尾道三部作の足跡
尾道二日目は二日酔い。そりゃあ一日目はテンション上がってしこたま飲んだからねー。ノタノタグダグダしていたら「チェックアウトの時間が・・」とフロントからの電話。10時にはまだもう少し・・・と余裕ぶっこいていたら部屋の時計が遅れていて全然時間が過ぎてしまっていた。急いで仕度してフロントにゴメンナサイしてチェックアウトし、ホテルの外でメイクして散歩に出かけました。また重い荷物を持って階段を上がる上がる。ヨッパライと二日酔いには堪えるわ。尾道といえば!大林宣彦監督の映画。監督の生まれ育った尾道が舞台である尾道三部作。「転校生」「時をかける少女」「さびしんぼう」そのロケ地を巡ってみた。わたしは尾道行きを決めてから初めて三部作を観たのだけど懐かしくこの写真を観ている方も多いことでしょう。尾道の景色がまだ新鮮なうちにまたDVDを借りてきて観ようと思っている。わたしが今回尾道に行く事になったことは小さい頃からたぶん決まっていたことでありとても自然な事だったという事に気付く。キーポイントは大林監督と小林聡美さん・もたいまさこさん。2年前くらいにふと思い出した、とある映画。わたしが生まれ育った街、船橋が舞台の映画「北京的西瓜(北京のスイカ)」。同級生がエキストラで出演していたり、母校周辺がロケ地であったこの映画の存在を急に思い出し無性に観たくなってレンタルビデオ屋に行くと、かろうじてVHSビデオのみの取り扱いがあった。地元の風景に大興奮しつつ、なんとなく中学生の頃に学校で観たこの映画の内容を思い出す。厳しい経営状態の中、中国人留学生を支えていく八百屋さんの話(実話)。終わった後、号泣。この映画が大林監督の作品であったのだ。しかも主演はもたいまさこ・ベンガル。小林聡美も出演。ハンバートハンバートを知るきっかけになったのももたいさん・小林さんの深夜番組。尾道と船橋は大林監督によって繋がっていたし、れいこう堂やハンバートハンバートが尾道への旅のきっかけを作ってくれた。なんか「好き」「心地良い」をどんどん掘り下げていってみると全ては繋がっているように思う。古いモノを大事にしつつ、その中に現在進行形の人々の生活がある。新しく作られたお洒落な町には足が向かないし居心地が悪いんだけどなんとなく古臭くて土臭い、人の生活が見える場所ばかりを求める自分がいる。この旅で自分の「好き」が確信となった。それを言葉で表すならば「ノスタルジア~nostalgia~」なのだろう。【遠く離れた異郷にいて、故郷を懐かしく思う気持。また、過去の時を懐かしんであこがれる気持。郷愁。】うーん、まさにそんな気持ちかも。作られた観光スポット・大自然・世界遺産というより、わたしの旅のポイントは、海外であれ日本であれ、民家の路地裏・地元のバー・商店街・市場など。その土地の人の生活や食文化、そして動物を見ていればそれだけで充分。そういえば広島の言葉って極道系映画の「○○じゃけんのう。」みたいなイメージ満載だったんですけど、地元の人々の言葉を聞いていると温かくて優しくて穏やかで眠ってしまいたい心地良さだった。方言よ永遠に!最後は尾道のネコたち↓ 尾道の温かさに猫たちも心地良さそうでした。