カテゴリ:築いていく家族
娘もそこそこ大きくなってきて、ボチボチ食べるようになってきたので、夫と三人で外食する機会がようやく出てきた。
昨日、彼が休みだったので散歩がてら行ったのだが、ずっと気になっていた店のランチメニューの中で私はどうしても本日のパスタが食べたかった。 私は、こういうところが子供で、母親になりきれていないのか、それともこういう個性なのか、食べない子供を持ったための弊害か、子供が食べそうなものを注文する、ということが出来ない。 何なら食べるのかメニューから大体は分かるのだが、なんだかそれを注文することが悔しいような、恐いような気がしてしまうのだ。 一応、彼女がこれなら食べる、というマフィンを持ち歩いているので、そういう背景はあるのだが、それにしても、我ながら謎な部分である。 入り口前の小さな黒板に書かれた日替わりのランチメニューの中の一つに、娘が特別に好きそうな、サツマイモときのこのグラタン、があった。 私は何気なく彼に、「□□(夫の名前)はサツマイモときのこのグラタンね、△△(娘の名前)が好きそうだから。」と言ったら、「いいよ、好きそうだもんね。」とアッサリ返した。 彼は日本食党で、ご飯大好き人間である。 アメリカ出張中もステーキを頼んだらご飯が食べたくなって、拙い英語でカリフォルニア米を炊いて持ってきて欲しい、と、作り方まで指示してしまうような男である。(彼の語学力でが伝わらなかったのか、お湯の中に浮かんだ固いカリフォルニア米がきたそうだが) 私は「良い旦那様を持って幸せだよ」と言ったら、「別に」と彼は言った。 「○○(私の名前)が△△(娘の名前)に替わっただけだし」 なんのことか、と問いただしてみると、こうだ。 なんと、彼は今まで、外食時に注文する時はいつも、私が2番目に食べたそうな物を頼んでいたそうな。 付き合って、早、10数年。全く気がつかなかった。 確かに、外食すると私は自分のも彼のも両方食べたい物を食べちらかしていたような…あんまり記憶にないのだが…。 「気がつかなかった?」「うん…なんか、悪かったね」「別に」 自分が食べたい物を変えたくない女と相手の好きなものをすすんで注文する男、『破鍋(われなべ)に綴蓋(とじぶた)』とはよく言うが、世の中よくできているものだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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