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カテゴリ:心の不思議
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(1)悩みが深刻で不幸な人と、(2)悩まない不幸な人です。 ところで、私は「哲学」も中途半端ですが、「心理学」も中途半端です。 私自身、「産業カウンセラー」といった分野の仕事にも関わりますが、私を悩ませるものには、金がない、信望がない、私の能力が(私に自信があっても)評価されない、容姿容貌が(私に自信がない上に、さらに追い撃ちをかけるように)誰にも相手にされない、といったことの他に、もう一つあります。 それは「心理学で、心が解かるのか?」という質問です。 実は最先端の心理学でも、答えは「NO」です。 先ほどの質問には、 「“心というのは、簡単には解からない”という事がよく判ります」 というのが回答です。 だいたい世の中のほとんどの事は、(よく分かっていると思われる人ほど、)よく解かっていないのです。 (これで、私の周りで、私の素晴らしさが、理解されないのも頷けます) 驚くべきことに、心理学という学問自体、いまだに「心」の明確な定義さえ持っていません。 ここで、少し心理学を説明すると、心理学を研究するためには、ほとんどの場合「統計的検定」という操作が必要です。 科学として、客観的に捉えるためには、因子分析、自由度、標準偏差、帰無仮説、t検定、カイニ乗検定、ピアスンの相関係数、などの統計学が必要になります。 (見ただけで、ジンマシンが出そうです) 要するに、心が解からないので、行動を測ることで、心理を捉えようとする訳です。 みなさんは、カウンセラーと言われる職業に何を期待するでしょうか。 カウンセラーの基盤となるのは臨床心理学と呼ばれるものですが、実は心理学とは違うものです。 心理学者の観点 ◇心の一般法則を追求 ・ 理論的 ・ 客観的 ・ 部分的 ・ 抽象的 ・ 科学的 臨床心理学者の観点 ◇一人の個人を扱う ・ 実践的 ・ 主観的 ・ 全体的 ・ 具体的 ・ 非科学的 人の心は、それぞれ皆違う。 私が、このページで「心理学」や「臨床心理学」的なアプローチを、まともに取り上げなかったのは、言葉や文字だけでは真っ当な対応が不可能だからです。 無責任に適当なことを言いたくなかったので、あえてその色を出さないようにしていました。 そもそも臨床心理学では、「心理療法家の数だけ心理療法がある」という言葉がよく使われます。 しかし、ほとんどの心理療法は以下の三つの視点のいずれかに属しています。 (1)精神分析療法:フロイト→ユング(分析心理学)、アドラー(個人心理学)、エリクソン、クライン (2)行動療法:バンデューラ、ベック、エリス(以上、認知行動療法家) (3)来談者中心療法:ロジャース→ジェンドリン(フォーカシング)、バーン(交流分析)、フランクル(実存分析) それぞれ全く違う視点を持っていますが、いずれも長所短所があります。 実際の治療場面では、状況に応じて、技法を組み合わせたり、使い分けることが重要だと思います。 つまり、ネット上でのカウンセリングには、おのずと限界があって、実際には、無責任で中途半端な行為(好意?)になりかねないのです。 しかし、背に腹は代えられないので、今後は(ネタに困ったら)少しはそのようなネタを書くかも知れません。 ちなみに、私は、 (3)悩みが深刻でも幸せな人 になりたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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