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9月某日、「それ」は何の前触れもなく訪れた。まさに青天の霹靂、寝酒にビール、早めのパブロンである。
------ ある日の午後、さゆりの携帯が着信を告げる。ディスプレイにはマネージャの名前が表示されていた。 「はい。」 「今度の作品は女装子さんと絡んでもらうみたいだけど、平気?」 !!? この男は突然、何を言い出すのか!? 「えっ!?それって凄いですね…。はっきり言ってかなり自信ないですケド…。」 さゆりはうわずった声で答えた。今の答えがさゆりにとっては精一杯の拒否だったのだが、マネージャはそのことに気付かぬ振りで後を続ける。 「まぁまぁ。いけるっしょ?平気っしょ?余裕っしょ?」 オイオイ、その根拠はいったい、どこにあるんだよー! しかし、さゆりの心の声は言葉になることを許されなかった。 「と、とりあえずどんな感じか知りたいので何か台本とかあれば送ってください…。」 まさにノーと言えない日本人を絵に描いたようなさゆりには、もはやそう答えるしか道は残されていなかったのだ。 「おっけー!りょーかい!」 この男の数十分の一のポジティブささえあれば…。さゆりは人知れずため息をついた。 数日後… 「どう!?台本みた!?どんな感じ?大丈夫そうっしょ!?」 相も変わらずポジティブすぎる男。その根拠は果たしてどこからくるのだろうか。 そんなことを頭の隅で考えつつも、さゆりは答えた。 「んー、えー…っと、できるだけ頑張ってみますけど、結果の保証はしかねま-」 「おっけーおっけー!本人もめっちゃやる気って言っておくよ!」 さゆりの言葉を遮るように話しのまとめにはいる男に、尚も食らいつくさゆりだが。 「いえ、できるだけ頑張ってみます。とお伝えく--」 プチッ!ツーツーツー… 「…」 かくして、さゆりのファーストコンタクトが始まろうとしていた…。 後編に続く。 ※この話は事実に基づくフィクションです。 また、事実の部分は一割にも満たないことをご了承ください。 かなり悪ノリで書いてます(゜▽゜;)ウフフ… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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