カテゴリ:演劇
5日に猫ホテ公演をみたあと、お手洗いを借りたくて、北沢タウンホールというところへ寄った。 黒服のおにーさんが「レボリューションセブンただいまより上演開始します~」と呼び込み続けている。掲示板には「劇団赤鬼」と手書き文字。きいたことあるなぁ、とふらふらとチラシによってみると「美内すずえ」という名が目に飛び込む。 そうだ、「ガラスの仮面」作者が「今の若手劇団の中で一押し」と気に入って、自ら原案を提供した、という宣伝文句が派手なチラシを大阪で見たんだった。他でもきいたことあるし、関西では有名な劇団みたいだ。 ちょっと興味あったが「神戸?遠いよ~」と行かなかったのだった。それがもっと遠いはずの東京に、と感慨深げでいると、黒服のおにーさんが「どうですか。2時間くらいですよ。笑いあり涙あり。神戸の劇団です。」と勧めてきた。「私も関西人です」と言ってみたが伝わらず、気付けば当日券で上演ギリギリに潜り込んでしまっている。こんなに突然観劇が、はしごでできる町なんだ。毎日何か上演してそうだ。 広いが児童劇や発表会で使いそうな、会場。美内さんが原案だからって面白いとは限らないし、関西で動員数N0.1と書かれていようが、期待せず。 雰囲気が、学生劇っぽい。あまり上手くないし笑えない。オープニングの映像がよかった以外は「何が、そんなにお薦めなんだろう~」と不思議。このままの雰囲気で終わるのかと思えば… すご~く面白かったのだった。「笑いあり涙あり」もそのまま。ホント偶然観られてよかった。 まず話が面白くて。クセがなくしっかり作ってあるから、誰がみても楽しめそう。実際、何気に観てた感じのお客さんが、次々と身を乗り出していった…と思う多分。 魔女がいるという妖しげな森に探検にいったら、捕まって…なんて話を面白くできるのは、すごいかも。 予想外の展開が何度もたくさんあって、伏線もいっぱいはってあって「あ、そうゆうことなんだ~」って夢中になれる。最後の方は感極まってぐすぐす泣ける。 その辺りは、さすが「ガラかめ」の作者!なのか劇団赤鬼ってすごい!なのか。 でも、「話、面白そう~」って思った矢先に導入されたダンスシーンで「うわぁ」と何だか盛り上がっていったし「一押し」の気持ちも分かる話だった。ダンスも、ダンサーさんでさえ、全くの素人よりは上手い程度で。揃ってないし。だけど動きと音楽とぴったりで、ただの踊りじゃなく場面の再現になってたりとか、変わってて楽しい。全体の雰囲気が理屈抜きでよかった。 クセのある濃い劇をすきなら、「もっとふっとんでで下品でオリジナル色に溢れててもいいのにー」と多少物足りないかもしれないが、誰でも、芝居すきじゃなくても楽しめそう、なんてのはそうそうないから、いいかもしれない。 次回、美内さんが原案じゃないのをみて、それでも面白かったら、続けて観そうな気がする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.08.07 00:27:12
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