演 奏 会 の 旅

2023/12/16(土)07:15

瀧本実里 フルート・コンサート in立科町

開催日:2023.12.14(木) 19:00開演 場所  :立科町中央公民館 大会議室 瀧本実里 フルート・コンサート in立科町に行ってきました。 プログラム 1.E.エルガー:愛の挨拶 作品12 2.W.A.モーツァルト:アンダンテ 3.G.ビゼー:組曲『アルルの女』第1組曲よりメヌエット 4.C.ドビュッシー:シリンクス(無伴奏) 4.C.ドビュッシー:小舟にて 5.F.プーランク:フルート・ソナタ          第1楽章 アレグロ・マリンコリーコ          第2楽章 カンティレーナ          第3楽章 プレスト・ジオコーソ アンコール 6.J.マスネ:タイスの瞑想曲 7.C.J. アンデルセン : スケルツィーノ 作品55 第6番 レポート 愛の挨拶 作品12 オープニングは、定番ともいえるこちらの楽曲となりました。演奏後に瀧本氏よりフルートの楽器の紹介があり、使っている楽器がゴールドであり、金の良い音色をお届けできること。フルートの音を出すしくみをペットボトルを使って説明し、吹くのは簡単だがコントロールするのが難しいこと。音域は3オクターブあることなどを実際に音を出して直感的にわかりやすく知ることができました。 アンダンテ モーツァルトが残したフルート協奏曲の1曲目の第2楽章として作られたのではないか?という楽曲でモーツァルトの香りが随所に感じられるとてもお洒落な感じがありました。冒頭は、ピアノの前奏がおなじみの音の挨拶3音で始まり、もしかするとこの音源はこの曲からきていたのか?という発見もありました。 組曲『アルルの女』第1組曲よりメヌエット アルルの女のメヌエットは、フルーティストにとってとても大事な曲な曲との紹介がありました。瀧本氏がこの曲に初めて取り組んだのは小学生の時で難易度が高くうまく演奏できなくて苦労したが、今の自分ならみなさんにすてきな調べをお届けできるということで、それはプロとして活動する自信と感じましたが、技術的に余裕があるところで、表現にこだわった演奏はとても素晴らしかったです。 シリンクス(無伴奏) フルート界隈ではド定番の曲で、昨年の泉真由 フルート・コンサート in 長和町でも演奏された楽曲だったので、曲名を見てすぐにピンときましたが、無伴奏ゆえ、音が小さくなって消える瞬間まで本当に良く聞こえてきて、瀧本氏が作り出す神話の世界を存分に感じることができました。 小舟にて フルーティストはメロディーを担当できればなんでもやりたい意欲的なところがあるとのことで、もともとピアノ曲から美しいメロディーを拝借しての演奏との紹介がありました。余談ながらこの曲は、先日の群響上田定期演奏会2023秋-関連プログラム 室内楽演奏会(木管五重奏)でも演奏されて記憶に新しいところだったので、短期間に同じ曲を違う編成で楽しむということができ、改めて楽曲のメロディーの美しさを再確認した次第です。 フルート・ソナタ 瀧本氏より師匠の工藤氏のさらに師匠がこの曲をプーランクと初演を行っているということで、瀧本氏はいわば孫弟子ということになり、その縁を感じてこの曲に取り組んでいるとのお話がありました。またピアニストの五十嵐氏と3年に渡って何度も演奏してきており、二人で細部までこだわって作り上げてきた自負もあるとのことでしたが、その演奏はまさに神がかったという印象がある大変素晴らしいものでした。 タイスの瞑想曲 ヴァイオリンの定番曲ですが、フルートで演奏すると、ヴァイオリンとは違ってとてもさわやかな曲に聴こえることから、音色が音楽に与える影響はとても大きいのだなと改めて感じました。 スケルツィーノ 作品55 第6番 瀧本氏から最後に元気いっぱいの曲を演奏するので、私から元気をもらって帰ってください!とのことで、たくさん元気をもらうことができました。 まとめ 初めてフルートの演奏を聴くという方にもわかりやすくフルートという楽器の紹介があったり、音楽家当人しか知りえないような師弟関係のお話。またフルーティストとしての日頃の想いなど、演奏を通じてとても身近に感じられるコンサートで、そういった意味では瀧本氏の優れたプレゼンテーション力と演奏力を間近で知ることができた素晴らしいひとときになりました。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る