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カテゴリ:読書
読み友さんからお薦めされて
図書館で4か月弱待って読むことが出来ました 鹿の王 上 ~生き残った者~ 上橋菜穂子著 角川書店 内容情報「BOOK」データベースより 強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。その頭であったヴァンは奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。その隙に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、ユナと名付け、育てるがー!?厳しい世界の中で未曾有の危機に立ち向かう、父と子の物語が、いまはじまるー。 本屋大賞受賞作でしたね。 平台に山と積まれているときは正直手が出なかったのですけど 文庫化されたなら購入するかもしれないって思いました。 いろいろ内包されていて再読したらまた違った読み方ができるかもしれないと思った本です 以下感想になりますがネタバレ含みます 強大な国東乎瑠「ツォル」に征服されてしまった国アカファが舞台です アカファ王は東乎瑠に対して属国となることで自分たちを残したもののアカファの辺境地域で独自に自治を認められていた氏族たちまでは身分は保証されておらず、東乎瑠と争い屈した氏族が多数あった 物語の主人公の一人、ヴァンは自分たちの氏族が有利に講和を結ぶためにゲリラ戦を行っていた部隊の隊長だった男で物語のはじめは奴隷として岩塩鉱で働かされていました 黒い獣に噛まれた人が次々と死んでしまう奇病が発生し、ヴァンとあと1人の幼子以外はみんな死んでしまう ヴァンはなんとか岩塩鉱から脱出し、逃亡奴隷となってしまうが途中足をくじいて動けなくなってしまった青年トマを助け、トマの家族とともに飛鹿の飼育をして過ごすことになる もう一人の主人公はオタワル聖国の貴い血筋にも連なる天才医術師ホッサルで岩塩鉱で多数の死者を出した病が かつてオタワルを滅亡に導いた黒狼熱によく似ていることに気が付く 病の蔓延を防ぎ、治療薬の作成、予防するための手立てを調査・研究していくことになるが そんな中、東乎瑠のアカファ領主の主催する祭りに山犬が乱入し人々が噛まれてしまう。その中には領主の長男や次男の子供、領主次男に嫁いだ元アカファ王の姪も混じっていた 狂犬病にも似ているものの潜伏期間が短く発症から死亡までもあっという間という恐ろしい病 が話の軸になっているんですが その中に征服された土地へ征服者側が送り込んできた移住者たち、またその土地柄も考えず飼育する動物を変えさせようとする為政者たちの問題 入植者たちが持ち込んだ植物による害など ものすごく考えさせられる問題がたくさんちりばめられています。 読む人がそれぞれ思うところを拾い上げていくのだろうと思います。 けっこう思いテーマですが ヴァンが拾った女の子ユマが癒しになってくれました。 物語も急転したところで上巻が終わってしまったので続きが気になります お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016.07.10 22:19:45
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