超意外？日本陸軍に大東亜戦争必勝の戦略があった
私は今まで、何度も戦争について書いていますが、米国と戦ったのが間違いだった経済力差があるのに勝てるはずが無い戦争に負けて良かったという考えには同調できません。戦いに至るまでにはそれなりの理由がありますから、今の日本と同じで我慢すればよかったのか？私はそれは間違いだと思います。基本的には「大東亜戦争は避けられる戦略があったし、仮に避けられなくて戦っても勝てたはず」というのが持論です。さて、私は今までは日本海軍の戦い方は戦略的に拙い部分があったがそれ以上に陸軍に足を引っ張られて負けたように思っていましたが面白い本を見つけました。日米開戦 陸軍の勝算 「秋丸機関」の最終報告書 （祥伝社新書） [ 林千勝 ]あまり期待していなかった本ですが、実は想像以上でした。従来の大東亜戦争の日本の勝算というのは、日本がこう戦えば勝つという仮定を並べているだけで、それが実現可能かどうかは未知数のことが多いです。ところがこの本は「陸軍省戦争経済研究班」という機関が、経済の面から戦争についてシミュレーションをした「英米合作経済抗戦力調査」という資料に基づいて、日本には必勝の戦略があったことが書かれています。具体的には英国 戦費 800億円 動員兵力 400万人 GDP 540億円米国 戦費 800億円 動員兵力 250万人 GDP 2028億円という前提から経済の上から戦争継続力を計算しています。両国の物資供給力、戦費必要額を軍需・民需に分け生活費を切り詰めて戦いを行なった場合にどの程度の生産物の不足が出るか、余剰経済力があるか、それを両国でどう負担するか、そのための船舶の必要数など細かく計算しています。どこでどう戦うかを無視して、どういう戦略で戦えば勝てるかを考察している本です。結論から言えば、英国はGDPを上回る戦費が必要ですから他国からの援助が無ければ戦争継続は無理。英国は戦争に十分な経済力が無く戦争継続には不足物を輸入せざる得ない。その不足物輸出国は米国。しかし、英米ともに船舶の余剰が無いので、海上封鎖で米国と植民地から英国本国への輸入を止めてしまえば戦争継続は不可能になる。日本は物資の不足で英米戦を戦う能力はないが、一方で、東南アジア諸国を占領することによって、その物資の供給が可能になり戦争継続力が生まれる。つまり、東南アジアを早期に占領して、物資を確保しインドと英国本国の物資輸送を断ち切る。実は陸軍の当初の戦略はこの本に書かれている通り。米国にはまともに戦わずに、ドイツと戦わせて、軍備を増強させる暇を与えるなとも書いてある。面白いことに、独ソ戦も経済の観点から予測されており膠着することまで計算されていたようです。この本を読む限り、大東亜戦争は無謀でもなんでもなくある程度計算されて勝利と講和の見込みがあった戦争といえます。ところが、現実にはありえないほどのボロ負け(ーー;)米国と戦ったのが間違いだった経済力差があるのに勝てるはずが無い結局、こう思わされることに・・・その理由は海軍の暴走(ーー;)真珠湾攻撃自体の成功不成功はともかく、戦略的にはありえない失敗(ーー;)もともと、日本の艦艇は遠距離での運用を想定して作られていません。小笠原近海での艦隊決戦を想定して整備されていたんですからその戦略通りにやればよかった。結局、真珠湾攻撃からの戦いで、ソロモン諸島やミッドウエイに引き込まれてしまい、無駄な石油と物資を消費し、アメリカとの物量の戦いでズルズルと負けていきます。インド洋をメインにしてインドと英国との連絡を断ち切ったらどうなったか？英国はギブアップせざるを得なかったでしょう。まあ、陸軍も阿呆なことをしていますけど日本の潜水艦戦ー物資で負けたわけではない空母と潜水艦は軍事技術の粋を集めた塊みたいなものですから普通は作るのも難しいし、運用を難しい。当時、空母を持っていたのは日米英の三カ国、潜水艦を持っていたのはその三カ国に加え、独・ソイタリアもフランスも空母も潜水艦も作れなかった。しかし、その空母と潜水艦を作った陸軍がある。 戦前はイタリアやフランスも作れなかった空母・潜水艦を独自で作り運用しようとした日本陸軍ただ、物資が無くて困っている時期に、潜水艦と空母の開発と運用？この資材・時間・能力を海軍の艦船や陸軍の戦車・砲・航空機に回したら どれだけ有効だったことか。戦時中に作られた潜水艦一覧アメリカの潜水艦 211隻 50万4千トンタンバー級 2400トン 12隻マッケレル級1200トン ２隻ガトー級 2400トン 77隻バラオ級 2400トン 120隻(47年まで)ドイツの潜水艦 118隻 24万8千トン21型 2,100トン 118隻日本の潜水艦 148隻 28万4千トン海軍 巡潜甲型 4,200トン 4隻 巡潜乙型 3,700トン 29隻 巡潜丙型 3,600トン 11隻 潜高大型 1,500トン 3隻 潜中型 1,500トン 18隻 潜小型 780トン 18隻 潜輸大型 2,200トン 13隻 潜輸小型 500トン 10隻 潜補型 4,300トン 1隻 潜特型 6,600トン 3隻 陸軍 三式潜航輸送艇 370トン・540トン 38隻アメリカやドイツが、判で押したように同じサイズの潜水艦をどんどん作って運用していた時になんで日本だけ大きいのから小さいのまでバラバラに作ったんだろう？形式が違ったら、開発時間はかかるし、作るのも大変だし乗り方も違うし、運用方法も違う。それを、海軍のみならず、陸軍まで作るかね？米国と戦ったのが間違いだった経済力差があるのに勝てるはずが無いというのは事実ではなく、十分勝てる余地があったのに戦略と陸海軍の仲の悪さで負けたというのが事実ですね。ところで、最近の国会を見ていると何をやっているのかと思いますね。安倍政権もやっと気合を入れ始めたみたいですが、まだまだ甘いです。一方の野党は何をしているのか？桜を見る会とか検事総長とか・・・それを追求するのも良いけど、コロナウイルスのついでで良いのでは？取りあえず、コロナウイルスをどう抑え込むかの提案しろよ。今度は一斉休校に対して、子供を預けられなくて困る場合はどうするか？その責任をだれが取るか？だと足を引っ張ることしか考えていないのか？野党の頭にはコロナウイルスを取りあえず抑えるという発想が無いのかな？私は自民党には一貫して反発していますが、政策とプロパガンダの違いが分からない野党には見ていて腹が立つ(ーー;)いかがでしょう？
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