2006/03/26(日)10:46
中国の農業に未来はあるのか?(その3)
農業の基本は、土地、水、太陽・・・・だ。
中国においては、人口が多いにもかかわらず、
耕作する土地が少ないというのが、決定的な阻害要因である。
毛沢東時代に、徹底した森林破壊が進み、
土地が崩壊するだけでなく、
水を確保することができない国になってしまった。
そのために、今は積極的に緑化の政策をとっているが・・
一度破壊した森林をもどすことは、
破壊したコストよりも数倍もオカネがかることになる。
電力を確保するために、ダムを造り・・
水をある意味では、農業生産にまわすこともできない・・・
河から、水がなくなってしまったのだ・・
中国は、次から次へと道路をつくっている。
ホントにどんな田舎に行っても、道路はりっぱだ・・・
田中角栄の「日本列島改造論」に共感した、
中国のリーダーたちが、「中国列島改造論」を実行し、
道路をつくった・・・
ただ、その道路のヨコに緑を植えることをしたのは褒めるべきだが・・
そのことによって、水脈は、ズタズタにされた・・・
畑に、水が入らなくなってしまった地域が沢山生まれた・・
水を大切にする計画を立てる余裕がなかったのだ。
耕作する土地が少ない・・・・という問題とあわせて、
水が全く足りないというもっと大きな問題を背負っている。
そこに来て、急激に「工場」を建設し、
環境に配慮されずに、排水の垂れ流しという事態は、
使える水をますます少なくしてしまった・・・
水を汚すことは、簡単だが・・水をきれいにすることは、
さらにコストがかかることになる・・・
中国の沿岸部の空は、つねにどんよりとしている・・・
黄砂であたったり・・・(これは森林破壊の人為的要因
スモッグみたいな・・・排ガスのいっぱいみたいな・・・
どんよりとした・・空。
つまり、植物に必要な太陽も 失いかけている
それに加えて、都市部の温暖化現象・・・
上海は、夏は、35℃をこえる・・・・熱帯夜がつづく・・・
植物たちは、夏バテ気味で・・・いいものができない。
都市部は、急激な都市化の中で、
植物が生育するにふさわしい環境を失ってきている。
中国の農業は・・・
土地不足と水不足と光り不足と温暖化いう大きな制約の中で・・・
展開せざるをえない・・・
そのような中国に、農業の未来はあるのか?
国土が大きいが故に、
その問題は、抜本的な対策が必要である。
日本は、ある意味では・・・
地方が過疎化したが・・・
耕作面積は少ないという問題はもっていても、
豊富な水資源を持っていることは、
農業をすすめる上で、有利といえそうだ。
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