「侘助の巻」
朝からの雨に一日中家に籠もっている。いつも同じようなことを書くのも藝がないので、今日は趣向を変えて半歌仙の独吟に挑戦してみた。時間かかった~。疲れたべえ~。「侘助の巻」 咲き初めし白侘助に紅ほのと 里に迷ひて啼ける仔狐 真つ新のデジタルカメラ構へゐて 漁(すなどり)舟の戻る小港 飛入りの詩吟高らか月の宴 棹と連ねて渡るかりがねウ ポシェットにあべまきの実の二つ三つ 笛にあはせて踊る火男(ひよつとこ) 萬斎の遠まなざしに目で応へ きのふのけふの夢の懸橋 談合の容疑とありし新聞紙 ふうてんのトラ述ぶる口上 月涼し縁日に買ふ絵蝋燭 匂袋は母の手作り パソコンに四季折々のブログ書き 刻ゆるやかに過ぎる人の世 揺籃の上京に入る花吹雪 愁ひ秘めたる太夫道中