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テーマ:ミステリはお好き?(1494)
カテゴリ:ミステリ
スノウブラインド ドイツ現代史の権威、ホーエンハイム教授の邸宅・蝙蝠館に招待されたゼミ生たち。住民たちが先祖返りして獣同然の姿になったと伝えられる狗神窪にひっそりと佇むこの館が吹雪に降り込められた夜、恐怖の殺人劇が幕を開ける―。心理学やナチズム、中世の魔女裁判などにまつわる豊富な知識と、鮮やかな仕掛けでミステリ・シーンに殴り込みをかける驚異の新人のデビュー作。 『葉桜の季節に君を想うということ』『イニシエーション・ラブ』の次はこれを読め!と挑戦的に書かれた帯を書店で見て、この作品がずーっと気になっていました。 このふたつの名作に共通する「ある種の仕掛け」を連想させる作品ですが… この煽り方は個人的にしっくりこなかったですねえ。 出版社からしたら売れる帯を作らなきゃいけないでしょうから、仕方ないといえば仕方ないんですけどw フロイトの学説を嬉々として語る学生や、アルコール依存症一歩手前の学生に対しては「ほんとにこんな大学生いるのかよ~」といった感じで、あまり感情移入はできませんでした。 ただ、難しい心理学の専門用語がポンポン出てくるにもかかわらず、文章自体は非常に読みやすいものだと思います。 トリックについても言及したいのですが… ボクの語彙力じゃうまく説明ができませんw すごく「妙」な作品に仕上がっているとだけ言っておきます。 似ている作品を挙げようかとも思ったのですが、鋭い人だとピンとくるでしょうしねえ。 万人には受け入れられるかは評価が分かれそうですが、少なくともボクは楽しんで読むことができました。 倉野さんの次の作品もチェックしようかなと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/08/05 09:31:29 PM
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