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カテゴリ:国際理解教育
Helenさんの2日の日記『私も「あいのり」で学んだこと』 http://www.alcblog.jp/d/2000705 を読んで「今週のあいのり」に飛んでみました。
「あいのり」はフジTVのバラエティ番組。 http://www.fujitv.co.jp/index.html 今回の内容は旅先で出会った"アフリカのマザー・テレサ"と呼ばれる女性から、アフリカの飢餓-なぜアフリカの飢餓が起こったか-について話を聞くというものです。 ***************************** 2003年イラク戦争犠牲になったアメリカ兵1217人、犠牲になったイラク民間人16,673人、一年間に飢餓が原因で死亡する人15,000,000人。なぜこれほどの飢餓が起こるのだろうか? 伝染病・内戦・避妊方法を知らない、などが原因なのだろうか? 確かにアフリカでは貧しい環境にも関わらず、5人10人の子供がいる家は珍しくはない。 農業の割合が高いアフリカの家庭にとって子供は大切な労働力。生活していくには、子供をたくさん作ったほうが有利なのだ。更にせっかく子供が生まれても、幼いうちに死んでしまうことが多い。避妊の仕方を知らないからではなく、貧乏だからこそ、たくさん子供を作らざるを得ないのだ。 飢餓の本当の原因はもっと別のところにある。 マザーは語る。「飢餓を作った張本人はあなた達日本人を含めた先進国の人達なのです。1960年代、アフリカでは今ほど飢えている人はいませんでした。人々は、昔ながらの伝統的な農業のやり方でトウモロコシや豆など自分の村で食べるだけの食料を作り、自給自足の生活をしていました。お金はなかったけれど、飢餓で死んでいく人は、今よりずっと少なかったのです。ところが、1970年代、農業の仕組みが大きく変わってしまったのです。『緑の革命』で私たちは先進国に騙されたのです」 緑の革命。 ある日、先進国の人が貧しい国にやってきた。「今までより、たくさん作物が実る種を開発したんです。トウモロコシは2倍、小麦は3倍もとれるんですよ。どうです、これが『緑の革命』ですよ!」貧しい国の大臣は「うん、それは、素晴らしい話だ!」と新しい品種の種を先進国から買った。そして、政府から新しい種を手に入れたお金持ちの地主は、自給自足の生活をしていた人から土地を買い上げ、よりたくさんの作物を収穫するために、大農地を作った。そして地主は「こんな広い土地に水や薬をまくにはどうしても機械が必要だ」とトラクターや散水車など高価な機械を購入。そして農民たちに「悪いけど、明日からもう来ないでくれ」と告げる。 こうして土地を奪われた農民達は、仕事までも奪われてしまった。緑の革命で農地改革を果たした先進国は更に自分達の思惑を通すべく、追い討ちをかけた。 アフリカの国々は先進国の嗜好品を作らされることになった。 先進国はアフリカの国々に自分達の食料を作る畑を潰させ、タバコ・ピーナッツ・カカオなどの嗜好品を集中的に作らせたのだ。 しかし、収穫された作物の買値は安く、アフリカの人達はどんどん貧しくなり、食べるものまで失ってしまったのだ。 マザーの言葉は続く。「先進国の人達が嗜好品に囲まれた優雅な暮らしを送れるのは、貧しい国の人達が安い賃金で働いているからです」 世界中で生産される穀物は一年に20億トン。 これは世界の人口、63億人の2倍以上の人が食べていくのに十分な量のはずである。しかし、先進国の人々は貧しい国の4倍もの穀物を消費している。その為、貧しい国の人々には十分な食糧が行き渡らない。 世界で一番穀物を輸入しているのは、日本!世界全体の10%の穀物を輸入している。しかし、日本人が直接食べるのはこのうちたった3分の1だけ。残り3分の2は家畜の飼料となっている。 外国では肉牛は草を食べて育つことが多い。しかし・・・霜降りの肉が喜ばれる日本では、肉牛は穀物のエサで育てる。肉に脂がのっておいしくなるからだ。 おいしい霜降り和牛1キロを作るために牛は8キロの穀物を食べさせられるのである。焼き肉店でおいしい和牛のカルビを食べるということは、たくさんの穀物を食べてるのと同じことなのである。 マザーの最後の言葉。「あなた達を責めるつもりはありません。でも現実を知ってほしかったんです」 フジTV「あいのり」HPより ***************************** アフリカ諸国の貧困・飢餓は先進国が招いた、という話は聞いたことがありました。でも、具体的に数字をあげて説明されると、かなりショック!和牛1キロに必要な穀物8キロ。しかも、その1キロの和牛とて完食されないときもあるでしょう。 言葉がみつかりません。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004.12.03 21:17:24
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