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テーマ:ミステリはお好き?(1494)
カテゴリ:ミステリ
君の望む死に方 膵臓ガンで余命6ヶ月―。“生きているうちにしか出来ないことは何か”死を告知されたソル電機の創業社長日向貞則は社員の梶間晴征に、自分を殺させる最期を選んだ。彼には自分を殺す動機がある。殺人を遂行させた後、殺人犯とさせない形で―。幹部候補を対象にした、保養所での“お見合い研修”に梶間以下、4人の若手社員を招集。日向の思惑通り、舞台と仕掛けは調った。あとは、梶間が動いてくれるのを待つだけだった。だが、ゲストとして招いた一人の女性の出現が、「計画」に微妙な齟齬をきたしはじめた…。 「扉は閉ざされたまま」の続編です。 前作同様「倒叙」形式で物語が進んでいきますが、今回は「事件が起きるまで」が描かれています。 『殺されたい』社長は舞台となる保養所に様々な仕掛けを施し、それを『探偵役』の優佳が見破る構図となっています。 それに加え、今回は『殺したい』社員の視点も追加。作者のことば通り、本当に丁寧に書かれている「倒叙」モノだと思いました。 作品自体も非常に楽しめたのですが、今回ボクが「これは!」と思ったことがひとつありまして。 P235に優佳が動機に関して言及するシーンがあるのですが、個人的にこの優佳のセリフには非常に共感を覚えました。 前作の「扉は閉ざされたまま」で批判された意見への作者の回答なんじゃないかなと思います。 聞くところによると、このシリーズは三部作とのこと。 次の作品も首をなが~くして待ちたいと思います! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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