鳩と時計台
札幌時計台へ向かう通りの歩道に鳩が身体を寄せ合うようにして群れていました。どの鳩も大きく太って見えるのは、体温で暖めた空気を羽の下いっぱいに貯め込んでいるせいのようです。昨夜は零下10度まで冷え込み、お昼時が近い今も零下5度。この日は夜来の雪が止み雲一つない快晴。しかしこうして青空が広がり、太陽の光が燦々と注いでいてもこの気温です。太陽の光は冷たい大気を通り抜けて地上に届くまでに、すっかり凍てついたかのようです。鳩はこんな光でも精一杯浴びて、少しでも寒さを防ごうとしているのでしょうか。北に目をやると札幌市のシンボル時計台が見えました。ビルの谷間に埋もれていて、気をつけていないと見過ごしそうです。今は冬で観光客も少なく、雪つりの木に囲まれひっそり佇んでいました。時計台は、札幌農学校の演武場として明治11年(1878年)に建設されたといわれますから今年で128歳。今でも正確に作動し、日本で最古の塔時計だそうです。時計の機械の仕組みは、鳩時計と同じく振り子の時計で、動力にはおもりを利用しているとのことです。あの街角の鳩たちは、毎日毎日この時計台の鐘の音を聴きにきているのかもしれませんね。「札幌時計台の鐘の音」、ここをクリックすると、今も時を刻み続ける鐘の音が聴けますよ!