岡山の高校野球日記/by土佐丸

2011/11/19(土)00:36

シリーズ選抜への道・2011年秋を振り返って その3

シリーズ・選抜への道(2011年秋)(25)

-速球派投手-今秋の岡山県で特に「速球」に威力を感じた、共生・松田投手、倉敷商・浅野投手、芳泉・有馬投手。共生・松田投手は走者なしでも「セット」の投球で、制球を重視したスタイルながらも手元でグィっと押し込まれるような威力ある速球を投げる。県大会初戦、2回戦と序盤に変化球が決まらず失点を重ねたが、準決勝の倉敷商戦では4回まで1安打5奪三振で無失点、3位決定戦では1イニング伸びて5回無失点、中国大会の岩国工戦では7回まで無失点・・・と課題を一つ一つクリアしている所に期待を抱かせる。立ち上がりの不安は解消できた、力強い投球も試合事にイニング数が伸びてきている。「えげつない」変化のスライダーが制球でき、9回を投げきるスタミナがついた時・・・走者なしの時に「セット」での投球をしなくても制球力が着いた時・・・どれぐらい球速が出るか楽しみで仕方ない投手だ。中学時代は「無名」ながら一つ一つ確実に課題をクリアし、中国大会では「1」の背番号を背負った右腕は大きな可能性を秘めた投手だ。 共生・松田投手(175cm・68k) 1年生ながら、球速出ているなぁーと感じたのは倉敷商・浅野投手。荒削りながらも、速球中心に投げ込むスタイルは力強い。完成されてない「荒々しさ」に魅力を感じる投手で、これからどう成長するか楽しみが多い1年生だ。 倉敷商・浅野投手(178cm・75k) -普通科旋風!-予選リーグから注目していた芳泉・有馬投手。2年前の倉敷南の左腕・佐藤投手も普通科の中では突出した投手でしたが、今年の芳泉・有馬投手も素晴らしい投手です。予選リーグの商大附戦は終盤まで危なげなく、商大側スタンドから「この投手ええなー」・・そんな声が聞こえてきました。速球の伸び、縦の変化球とも絶品で倉敷商打線も序盤沈黙。自軍のミスで流れが変わり大量失点しましたが、明らかに倉商ベンチの顔色が変わった3回までの投球は「凄み」を感じました。春はどんな投球をするか・・・また観戦したい投手です。2年前の倉敷南も秋ー夏にかけて「ドラマ」がありました。井原球場で行われた倉敷南ー水島工戦の秋季西部地区予選。まだ、残暑残る暑い日でした。県大会出場に執念を燃やす、萱監督の水島工との試合。左腕から球速より「切れ」を感じ、大きなカーブは落差十分で、私自身「釘付け」になった小さな左腕・佐藤投手。連戦が続き、予選リーグ後半と県大会初戦はリリーフで登板。中国大会準優勝の関西戦は先発し5回まで好投。水原投手を降板させ、堅田投手を出させた試合でした。試合中、足が吊るアクシデントがあり、また連戦が続いた為に球の切れはなくなってました。春は故障で登板せず、最後の夏は作陽相手にリリーフ登板。満身創痍な投球が伺えました。作陽のバントが小フライになり、小さな体で飛びついてフライアウトにし併殺で凌いだ場面は鳥肌が立ちました。(スーパープレイでした)そのプレーでベンチの作陽・角田監督、今までみた事ない表情にも驚きました。(フライアウトに怒っているのか、相手投手、普通科にこんな選手がいるのか?みたいな驚きの表情なのか・・・私は後者に思えました。)試合は惜しくも終盤に逆転され初戦で姿を消しましたが、秋はエースががんばり、最後の夏は野手と控え投手がエースを助け、試合後、この大会が最後だった青年監督が選手以上に号泣している姿に感動した「秋ー夏」のドラマでした。今年の芳泉も2年前と同じように中国大会準優勝校にベスト8で敗戦。しかし3年前の左腕・芳村投手、強打者・木田選手ら擁し県大会出場した時より一つ上の成績を残した。(この年の夏の芳泉の試合も印象に残ってます)残暑残る新チームの秋季リーグ戦から3年生最後の夏大会。そんな観戦の仕方が好きです。 芳泉・有馬投手(176cm.64k) 倉敷商・浅野投手を降板させ、最後は西投手まで引っ張り出した芳泉打線。試合展開に2年前の関西ー倉敷南戦を思い出しました。 P・S秋季リーグ戦の楽しみに「おかやま山陽」の引退した3年生がスタンドで応援団になって声援する姿もすっかり私の中では「秋の光景」に。今年もその伝統は健在でした。 -続く- このブログに掲載されている文章、画像の無断転載は禁止します。  にほんブログ村 (このブログの記事が良かったと思われたらワンクリックして下さい)

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