雨釣の釣り日記

　この時期の楽しみは、甥が走るバイクのロードレースの観戦に行く事。去年は熊本地震の直後で中止になった。
朝９時からレンタカーで出かけた。運転は娘にさせて楽を決め込んだ。親子３人で行くのは１０年以上振りだった。
　彼は中学生の時から全日本のロードレースに参戦していて、２０年以上前から山口の美祢サーキットへも出かけていた。それが閉鎖になって、舞台は日田の上津江にあるオートポリスに移った。
　彼も成長してバイクのクラスも１２５ｃｃから２５０ｃｃ，６００ｃｃへと上がり今は１０００ｃｃに乗っている。
この間数々の輝かしい成果を残して、今はＢＭＷの協賛を得て個人のチームを率いている。
　各国内メーカーがしのぎを削って、技術をつぎ込んで開発したワークスマシンに、市販車ベースで挑んでいるが思うような結果を得られていない。
　今話題の陸上のスプリントなどの、人間の肉体だけでのレースなら、結果は自ずと身体能力の優劣で決せられる。それが機械になると、機械の性能とそれを操る技能の複合になって、速く走るという事は、技能より性能が支配するようだ。　
　いつも後塵を拝していて、レースの結果が目的ではないとは言いつつも、悔しい思いをしていることだろうと察していた。
　土曜日はサーキット付近は大雨だったそうで、その悪条件ならバイク性能より技量がものを言う。結果５位で予選通過したらしく、大いに期待した。
　道中激しく雨が降る所も有ったが、日田に着くと晴れ間さえ見えていて、雨が降る様子は無かった。筑後川は水量はやや多く、濁りがひどかったので、さぞ２つのダムは水量が増えているだろうと予想していたが、かつて見なかったほど減水し、田植時期の水需要を優先して、降雨は湛水より放流に回しているのだろう。
　高速道を降りてからが長い。くねくね曲がった細い道を１時間も走って、やっとオートポリスに着いた。


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　門でピットパスを受け取って、パドックへ行って甥に再開した。数人のメカニックの人たちが大阪から見えていた。バイクレースにはメカの手助けが欠かせない。しかし、市販車はコンピュータ制御で堅固に封印されていてレース用に改造できないという。
　

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天候が微妙な為か、タイヤはまだ装着されていない。ウェットかドライか。

　いつも観戦する場所へ移動して、３時間の待ち時間を過ごした。雨は上がっていたが、天気予報が悪かったせいで、観戦者は例年よりかなり少なく、特にバイクでの来訪者は極端に少なかった。


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広大な外野スタンドには殆ど観客はいなかった。

　１３時になるとＳＴ６００のレースが始まった。久し振りのレースに、予行練習に写真を撮ってみた。


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待ち時間にタバコを吹かす人。大量の煙が深緑を背景に浮かぶ。

　６００ｃｃのレースが終わって、いよいよの１０００ｃｃレースが始まるというタイミングで小雨が降り始め、路面が黒く濡れた。霧も流れて来る。やがて雨は止み、路面がやや乾き、ドライタイヤでのスタートとなった。


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1位のバイク。


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３周したと気に、霧が立ち込めてわずか２０ｍぐらいしか見えなくなって、レースは中断した。

　１時間以上遅れてレースは再開し、７位から再スタートして周回して帰って来る度に、順位が落ちて来る。ライダーは走らぬバイクを鼓舞しながら、１６位で最終ラップを終えた。(最初の3周と合わせて最終順位は14位）
　少年時代から２０年も走り続け、今やベテランと言われるようになった甥の健闘を称え、今後の活躍を祈りたい。


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レース再開を待つ。その先には濃い霧が立ち込める。


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　帰途の途中に夕食を食べ、帰り着いたら夜の８時前だった。今朝は釣りに行く積りで準備をして早々に就寝した。
　今朝は３時前に目が覚めても、釣りに行く意欲が湧かずに再度寝てしまい、５時に起きてクーラーの氷と餌を冷蔵庫に戻した。以後は雑用をするか。外は薄日が射している。