演 奏 会 の 旅
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元帥閣下
プロからアマチュアまでジャンルを問わず行われる演奏会のレポートを紹介します。
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開催日:2017.5.21(日)14:00開演 場所 :軽井沢大賀ホール(784名収容) 初夏でも涼しいさわやかな軽井沢で行われたオーケストラの演奏会に行ってきました。また今回は縁あって演奏者として参加することができましたので、聴衆者・演奏者混合の視点でレポしたいと思います。 プログラム 第1部 1.ワルツ「金と銀」/レハール 2.クシコス・ポスト/ネッケ ♪ステージ体験コーナー♪ 3.ワルツィング・キャット/アンダーソン ♪バイオリンクラブ ビギナーズジュニア 共演♪ 4.「サウンド・オブ・ミュージック」より 第2部 5.歌劇「後宮からの逃走」序曲/モーツァルト 6.楽器紹介 7.バレエ「くるみ割り人形」より/チャイコフスキー 行進曲、金平糖の踊り、ロシアの踊り、アラビアの踊り、中国の踊り、葦笛の踊り、生姜菓子の精の踊り、花のワルツ アンコール 8.カヴァレリア・ルスティカーナより間奏曲/マスカーニ 9.ラデッキー行進曲/シュトラウス レポート ワルツ「金と銀」 降り番曲ということで、舞台裏でモニターごしに楽しませて頂きましたが、ウインナワルツの名曲中の名曲。曲紹介にもありましたが、まさに豪華な舞踏会を彷彿とさせる心地よい音楽で、機会があれば是非演奏したみたい曲と感じるところがありました。 クシコス・ポスト 運動会でお馴染みの曲で、昨年演奏した運動会コレクションにも入っていたので耳馴染みがありました。この曲はステージ体験コーナーということで、抽選で選ばれた10名の方が演奏者の中に入って演奏を聴くという大変おもしろい試みがありました。もともと大賀ホールはステージを真横から見る席もあるホールですが、ステージの中となるとそうそう無いもので、これはなかなか貴重なものと感じました。 ワルツィング・キャット 今巷では、空前のネコブームということもあり、話題性もある曲かなと思いますが、面白いのは弦楽器特有のグリッサンドをネコのニャオと同期させていることで、聴いていても愉快でした。そしてこの曲は、将来の地域の音楽文化の担い手となる子供たちの集まりバイオリンクラブとの共演となりましたが、こういうことが将来につながる後進の育成になるのだろうなと思った次第です。 「サウンド・オブ・ミュージック」より 1部はこの曲より乗り番ということで、演奏者として楽しませて頂きました。私自身サウンド・オブ・ミュージックは、NSB版、クラリネットクワイアー版、A・リード版と何度も演奏してきているおなじみの曲ですが、やはり何度やってもボリューム感と何よりもその楽曲群の楽しさを感じるところがありました。そして今回のオーケストラ版では、弦楽器のサウンドから湧き上がる特有の優雅な雰囲気を楽しむことができました。 歌劇「後宮からの逃走」 2部も降り番スタートということで、舞台裏でモニターごしに楽しませて頂きましたが、ちょっとサビを聴いただけでモーツァルトとわかるサウンドを聴くにつけ、やはりモーツァルトは偉大だと思わざるを得ないところでした。 楽器紹介 指揮者の杉原先生がMCを担当し、弦楽器から木管楽器、金管楽器、打楽器とそれぞれ特徴の紹介と、音を聴いてもらうための演奏がありました。ちなみにわれらがクラリネットパートでは「クラリネットをこわしちゃった」の1フレーズを・・・。そして最後には指揮者の役割についても紹介があり、いろいろな意味で勉強になった次第です。 バレエ「くるみ割り人形」より 行進曲 降り番ではないのですが、「tacet」という出番が無い楽章でした。この楽章はくるみ割り人形ではおなじみのもので跳ねるような音符の動きが特徴的と思います。 金平糖の踊り シリアスな雰囲気のする楽章で、抜き足、差し足、忍び足・・・というイメージですが、この楽章はクラリネットパートにとっては見せ場が多く、また失敗できないというプレッシャーもあり、それだけに気合の入った演奏になりました。 ロシアの踊り いわゆるトレパークと呼ばれる楽章で、かなりアップテンポのカッコイイところがあり、私の中ではくるみ割り人形の中では好きな楽章です。 アラビアの踊り 弱奏の楽章で、いわゆるレクイエムを連想されるものがありました。この楽章では1音のミスがかなり目立つという印象があり、どのパートも慎重に演奏していた感がありました。 中国の踊り 練習で杉原先生が「お茶」と読んでいた楽章です。フルートの華やかな旋律と弦楽器のピッチカートがとても印象に残るコミカルさがありました。 葦笛の踊り 引き続きフルートが主役になる楽章でした。またアングレの哀愁あふれるソロもあり、私自身にとっても合いの手的な役割があり、それがまた普段使わないような運指になることから、より気を引き締めないと外す危険性が高く、そういった意味では試練の楽章となりました。 生姜菓子の精の踊り 練習時はジゴーニュおばさんということで通っていた楽章ですが、アップテンポで盛大に盛り上がり、くるみ割り人形の中ではかなり華のある部分との認識がありました。練習での指導の中では大阪的な歌い方を求められる箇所もあり、そんなこんなで楽しめた感がありました。 花のワルツ 前の楽章から間髪入れずに入るのが、花のワルツの流儀ということでしょうか。冒頭には素晴らしいハープのソロがあり、まさに花。自分はというとこの楽章は「tacet」ということで、先ほどのステージ体験コーナーではないですが、特等席でくるみ割り人形で最も有名で優雅な花のワルツを楽しませて頂きました。 カヴァレリア・ルスティカーナより間奏曲 この曲をアンコールの1曲目に持ってくる構成は、かつて所属楽団の定期演奏会でもありましたが、とてもお洒落な構成と思うところがありました。 ラデッキー行進曲 上田ウィーンアカデミーで毎年やっている曲ですが、オーケストラは初体験。本来は「tacet」ながらバスーンの譜面を移調して演奏に参加することができました。 まとめ 私自身これまで長いこと演奏会活動を行ってきましたが、その舞台は吹奏楽やクラリネットクワイアーでのものであり、今回初のオーケストラ参加ということで、大丈夫か?という不安はありましたが、まずはその世界に飛び込んでみようと考えて前向きに取り組んでみました。そしていざ入ってみるとまずチューニングの音が基本Aである・・・というのは吹奏楽の所属楽団でもそうなので違和感は無かったのですが、そこから先・・・シャープが5個などと多い譜面が多く普通の4分音符を吹くのがまず難しく、特殊な替え指を使ったりなど演奏面での試練が多かったように感じました。余談ながらオーケストラでクラリネットがA管を使うというのも肌で感じることができました。そしてどこの席に座ってもよい音が聞こえるようにと五角形で設計された大賀ホール・・・ここで演奏するのも初めての機会でしたが、大変素晴らしいホールであると肌で感じることができました。