2007/03/14(水)17:57
オレンジを食べる
出張中、毎朝食べるものは、くだものと、クッキー、砂糖たっぷりのコーヒーである。
今回は、オレンジを買い求め、毎朝、食した。
朝の果物はうまい。身体を潤してくれる。
田舎のばあさん曰く、「朝金、昼銀、夕方銅、夜錆び」とのたまっていた。
というわけで、金・フルーツを毎朝食べるのが楽しみだ。
果物ナイフで、皮をむく。
なぜか、外観が同じように見えて、オレンジの皮は厚いもの。薄いものがある。
近所で生まれた、親戚じゃあないよ!! とでも言いたげだ。
きれいに剥くのは、内側の袋にひっかかって難しい。
おおざっぱに剥くと、白いやわ皮が残りすぎる。微妙な加減で剥き進める。
単身生活が長くなると、自分でできることが増えて良いのではあるが、
家内の仕事にいちゃもんをつけたくなるきらいがないではない。
本来、妻の仕事はすべて文句無く、ありがたく受け入れるほうだが、
果物の皮むきとはいえ、自分でじょうずに、微妙な剥き加減でできるように
なれば、一家言あろうというもの。もう少し、~~してよと言いたくなる。
でも言わない。
仕事も、家事も、文句をつければ、自分に回ってくるものと知っているから。
ああ、私もずるい大人になったものだ。
実は、輸入もののかんきつ類を一切食べなかった頃がある。
理由は、輸入時の燻蒸消毒だ。害虫駆除のため、薬品による消毒を行なう。
虫は死ぬ。人間に良いわけは無い。だから、食べるのを止めた。
だいたい20年前、当時の彼女の影響だ。
少しネットで調べてみると、
日本へのミバエなど害虫の侵入を防ぐため、輸入オレンジには日本政府の指定する
規格、仕様に基づき現地でEDBによる燻蒸消毒が条件付けられているが、
この消毒には日本から検疫官が出張して立ち会いし、オレンジ一個ごとに消毒済み
のステッカーを貼付し、かつカートンごとに密封して合格のスタンプを押すことに
なつている。不十分なときは、日本側でも 燻蒸消毒し、二重消毒となる。
20年経って、やはり好きなものは食べたい。そう落ち着いた。
当の彼女は、妻に納まって、昔のセリフは覚えていないらしい。