才バイオリニスト・渡辺茂夫。 国内で数々の演奏会を開き、 昭和30年、14歳でジュリアードに無試験入学(ハイフェッツの推薦!)。 その才能は米国でも驚きを持って迎えられたが、16歳の時、自殺未遂。 再起不能となり帰国。 バイオリンの師でもあった養父から介護をうけることとなる…… だいぶ前にテレビで取り上げられていた記憶があり、 「高熱を発し、氷漬けになった」という事実が、 恐くて頭にこびりついていた。 大量の睡眠薬を摂取したため、発汗、排尿ができず熱がこもってしまったとのこと。 留学先では奏法の違いに悩む。 あまりの才能に嫉妬もすごかっただろう。差別も。 敗戦国からきた有色人種の男の子。 彼に必要だったのは、レッスンではなく、演奏会。 誰も天才の育て方を知らなかった。 この記述を読むと、茂夫がこの時代に生まれた不運を嘆かずにはいられない。 田中希代子といい、神は時に残酷だ…… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023年03月26日 12時06分40秒
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