[ライヴハウス飯はなぜに美味い]の記事一覧 | toramocoparmanの日々つれづれ

音楽食堂ルースター（東京都杉並区・荻窪）

　中央線沿線で、古くからサブカル文化を温めてきた街・荻窪。その駅前わずか徒歩1分のところ、電車からも見える線路際に、まさに ” 音楽食堂 ” を標榜するライヴハウス『ルースター』はあります。　看板に『 JAZZ＆BLUES 』とあるように、地下に下りる階段の壁には’50～60年代に活躍したそうそうたるアメリカンジャズの大御所たちの肖像画が描かれていて、店内も当時の公演ポスターや写真がずらりと張り出され、否が応でも気分を盛り上げさせてくれます。　” 音楽食堂 ” を自ら名乗るだけあって、ドリンクやつまみもの・軽食などなど、どれも美味しいだけでなく、良心価格でサービスしています。チリコンカン・シーザーサラダ・ジャンバラヤ。ロコモコふうの『ルースター丼』なんていうのもあります。美味しそうに見えないのは写真が下手なセイです。悪かったな。　店のマスター・佐藤ヒロオ氏も面白い人で、開演前のMCでジョーク連発、仲入りでは特技のマジックショーを披露するなど、自らも根っからのボードビリアンで、「何とか素人のお客さんでも気軽に楽しめるライヴハウスを作りたい」との思いを本にまとめて売り出すほど、” 本物のライヴハウスとはいかにあるべきか ” を常に考えている心アツい人物でもあります。　音楽が分かんなくたっていい、演奏しているのがどこの誰様だか分かんなくたっていい。ただ美味しいものを飲み食いしながら、「こんな世界があったんだ」と思ってもらえればいい。そんな信念の下に今夜も営業中。一度お試しを。 ≪お店データ≫※あくまでも基本情報です。特に営業時間は催しの内容によって変動することがあるので、毎月の公演スケジュールで確認を。音楽食堂ルースター本店東京都杉並区荻窪5-16-15　井上ビルB1F03-5347-736919時～24時　不定休ジャズとR&Bを前面に出していますが、面白そうなことならノンジャンルで何でもやっています。

ボーダーライン（横浜市中区・野毛）

　横浜野毛町は、飲食店や怪しいバーのひしめく夜の顔と、野毛大道芸や野毛山動物園のある昼の顔を持ち、場外馬券場まであるカオスな歓楽街です。桜木町駅から『動物園通り』を、ちぇるる野毛の裏手を進んで突き当りを右折した先にあるのが ” ロック酒場 ” を名乗るライヴハウス『ボーダーライン』です。お化けのようなボロボロの提灯が目印でしたが、最近新調されました。　主にインディーズのミュージシャンや芸人の登竜門として利用されていて、なかなかにディープな夜を、おかみさん手作りの軽食やツマミの類をお供に、種類豊富なドリンク片手に楽しむことができます。特におすすめは牛すじカレーで、これはマスターの家でじっくり調理されたものを店で温めて供されるので、深い味わいが人気です。冬季にはおでんもメニューに加わります。ふりがつおがわらわらと踊る『こぶチャーハン』や鶏のから揚げもうまい。　ランチなどの通常営業はやっていないので、ちょっと敷居が高く感じられないでもないですが、スケジュールをチェックして、面白そうな演者のライヴを見つけたら足を運んでみてはいかがでしょう。 60年代ポップスのレコードジャケットが飾られた店内。≪お店データ≫ボーダーライン神奈川県横浜市中区野毛町3-142 045-242-7774ライヴスケジュールはこちら。来店時は要電話予約。

阿佐ヶ谷ロフトA（東京都杉並区）

　新宿を中心にサブカルチャーのけん引役として存在感を放っているライヴハウスグループの『ロフトプロジェクト』。筆者はキン・シオタニ氏のトークライヴを聴くために『阿佐ヶ谷ロフトA 』をしばしば利用しています。いかにも中央線文化のど真ん中！という立地にあって、ノンジャンルのトークバトルやセッションが夜な夜な繰り広げられているこのお店、飲食メニューもそんなパワフルな企画の数々に耐えられるような、ボリューム満点の内容を揃えています。阿佐ヶ谷パールセンター街の中に店を構えます。　目玉商品はその名も『阿佐ヶ谷ロフトのキーマカリー』や『あのソース焼きそば』といった謎めいたオリジナルメニューの他、季節に応じた新メニューも随時提供しています。春メニューとしては『筍と桜えびの春炒め』・『菜の花のペペロンうどん』が用意されていました。　食材の筍などは水煮ではなくすべて新鮮な生ものを使っていて、注文を受けてその都度調理するので、出来たて熱々、最高に美味しいところを頂けます。野菜たっぷりヘルシーな春炒めとペペロンうどん。キーマカリーも豆いっぱい。　アルコール類やつまみものも充実している阿佐ヶ谷ロフトAで、アツい夜を過ごそう！ ≪お店データ≫阿佐ヶ谷ロフトA 東京都杉並区阿佐谷南1-36-16-B1 03-5929-3445BAR　SPACE　営業時間：20時～24時（月～木・日祝）　　　　　 20時～28時（金・土）※イヴェントに参加せず、BAR　SPACE のみの利用可。チャージ300円。

エスケリータ68（静岡県浜松市）

　喧嘩凧まつりで有名な静岡県浜松市で湖といえば浜名湖があまりにも有名ですが、その手前やや北西部にも『佐鳴湖（さなるこ）』という広い湖があります。漕艇場があって競技カヌーボートの練習が盛んに行われ、周囲は芝生や桜の木が植えられている憩いの場としても整備されているのですが、なんでも全国の湖沼汚染度ランキングでワーストワンになったかならないかと言うほど汚れているのだとか…そんな佐鳴湖周辺は丘陵地を広い道路が碁盤の目に区切り、新興住宅街の雰囲気です。そんな所にあるのが、ライヴハウスも兼ねたベーグルカフェ『エスケリータ68 』です。湖を渡る風は心地よいのですが…広い道路に面して店があります。　お店は’60年代を意識した造りで、店内の壁という壁は日米欧のレトロなポスターで埋めつくされ、棚やカウンターなど、デザイン家具の上などの水平なところは怪しげな置物やフリーペーパー・フライヤーの類が所狭しと並べられ、天井からはクリスマスのようなカラーランプや銀モール・よく分からない人形やドーナツ盤などの玩具がぶら下がり、黒いミラーボールかと思うような球体はスピーカーだったりして、とにかく店中サイケデリックな雰囲気であふれているのです。なんつーか、しっちゃかめっちゃかな店内。　お店のコンセプトとしてはベーグルに強いこだわりを持ち、アイドルタイム（14時30分～17時30分）はベーグルとスイーツのメニューしかないのですが、その他の時間にはパスタやオムライスなどもあり、どれも調味料や仕込み水・果てはテイクアウト用の包装紙に至るまで厳選エコ素材を使用して、安全安心な味を提供しています。ジューシーで柔らかいバンズの合鴨スモーキーベーグルサンドと、オリーブオイルのたっぷりかかった、じゃこときのこのオムライス。美味い！　夜は、メジャー・インディーズを問わず様々なアーティストによるライヴイヴェントが連日のように開かれて、お客さんも店員さんも一緒になって、近所迷惑になるのではないかと思うほどの盛り上がりを呈します。お店のマスターもバンドマンで、時折ドラマーとして演奏に加わることもあります。お店のマスター・後藤さんがドラマーとして加わった、ダミー・オスカーズトリオと、横浜から来たアコーディオン歌姫・遠峰あこの演奏。　とにもかくにも美味しくて楽しくてゴキゲンなお店です。ぜひお運びください。 ≪お店データ≫ECLECTIC CAFE Esquerita 68 静岡県浜松市西区大平台2-48-30　リサーピア大平台1F 公共交通アクセス：JR浜松駅北口バスターミナルより遠州鉄道バス『 8-22 広沢・医療センター経由大平台行き（2のりば）』または『 9-22 鴨江経由大平台行き（3のりば）』で約30分『臨江橋』停留所下車徒歩約5分電話：053-485-9968営業時間：11時30分～20時L.O.定休日：木曜日テラス席あり・犬同伴可ライヴイヴェント情報はこちらから。