オレンジの傘
会社のもよりの駅の階段の下のところに、傘や靴下やアロマオイル等を売っている雑貨屋さんがある。ごく小さな店でドアの外にはいつも、布製バッグやポーチ、傘、ホームウエアなどがバーゲン品としてならんでいる。店の中にはいると、エッセンシャルオイルのいい香りがしてオルゴールのような心地よい音楽がゆっくり流れている。駅の下なのに、全く、雑音がしない。私はよくその店に入り、時々、靴下などを買った。買うものが無くても、よい香りと癒される音楽だけを目的として店に入ったことも何度もある。好きだった、そのお店が…だが、そのお店も今日で閉店。さみしい限りである。チェーン店なので、デパートや近所のスーパーの中にも同じ名前の店はある。しかし、どうもセンスが違うのだ。品物も同じようなものだが、微妙に違っているように感じる。品物の置き方などが、他の店より繊細で品がある感じがした。やはり、店長さんのセンスで全く雰囲気が変わってしまうのだろうか。「せっかく、いつも癒されてたのに。残念です。」とお店の人に言って会社の行きも帰りも寄って、靴下やパジャマやひざ掛けを買った。ひざ掛けは私が予測したとおり、先週より300円安くなっていたから2枚買った。で、とても残念でくやしいことが…そのお店で買った、オレンジの傘を駅のコーヒーショップに置き忘れてしまったのだ。10分後に気づいて聞いてみたがもうなかった。とてもかわいくて気にいったのに…525円だったけど、ふちがレースのようになっていて、銀色のリングが付いていて、なかなか洒落たデザインだった。なんと言っても、私の大好きなオレンジ!だったのに~うっぅぅぅっ…帰りの電車の中でやりきれなくて、思わず…生まれて初めて短歌が出来ちゃった!! 恋失くし コーヒーショップに 忘れたる オレンジの傘 未練残れりむ~まだまだ会心の作とは言いがたいが…短歌も挑戦してみようかな~なんて思った私です。恋を失くしたわけじゃないですけど…具体的な恋もしてませんけど…さみし~い!!