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カテゴリ:つぶやき
メイド喫茶にハマる男の精神構造は、もしかすると女にとってはかなりシンドイんじゃなかろうか・・・とふと思いました。
メイド喫茶のメイドって、スタイルが変わっただけで明治・大正のカフェーの女給さんや、江戸時代の水茶屋の看板娘と同じじゃないよ・・・と思ったからです。 軽い食事や飲み物、そして彼女たちとの会話を楽しむと同時に、彼女たちの容姿も話のネタとなり、世間の話題となりました。 カフェーの女給さんはブロマイドにもなったし、水茶屋の看板娘は浮世絵の題材ともなりました。 メイド喫茶のメイドさんは、ポラロイドで客と一緒に写真に納まります。 ソフトに性の香りがする部分も似ていると思います。 そして・・・メイドという言葉が本来持っていた「家事労働人」という意味を考え合わせてみると・・・そこに現れるのは昔から求められていた「日本の嫁」その中でも「新妻」像なのだと思います。 エプロンをし、家事をテキパキとこなし、なおかつ男性を癒す雰囲気を持つメイドさん。 決してそれは、片付けや家事よりも勉強や仕事を優先し、バリバリと働き、なおかつ自己を主張するキャリアウーマンや家事や子育てに忙しく髪振り乱す現実の妻の姿ではありません。 男性にとって理想的な「女性」「妻」の姿がそこにあるのでしょう。 また、メイドは地位的には基本的に雇用主と変わらぬ出自であったとしても一段下の存在であり、男性を脅かす存在ではありません。 その点でもきっと安心してハマれる存在なのかもしれません。 そして、それは決して対等な女性を求めるものでもありません。 男性にとって、「女=自分よりも控えめであるべきもの」という価値観が未だに根強く残っていることに気づくべきではないのでしょうか? 世の中にはお金を出して等身大の人形を性的な目的で提供するお店が存在するそうです。そこには普通の女性と付き合うのが面倒だという男性が日夜詰め掛けているそうです・・・。 それに比べれば、まあ健康で健全なのかもしれませんが・・・。 女性がハマるとすれば、「ちょっとしたセレブ気分」「衣裳が好き」と言った辺りが妥当かもしれません。 「シンデレラ」や「若草物語」「小公女」などの作品が好きな向きもあるかも・・・。 女の子や元女の子にとって、膨らんだ袖やスカートはそれらの作品では定番であり、昔から繰り返し描く憧れの服装のひとつ。 大人の女がメイドにハマるとすれば、理由のひとつは10代の女の子や子供がプリンセスにハマるのと同じ。 そしてもうひとつは、毎日山のようにこなさねばならない単調なだけの家事のロールプレイングをちょっと違う味付けで楽しみたいと思うからかもしれません。 何しろ「メイド」は「家事のプロフェッショナル」なのですから。 もうひとつ、今の時代にメイドが流行る理由を考えてみました。 19世紀のイギリスでは、メイドという職は男性使用人にかかる税を免れるために出来たポジションだったそうです。 正社員を減らし、派遣やパートで体制を支えている現在の雇用形態とよく似てると思うのは気のせいでしょうか。派遣やパートの大多数は女性です。 同時に、一人暮らしのお年寄りにヘルパーさんが付いたり共働きの女性がヘルパーさんやベビーシッターを雇う機会も増えてきました。 時代的に「メイド」に似た立場の人間が脚光を浴びていることも原因のひとつかもしれません。 最後に・・・メイドについて色々調べていくうちに思ったことを。 家事労働は昔から重労働でした。 今も機械の力を借りて多少ラクにはなったとはいえ、毎日キレイにしようと思うと体力と努力と忍耐が必要になります。 男性は結婚によってそれを逃れ得る場合もありますが、女性、特に主婦には役割的に家事は付いて廻るものなんです・・・。 それを仕事として、今よりも大変な家事を決してラクではない境遇でこなしてきたメイドさんはすごかったんだな・・・と思うと同時に、今の時代に生まれてこれたことを感謝したくもなりました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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